1 / 1
プロローグ
しおりを挟む
「し、仕事がねぇ……」
別に歌手になりたいわけでも、芸人になりたいわけでもないが、私は今田舎町を離れ、東京に一人暮らし中。
しかし、仕事とはなかなかに見つかりにくいもので、今は、派遣のコールセンターをやりながら休みには仕事探しをしている。
せっかく東京にいるんだ。
なんか華やかな仕事をしたいと個人的には思っている。
まぁ、最も金は重要だ。
そんなこんなで今日もスマホの求人サイトで検索しては、面接書類で落選の繰り返し。
「はぁ、やっぱ経歴とか白紙じゃまずいかぁ……」
絶対に家系のこととか知られたくないことから、遠ざけてきた経歴。
しかし、高校を卒業してから20歳までの間は、霊能力者の人間として職務を全うしていたわけで。
はぁ、どうしても18~20の2年間が空白になる。
で、でも……。
霊能力者やってましたなんて書きたくないし……。
だからと言って噓もなぁ。
はぁ、ちくしょう……このままうだうだするくらいだったら憧れなんてやめて、田舎に戻るしか。
と、その時だった。
スマホから一件のメールの通知音がなる。
「なんだろ、また不採用のお知らせか、な? ん? これって……」
思わずメールをまじまじと眺める。
目をこすっても、その文字は変わらない。
メールに書いてあったのは、結婚相談所の職員としてのスカウトだった。
別に歌手になりたいわけでも、芸人になりたいわけでもないが、私は今田舎町を離れ、東京に一人暮らし中。
しかし、仕事とはなかなかに見つかりにくいもので、今は、派遣のコールセンターをやりながら休みには仕事探しをしている。
せっかく東京にいるんだ。
なんか華やかな仕事をしたいと個人的には思っている。
まぁ、最も金は重要だ。
そんなこんなで今日もスマホの求人サイトで検索しては、面接書類で落選の繰り返し。
「はぁ、やっぱ経歴とか白紙じゃまずいかぁ……」
絶対に家系のこととか知られたくないことから、遠ざけてきた経歴。
しかし、高校を卒業してから20歳までの間は、霊能力者の人間として職務を全うしていたわけで。
はぁ、どうしても18~20の2年間が空白になる。
で、でも……。
霊能力者やってましたなんて書きたくないし……。
だからと言って噓もなぁ。
はぁ、ちくしょう……このままうだうだするくらいだったら憧れなんてやめて、田舎に戻るしか。
と、その時だった。
スマホから一件のメールの通知音がなる。
「なんだろ、また不採用のお知らせか、な? ん? これって……」
思わずメールをまじまじと眺める。
目をこすっても、その文字は変わらない。
メールに書いてあったのは、結婚相談所の職員としてのスカウトだった。
0
お気に入りに追加
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
大神様のお気に入り
茶柱まちこ
キャラ文芸
【現在休載中……】
雪深い農村で育った少女・すずは、赤子のころにかけられた呪いによって盲目となり、姉や村人たちに虐いたげられる日々を送っていた。
ある日、すずは村人たちに騙されて生贄にされ、雪山の神社に閉じ込められてしまう。失意の中、絶命寸前の彼女を救ったのは、狼と人間を掛け合わせたような姿の男──村人たちが崇める守護神・大神だった。
呪いを解く代わりに大神のもとで働くことになったすずは、大神やあやかしたちの優しさに触れ、幸せを知っていく──。
神様と盲目少女が紡ぐ、和風恋愛幻想譚
もののけ学園 ~天狗隠しのJK~
坂本 光陽
キャラ文芸
女子高生の小津野亜湖は、幼い頃に天狗隠し(神隠し)にあったことがある。そのせいもあり、友人を含む女子高生連続失踪事件は天狗の仕業なのでは、考えていた。
そんな時、転校生,天音翔がやってきて、事態は予想もつかない急展開を見せ始める。
天音は一体、何者なのか? 天狗隠し事件の真相は? 真犯人は一体、誰なのか?
