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二 蛇足
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「しかし、この顔が、あの女の好みなのだろうな」
「え?」
「あの令嬢の被害にあったの。うちの弟」
「えええええ!下賤な近衛!?」
ぶっとハルトが吹いた。
「まぁ、確かに弟は貴族枠じゃなくて平民枠で兵団へ入団したから、貴族だと思われてなかったのかもしれないけど。…兄弟、似てるからな、髪色違うけど」
それ故、ただの一兵の弟が王太子殿下の護衛に選ばれた。
ハルトと王太子は学生時代の悪友だったらしい。
「王太子が不在の時をみこして、殿下の私室で待機していた弟の所にアレが忍び込んできたんだと。
元々、妙にすりよってきて気持ち悪いと殿下に相談していたらしく、あんな簡単な罠にかかると思わなかったとさ」
カッシーナは弟くんの前でストリップをして、ベッドに誘った…のだという。
あのセリフで。
それは赤面ものですね。
不快感に顔歪ませていた所に殿下が戻ってきて発覚したが、あと少し殿下が遅れていたら斬って捨てていたと弟くんは言っていたらしい。
カッシーナの真実が人々の耳に入る頃には、ハルトもジニアも辺境領地に引っ込み、盗賊相手に暴れながら幸せに暮らしている。
「え?」
「あの令嬢の被害にあったの。うちの弟」
「えええええ!下賤な近衛!?」
ぶっとハルトが吹いた。
「まぁ、確かに弟は貴族枠じゃなくて平民枠で兵団へ入団したから、貴族だと思われてなかったのかもしれないけど。…兄弟、似てるからな、髪色違うけど」
それ故、ただの一兵の弟が王太子殿下の護衛に選ばれた。
ハルトと王太子は学生時代の悪友だったらしい。
「王太子が不在の時をみこして、殿下の私室で待機していた弟の所にアレが忍び込んできたんだと。
元々、妙にすりよってきて気持ち悪いと殿下に相談していたらしく、あんな簡単な罠にかかると思わなかったとさ」
カッシーナは弟くんの前でストリップをして、ベッドに誘った…のだという。
あのセリフで。
それは赤面ものですね。
不快感に顔歪ませていた所に殿下が戻ってきて発覚したが、あと少し殿下が遅れていたら斬って捨てていたと弟くんは言っていたらしい。
カッシーナの真実が人々の耳に入る頃には、ハルトもジニアも辺境領地に引っ込み、盗賊相手に暴れながら幸せに暮らしている。
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