陰陽師〜安倍童子編〜

桜 晴樹

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第二話 神と安倍晴明

龍神

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今も昔も、台風や地震等の震災が後を絶たない。昔の人々は、震災が起こると何かの祟りだの何だのといい鎮める為に、様々な事をした。
そうして、八百万の神々が寺社仏閣に祀られている。
その中に、龍の神様がいる。龍神様だ。
太古の昔、日本は海だった。
天照大神や素戔嗚尊等の神々がいた時代の事だ。
海と少しの大地、そこには治めている神々がいた。龍神もその一柱である。
龍神には、様々な種類がいた。その中に天の龍と地の龍は、お互いに磁石の様なものだろう。
天の龍が暴れる時は、地の龍が暴れる。それは、こんな感じだ。
天の龍が暴れている時は、台風等が発生し、川や海が村やそこに居る生きとし生けるもの全てを飲み込む事もある。
地の龍が暴れている時には、地震が起こる。地震が大きければ大きいほど、山が噴火し最悪、その土地の生き物達が生きていない死の世界になってしまう。そして、地震で地面は抉れ盛り上がり、形が変わっていく。そうして現在の日本になっていく。
日本は昔から不思議や怖い事が起こると、様々な神や仏の所為にしてきた。昔の人達は考えていた。
だからこその神社や寺で龍神を祀るのだ。






安倍童子は成人し、名を晴明はるあきらとなった。
成人と云っても、まだ子供で10代中頃だ。
童子と言われていた幼い頃、庭園の池の中の鯉が、池から出ていた所を助けた。
その鯉は、龍神の御使だった。鯉に連れられた童子は、龍宮に連れてかれた。
その竜宮には龍がいた。龍から、お礼を言われ箱を貰った。
その玉手箱の中には、人には感じる事も見る事も出来ない、人ならざる者達をよく見る為のものや、話している事がわかるものなどがあった。
それは、箱を開けると煙になり、童子の中に吸い込まれていった。
そうして、人と白狐の間に生まれた童子は、少しの霊力があったのが、更に能力が高まった。
そうした経緯がある晴明は、龍神を他の人よりも見る事が多い。
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