【完結】失くし物屋の付喪神たち 京都に集う「物」の想い
ヲダツバサ
キャラ文芸
「これは、私達だけの秘密ね」
京都の料亭を継ぐ予定の兄を支えるため、召使いのように尽くしていた少女、こがね。
兄や家族にこき使われ、言いなりになって働く毎日だった。
しかし、青年の姿をした日本刀の付喪神「美雲丸」との出会いで全てが変わり始める。
女の子の姿をした招き猫の付喪神。
京都弁で喋る深鍋の付喪神。
神秘的な女性の姿をした提灯の付喪神。
彼らと、失くし物と持ち主を合わせるための店「失くし物屋」を通して、こがねは大切なものを見つける。
●不安や恐怖で思っている事をハッキリ言えない女の子が成長していく物語です。
●自分の持ち物にも付喪神が宿っているのかも…と想像しながら楽しんでください。
2024.03.12 完結しました。
【完結】神々の薬師
かのん
キャラ文芸
神々の薬師は、人に顔を見せてはいけない。
何故ならば、薬師は人であって人ではない存在だから。
選ばれたものらは、自らの願いを叶えた対価として、薬師へと姿を変える。
家族や親しい人ら、そして愛しい人からも自分の記憶は消えるというのに、それでも叶えたい願いとは何だったのか。それすらも、もう遠い記憶。
これは一人の神々の薬師の少女が織りなす物語。
座敷童子様って成長するんでしたっけ?
mm
キャラ文芸
《第7回キャラ文芸大賞》にエントリー中です。
多くの人に読んで頂けたら嬉しいです。
彼と別れ、やけ酒を飲んだ翌朝。やたら綺麗な人が介護してくれた。
どうやら酔った私が連れ帰ってしまったらしい。自分を座敷童子と名乗る残念な男性をヒモ志望なのかと警戒するが、手料理にほだされ、なぜか同居が始まってしまう。
彼の作る料理は、思い出の中の祖母の手料理と同じ味だった。
令嬢だった血気盛んな私は森に行ったら魔女に拾われ魔法を覚え、その能力を活かして治療院を開業しなんとも幸せな生活を送っております。かしこ
Miyuki
キャラ文芸
令嬢だった血気盛んな私は森に行ったら狼に襲われ、死を覚悟したら魔女に拾われ魔法を覚え、その能力を活かして治療院を開業しなんとも幸せな生活を送っております。かしこ
ちょっと切なくて、笑って泣いて驚いて、彼女たちの甘酸っぱい青春ラブストーリーを、特製イラスト付きでお楽しみください!
お気に入り登録・しおり・感想等は励みになります。よろしくお願いします。
後宮浄魔伝~視える皇帝と浄魔の妃~
二位関りをん
キャラ文芸
桃玉は10歳の時に両親を失い、おじ夫妻の元で育った。桃玉にはあやかしを癒やし、浄化する能力があったが、あやかしが視えないので能力に気がついていなかった。
しかし桃玉が20歳になった時、村で人間があやかしに殺される事件が起き、桃玉は事件を治める為の生贄に選ばれてしまった。そんな生贄に捧げられる桃玉を救ったのは若き皇帝・龍環。
桃玉にはあやかしを祓う力があり、更に龍環は自身にはあやかしが視える能力があると伝える。
「俺と組んで後宮に蔓延る悪しきあやかしを浄化してほしいんだ」
こうして2人はある契約を結び、九嬪の1つである昭容の位で後宮入りした桃玉は龍環と共にあやかし祓いに取り組む日が始まったのだった。
最強で最恐な僕の才能
桜小路翔
キャラ文芸
その日、一人の男子高校生はある事件をきっかけに、決して日の目を見てはいけない才能の目を覚ました。そして、それは瞬く間に全世界へ広まることとなる。彼の崩れゆく日常。その先にあるものとは...
この物語はフィクションであり、実在する人物・団体とは一切関係ありません。また、作中の法律・世論などにおきましても、あくまで物語上の設定です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる