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第一章 異世界魔法少女
第八話 ルーメラ村(2) ※挿し絵有り
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「ここが女性専用の公衆浴場になります。この時間帯は滅多に村人は利用しませんので、おくつろぎください。着替えはメグリン様に渡しておきますね」
「わ、分かりました。丁寧にありがとうございます」
「いえいえ、ロンロン様にはこれから沢山お世話になると思うので」
アレイスターは意味ありげにそう言うと、完璧な笑みを浮かべ静かに一礼して去っていく。
「以外とこういう所は、俺がいた世界に似てるんだな……」
公衆浴場の脱衣場に入った俺は思わず呟く。
誰が作ったのだろうか、素材は違うが銭湯の脱衣場にとてもよく似ていた。
「さてさて、ひとまずこれを脱いで……あーー」
血まみれの魔法少女の服を脱ごうと思ったが、自分が女状態であったことに気付く。この状態の俺の裸を見るのは少し気分が悪いので俺は腰についてあるハート形の端末を手に取った。
――――――――――
魔法少女名:ロンロン
???の魔法少女
LV:3
所持アイテム:なし
フレンド登録数:0
未読メール:なし
変身解除
――――――――――
「……とりあえず変身解除を押せばいいのか……?」
呟きながら、変身解除ボタンを押す。すると俺の姿は発光しながら男の体に戻った。血まみれになっていた体が嘘の様に綺麗になっており、服を脱いで確認するときちんとぞうさんも健在している。
コンコン
「!?」
安心したのもつかの間、突如小さなノックの音。そして制止する間もなくーー
「ロンロン~、一緒にお風呂入ろぉ!」
ほんわかと笑いながらメグリンが入ってきた。もちろん俺は裸になってて、ぞうさんを曝け出している訳でーー
「ほぇ?」
「南無三ッッ!!」
そりゃね、メグリンの大きなお目目も点になりますよ。
どうしていいか分からなくなった俺は目を閉じ、浴室に向かって駆けだした。
☆ ★ ☆
浴室内はごく普通の銭湯ですって感じだった。これを作った人は俺と同じ異世界人か何かなんだろうか……。
「いやぁ~、ごめんねぇ。まさかロンロンが男の子だったなんて~」
「ぶふっ!?」
そんなことを思っていると、メグリンがほんわかと笑いながら両手を大きな胸の前で合わせて謝ってくる。
彼女も俺と同じく変身を解除していたが、ショートボブだった髪が肩まで伸び、毛の色が黄緑から茶色に変わったくらいで、それ以外あんまり容姿は変わっていなかった。
現実世界に合わせてアバターを作ったからなのかな。年齢は俺よりも少し上かも……?
「……あの、一つ質問していいか?」
「うん? なぁに?」
俺は両手で前を隠しながら言った。
「なんでさりげなく一緒に入ってるんだよ!?」
「だってぇ、ロンロンなら大丈夫かなぁって思ったんだもん~」
そう言ってけらけらと笑うメグリン。正確には、俺のぞうさんを見て笑うメグリン。いやね、僕のぞうさん怒ったらすごいんだよ? 最大2倍にまではなるからね? ほんとだからね?
「でも不思議だよね~。男の子なのに魔法少女になれるって」
そう言って浴槽内で僕との距離を詰めてくるメグリン。体にタオルを巻いているけど、やっぱり未使用の聖剣には刺激が強すぎたみたいでーーーー
「ちょ、メグリンやめーー」
「ふぇ……?」
本日二回目、メグリンのお目目が点になった。
「わ、分かりました。丁寧にありがとうございます」
「いえいえ、ロンロン様にはこれから沢山お世話になると思うので」
アレイスターは意味ありげにそう言うと、完璧な笑みを浮かべ静かに一礼して去っていく。
「以外とこういう所は、俺がいた世界に似てるんだな……」
公衆浴場の脱衣場に入った俺は思わず呟く。
誰が作ったのだろうか、素材は違うが銭湯の脱衣場にとてもよく似ていた。
「さてさて、ひとまずこれを脱いで……あーー」
血まみれの魔法少女の服を脱ごうと思ったが、自分が女状態であったことに気付く。この状態の俺の裸を見るのは少し気分が悪いので俺は腰についてあるハート形の端末を手に取った。
――――――――――
魔法少女名:ロンロン
???の魔法少女
LV:3
所持アイテム:なし
フレンド登録数:0
未読メール:なし
変身解除
――――――――――
「……とりあえず変身解除を押せばいいのか……?」
呟きながら、変身解除ボタンを押す。すると俺の姿は発光しながら男の体に戻った。血まみれになっていた体が嘘の様に綺麗になっており、服を脱いで確認するときちんとぞうさんも健在している。
コンコン
「!?」
安心したのもつかの間、突如小さなノックの音。そして制止する間もなくーー
「ロンロン~、一緒にお風呂入ろぉ!」
ほんわかと笑いながらメグリンが入ってきた。もちろん俺は裸になってて、ぞうさんを曝け出している訳でーー
「ほぇ?」
「南無三ッッ!!」
そりゃね、メグリンの大きなお目目も点になりますよ。
どうしていいか分からなくなった俺は目を閉じ、浴室に向かって駆けだした。
☆ ★ ☆
浴室内はごく普通の銭湯ですって感じだった。これを作った人は俺と同じ異世界人か何かなんだろうか……。
「いやぁ~、ごめんねぇ。まさかロンロンが男の子だったなんて~」
「ぶふっ!?」
そんなことを思っていると、メグリンがほんわかと笑いながら両手を大きな胸の前で合わせて謝ってくる。
彼女も俺と同じく変身を解除していたが、ショートボブだった髪が肩まで伸び、毛の色が黄緑から茶色に変わったくらいで、それ以外あんまり容姿は変わっていなかった。
現実世界に合わせてアバターを作ったからなのかな。年齢は俺よりも少し上かも……?
「……あの、一つ質問していいか?」
「うん? なぁに?」
俺は両手で前を隠しながら言った。
「なんでさりげなく一緒に入ってるんだよ!?」
「だってぇ、ロンロンなら大丈夫かなぁって思ったんだもん~」
そう言ってけらけらと笑うメグリン。正確には、俺のぞうさんを見て笑うメグリン。いやね、僕のぞうさん怒ったらすごいんだよ? 最大2倍にまではなるからね? ほんとだからね?
「でも不思議だよね~。男の子なのに魔法少女になれるって」
そう言って浴槽内で僕との距離を詰めてくるメグリン。体にタオルを巻いているけど、やっぱり未使用の聖剣には刺激が強すぎたみたいでーーーー
「ちょ、メグリンやめーー」
「ふぇ……?」
本日二回目、メグリンのお目目が点になった。
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