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2.5ピース(アルレイン視点)
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週一、必ず双子の王を迎えに行きツヌイット博士の管理下の部屋まで護衛に就くのが決まりだった。
それ以外でも勿論、時に護衛を任される事も。
双子の王は決まって仮面を付けている。
その仮面の下は誰一人として知らない。
そんな王の誰よりも一番近くにいる事が更に好奇心を唆る。
素顔を暴き出したい。
しかし騎士如きが許される事では無い。
そんな事を思いながらも今日も護衛の任務に就く。
「迎えに参りました。ルラン様、リリム様。」
「ええ、行くわ」
2人は部屋から出てきた。
勿論仮面を付けて…
双子と一定の距離を保ちながらもついつい観察をしてしまう。
大体背は110~120センチってところか、身長のせいか幼そうにも見えるが受け御たえの感じは大人びておりチグハグな違和感を感じる。
バチっと目が合った気がし、付いてきている事を確認して目を逸らす。
特に用がなければ言葉を発する事は無礼とされる為、黙々と目的地へ向かう。
暫くして目的地に着く。
扉の横の通信機に話しかける。
「ツヌイット博士、2人を連れて参りました」
通信機越しに返信があった。
「君は戻ってくれ、また終わり次第連絡する」
「はい」
双子に向き直り
「では、私はこれで」
それだけ告げ元来た道に踵をかえす。
後ろから扉が開く音が聞こえた。
再度呼ばれるまで時間がある為、アルレインは自身の父親であるレサルト・イーサーの部屋へ向かう。
理由は至ってシンプルだ。
2人の護衛の前任者であれば何か分かるかと思ったからだ。
アルレインの隣室にレサルトの部屋がある。
幸いにも鍵は掛かっていなかった。
彼は父親の部屋に入っていく。
部屋の内装も自身の部屋と変わり無かった。
父の私物は綺麗に纏められていて可能性は低いが念入りに調べる事に。
まずは良く使っていただろうと思われる机の引き出しを見る。
特にこれといった物がなく、本棚や絨毯の下を調べるも何も出なかった。
最後、鞄の中を見てもやはり無いなと元に戻していた時にふと鞄に違和感を覚えた。
そこに膨みがありカバンを破くとメモが出てきた。
「これは?」
メモには人物の名前が紙にぎっしりと、しかも皆別人。
わざわざ隠してあるのには理由があるはずと思い、リストを懐にしまう。
気付けば迎えに行く時刻。
そのままの足でツヌイット博士の元へ赴いた。
そして、しばらくして双子の王は部屋から出てきた。
「お待ちしておりました。では行きましょう」
そのまま王の部屋まで護衛をし別れた。
それ以外でも勿論、時に護衛を任される事も。
双子の王は決まって仮面を付けている。
その仮面の下は誰一人として知らない。
そんな王の誰よりも一番近くにいる事が更に好奇心を唆る。
素顔を暴き出したい。
しかし騎士如きが許される事では無い。
そんな事を思いながらも今日も護衛の任務に就く。
「迎えに参りました。ルラン様、リリム様。」
「ええ、行くわ」
2人は部屋から出てきた。
勿論仮面を付けて…
双子と一定の距離を保ちながらもついつい観察をしてしまう。
大体背は110~120センチってところか、身長のせいか幼そうにも見えるが受け御たえの感じは大人びておりチグハグな違和感を感じる。
バチっと目が合った気がし、付いてきている事を確認して目を逸らす。
特に用がなければ言葉を発する事は無礼とされる為、黙々と目的地へ向かう。
暫くして目的地に着く。
扉の横の通信機に話しかける。
「ツヌイット博士、2人を連れて参りました」
通信機越しに返信があった。
「君は戻ってくれ、また終わり次第連絡する」
「はい」
双子に向き直り
「では、私はこれで」
それだけ告げ元来た道に踵をかえす。
後ろから扉が開く音が聞こえた。
再度呼ばれるまで時間がある為、アルレインは自身の父親であるレサルト・イーサーの部屋へ向かう。
理由は至ってシンプルだ。
2人の護衛の前任者であれば何か分かるかと思ったからだ。
アルレインの隣室にレサルトの部屋がある。
幸いにも鍵は掛かっていなかった。
彼は父親の部屋に入っていく。
部屋の内装も自身の部屋と変わり無かった。
父の私物は綺麗に纏められていて可能性は低いが念入りに調べる事に。
まずは良く使っていただろうと思われる机の引き出しを見る。
特にこれといった物がなく、本棚や絨毯の下を調べるも何も出なかった。
最後、鞄の中を見てもやはり無いなと元に戻していた時にふと鞄に違和感を覚えた。
そこに膨みがありカバンを破くとメモが出てきた。
「これは?」
メモには人物の名前が紙にぎっしりと、しかも皆別人。
わざわざ隠してあるのには理由があるはずと思い、リストを懐にしまう。
気付けば迎えに行く時刻。
そのままの足でツヌイット博士の元へ赴いた。
そして、しばらくして双子の王は部屋から出てきた。
「お待ちしておりました。では行きましょう」
そのまま王の部屋まで護衛をし別れた。
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