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蛇足
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クアンナは偽名で冒険者登録をしていた。
国の現状を知るには手っ取り早いと思った。
誰にも気づかれていないと思ったけれど、従者二人は知っていたようだ。
密かに借りていた部屋で着替えて外に出たら、先程今生の別れを告げたはずの二人に再会した。
それからずっとクアンナに付いてきた。
連れ戻しに来たわけではなさそうだ。
二人とも、旅人の出で立ちに着替えている。
「どこまでも、主について参ります」
クアンナはひとり旅を諦めた。
エリシオンに婚約破棄をされた時、この国から逃げられるかもしれないと思った。
家族にも婚約者にも愛着はなかった。
クアンナの周りには敵しかいなかった。
馬鹿な妹のせいで、この国は厳しい状況になるだろうとクアンナは知っている。
クアンナの謝罪で辛うじて国を取られることはなかったが、いっそ取られてしまったほうが国民は平和だったのかもしれない。
あれほど無知な妹を城に入れるなと言っていたのに、馬鹿な王太子が入れたせいで生じた自体なのだから、彼が収めてくれるだろう。
野蛮な女はとっとと尻尾巻いて逃げます。
国の現状を知るには手っ取り早いと思った。
誰にも気づかれていないと思ったけれど、従者二人は知っていたようだ。
密かに借りていた部屋で着替えて外に出たら、先程今生の別れを告げたはずの二人に再会した。
それからずっとクアンナに付いてきた。
連れ戻しに来たわけではなさそうだ。
二人とも、旅人の出で立ちに着替えている。
「どこまでも、主について参ります」
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家族にも婚約者にも愛着はなかった。
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クアンナの謝罪で辛うじて国を取られることはなかったが、いっそ取られてしまったほうが国民は平和だったのかもしれない。
あれほど無知な妹を城に入れるなと言っていたのに、馬鹿な王太子が入れたせいで生じた自体なのだから、彼が収めてくれるだろう。
野蛮な女はとっとと尻尾巻いて逃げます。
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