40 / 49
第十三章
危険なメダカ屋さん 3
しおりを挟む
「増えすぎたらどうしてその行き先が歩道になるんだ?」
増えすぎたら、知人にあげるなりなんなりすれば良いのに。
「というより、そもそもどうしてそんなに増える?」
普通にメダカを飼っていて増えすぎるなんてことがあるだろうか?
「実は俺はメダカのブリーダーをやっているんだ。ブリーダー仲間と競ってさまざまな種類を育てていたらこの数だ」
そういうおじさんのバケツを覗くと、パッと見でも20匹以上はいそうだった。
「ここに連れてきているのはごく一部で、家にはこの10倍以上いる」
「それは……大変ですね」
「恥ずかしながら、流石にその数を飼い続けることが出来なくなりこうして小学生に譲っているんだ」
困ったから小学生に譲るというのも、解決法としては微妙な気がするが、とりあえず理由はわかった。
確かにそれだけいれば誰かに譲るしかないが、もっと他になかったのだろうか?
「それで、何匹くらい捌けました?」
「一匹も……」
当たり前だ。
不審者が多い昨今、ただでさえ怪しい格好なのに、急にメダカをあげると言われても怖がるだけだろう。
それにたとえメダカが無料で手に入っても、水槽やらなにやらお金はかかる。
小学生のお小遣いではやや厳しい。
完全にターゲットを間違えていると言おうと思ったが、逆に小学生くらいしか欲しがりそうでもないことに気がついた。
「いっそのこと小学校に寄付とかはいかがですか? ぶっちゃけその方法で大量に捌くのは無理だと思いますし、怪しまれてますよ?」
「えっ!!」
このおっさん自覚が無かったのか……どっからどう見ても不審者だろうに。
もしも百科事典に不審者の項目があったら、このおっさんの写真を載せたいくらいだ。
「そうか……俺は怪しいのか」
ちょっとショックを受けているみたいだ。
そういう反応されると、それはそれで罪悪感が出てくる。
「実は自分は探偵業をしていまして、今回は近所の小学生たちと保護者の方から、悪い人には見えないけど、どういう方なのか探って欲しいと依頼を受けたのです」
俺はそう白状する。
本来はこんなことしない。探偵がターゲットに正体をばらすのは自殺行為だ。
それでも、この人が悪い人ではないと確信できた。
「そうか……そんな依頼が探偵さんのところに行く程度には、怪しかったのか」
「まあでも警察ではなく、探偵に依頼なのですから、危険な人だとは思われていませんよ。まだ大丈夫です。ただこのままここでメダカ譲渡作戦をやっていると、いずれ警察が来る可能性も無くはないので、作戦を変えましょう」
「俺もそれは考えていたのだが、先ほど提案してくれた学校に寄付も断られてしまって……」
なんとすでにトライ済みだったとは!
結構ちゃっかりしてるな~この人。
「ちなみに断られた理由は?」
「メダカの活用方法が無いそうだ」
ああ、まあね。
そりゃあそうだよね。
メダカなんて飼って育てるしかないもんね。
「はぁ~どうしようかな~」
おじさんは頭を抱える。
ちょっと可哀想に思えてきた。
「連絡先を交換しましょう。俺も一緒にそのメダカたちの預け先を考えますので」
「良いのか!?」
「はい。その代わり今後は歩道でメダカを譲渡しようとしないでください」
俺の提案に心を良くしたのか、メダカ売りのおじさんは意気揚々と帰っていった。
「俺たちも事務所に戻ろう」
「帰るのは良いが、なんでまた依頼じゃない事にまで首を突っ込むんだ?」
ハムスケは如何にもめんどくさそうな視線を俺に浴びせる。
「だってあのバケツにいたメダカの10倍はいるんだぞ? 下手したら死んでしまうかも知れないじゃないか!」
「お前はいつからそんな博愛主義者になったんだ?」
「最初からだけど?」
「お前、我に優しくないじゃん!」
何をおっしゃるハムスケさん。
十分すぎるほど優しい。というより甘い。
「俺はけっこうお前に優しいぞ? お前が気づいていないだけで」
「そうなの? なら良いか」
バカで助かったよ本当に。
「じゃあ戻るぞ」
俺とハムスケはそのまま探偵事務所に戻っていった。
