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三
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「お母様。申し訳ありません」
「…そう。大丈夫よ。あの子からもきつく言われてたから。もしマークが第二夫人なんて言い出したらすぐに解消していいからって。私も彼女に同意するわ」
「…おばさまが…」
ヴィビラーシエの母とノラマークの母親は親友で、伯爵夫人は小さい頃によくしてもらった。
今はヴィビラーシエと交流はできていないが、時折手紙を貰い、ずっと気に掛けてもらっている。
今、夫人は伯爵家には居ない。訳あって十年ほど前に伯爵家から出ている。そのせいで気軽に会えなくなってしまった。
「婚約がなくなったとなったら…また釣書が増えるわね」
「そうですか…ご迷惑を」
「いいのよ。娘の事なんだから。それに婚約中だって大量に来てたのよ?」
楽しそうな母にヴィビラーシエは肩を竦めた。
自惚れはない。
別にヴィビラーシエがモテるわけではない。
全てはこの国の現状にある。
「マークは婚約解消しないといっていたんですが、」
「関係ないわよ。女性からの申し出だけで事は済むわ」
母の言うとおり、翌日には手続きを終えて子爵側からの一方的な申請でもあっさり婚約解消は認められた。
「…そう。大丈夫よ。あの子からもきつく言われてたから。もしマークが第二夫人なんて言い出したらすぐに解消していいからって。私も彼女に同意するわ」
「…おばさまが…」
ヴィビラーシエの母とノラマークの母親は親友で、伯爵夫人は小さい頃によくしてもらった。
今はヴィビラーシエと交流はできていないが、時折手紙を貰い、ずっと気に掛けてもらっている。
今、夫人は伯爵家には居ない。訳あって十年ほど前に伯爵家から出ている。そのせいで気軽に会えなくなってしまった。
「婚約がなくなったとなったら…また釣書が増えるわね」
「そうですか…ご迷惑を」
「いいのよ。娘の事なんだから。それに婚約中だって大量に来てたのよ?」
楽しそうな母にヴィビラーシエは肩を竦めた。
自惚れはない。
別にヴィビラーシエがモテるわけではない。
全てはこの国の現状にある。
「マークは婚約解消しないといっていたんですが、」
「関係ないわよ。女性からの申し出だけで事は済むわ」
母の言うとおり、翌日には手続きを終えて子爵側からの一方的な申請でもあっさり婚約解消は認められた。
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