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つまらないことでも
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学校はつまらない。
先生が背中を向けた隙をつき、開いた教科書の上に顎を乗せて、青い空を見る。
私は勉強が嫌いだ。
こんなに良い天気の日に、なぜ教室に閉じ込められてつまらない時間を過ごさなくてはいけないのか。
本当につまらない。
家でもつまらない。
先生の穏やかな声が、私の左耳から侵入して心臓に届き、太鼓のように打ち鳴らす。
握りしめた鉛筆が汗ですべる。
私は汗が嫌いだ。
こんなに涼しい室内で、なぜこんなに汗だくにならなくてはいけないのか。
私が問題に集中できていないことに気づいた先生が、持っていた指導用の教材を私の頭にポンと乗せる。
「私の授業はつまらないですか?」
「い、いえ……」
私は嘘が嫌いだ。
「怒ってるわけじゃありません。正直に言っていいんですよ」
「先生の授業は、わかりやすいし、おもしろいです」
先生は微笑んで、「少し早いけど休憩にしようか」と言ってのびをした。
先生が離れると、うるさかった心臓が少し静かになる。
なのにちっとも嬉しくない。
非常につまらない。
私はおやつをとりに行った先生の背中を未練がましく見つめた。
テーマ「つまらないことでも」
先生が背中を向けた隙をつき、開いた教科書の上に顎を乗せて、青い空を見る。
私は勉強が嫌いだ。
こんなに良い天気の日に、なぜ教室に閉じ込められてつまらない時間を過ごさなくてはいけないのか。
本当につまらない。
家でもつまらない。
先生の穏やかな声が、私の左耳から侵入して心臓に届き、太鼓のように打ち鳴らす。
握りしめた鉛筆が汗ですべる。
私は汗が嫌いだ。
こんなに涼しい室内で、なぜこんなに汗だくにならなくてはいけないのか。
私が問題に集中できていないことに気づいた先生が、持っていた指導用の教材を私の頭にポンと乗せる。
「私の授業はつまらないですか?」
「い、いえ……」
私は嘘が嫌いだ。
「怒ってるわけじゃありません。正直に言っていいんですよ」
「先生の授業は、わかりやすいし、おもしろいです」
先生は微笑んで、「少し早いけど休憩にしようか」と言ってのびをした。
先生が離れると、うるさかった心臓が少し静かになる。
なのにちっとも嬉しくない。
非常につまらない。
私はおやつをとりに行った先生の背中を未練がましく見つめた。
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