「はい。ですから危険な人では全く無かったです。それにこれからは歩道でメダカを譲渡しないと約束しましたので……」
この電話の内容だけ聞くと些か奇妙に思えるかもしれないが、これが依頼人への報告の電話なのだから驚きだ。
事務所に帰ってきた俺は、ハムスケに高級ヒマワリの種を与え、依頼人である渡辺さんに結果報告を済ましていたところだ。
これからメダカの処遇について考えなければ……
「和人~」
「どうした急に可愛らしい呼び方して……きもいぞ?」
メダカ救出作戦を開始しようと意気込む俺に、ハムスケは妙に怠そうな様子で声をかけてきた。
「やかましい! 我は非常に疲れたのでもう寝る!」
そう言い放ち、ハムスケは全身を使ってゆっくりと階段を登って2階に消えていった。
「どうしたんだ? 急に?」
俺はそう独り言を口にし、パソコンを起動しようとした時、急に電話が鳴った。
着信の名前を見ると、危険なメダカ屋さんと書いてある。
俺があの不審者こと、メダカのおじさんと連絡先を交換した時にそう入力したのだ。
「はい」
「おお、探偵の兄ちゃんか? さっき学校の方から連絡があって、やっぱりメダカを引き取りたいと言ってきた」
「そんな急に? 理由はなんか言ってましたか?」
小学校が唐突に大量のメダカを必要とする事など、あり得るのだろうか?
「なんでも教育委員会から連絡があって、今度子供に命の大切さを教えるために、金魚かメダカを学校で飼育するというイベントをやることのなったとかで……」
「それでちょうどメダカを大量に持っている貴方に声がかかったと?」
「どうやらそうらしい。いまいち釈然としないが、まあ捌けたのだから良いさ。ありがとな~兄ちゃん」
そう言い残し、メダカ売りのおじさんは電話を切った。
急にそんなイベントを企画することなんてあるか?
そう頭を捻る俺の脳裏には、先ほど妙に疲弊した様子で階段を登っていった、相棒の背中が過ったのだった。
増えすぎたら、知人にあげるなりなんなりすれば良いのに。
「というより、そもそもどうしてそんなに増える?」
普通にメダカを飼っていて増えすぎるなんてことがあるだろうか?
「実は俺はメダカのブリーダーをやっているんだ。ブリーダー仲間と競ってさまざまな種類を育てていたらこの数だ」
そういうおじさんのバケツを覗くと、パッと見でも20匹以上はいそうだった。
「ここに連れてきているのはごく一部で、家にはこの10倍以上いる」
「それは……大変ですね」
「恥ずかしながら、流石にその数を飼い続けることが出来なくなりこうして小学生に譲っているんだ」
困ったから小学生に譲るというのも、解決法としては微妙な気がするが、とりあえず理由はわかった。
確かにそれだけいれば誰かに譲るしかないが、もっと他になかったのだろうか?
「それで、何匹くらい捌けました?」
「一匹も……」
当たり前だ。
不審者が多い昨今、ただでさえ怪しい格好なのに、急にメダカをあげると言われても怖がるだけだろう。
それにたとえメダカが無料で手に入っても、水槽やらなにやらお金はかかる。
小学生のお小遣いではやや厳しい。
完全にターゲットを間違えていると言おうと思ったが、逆に小学生くらいしか欲しがりそうでもないことに気がついた。
「いっそのこと小学校に寄付とかはいかがですか? ぶっちゃけその方法で大量に捌くのは無理だと思いますし、怪しまれてますよ?」
「えっ!!」
このおっさん自覚が無かったのか……どっからどう見ても不審者だろうに。
もしも百科事典に不審者の項目があったら、このおっさんの写真を載せたいくらいだ。
「そうか……俺は怪しいのか」
ちょっとショックを受けているみたいだ。
そういう反応されると、それはそれで罪悪感が出てくる。
「実は自分は探偵業をしていまして、今回は近所の小学生たちと保護者の方から、悪い人には見えないけど、どういう方なのか探って欲しいと依頼を受けたのです」
俺はそう白状する。
本来はこんなことしない。探偵がターゲットに正体をばらすのは自殺行為だ。
それでも、この人が悪い人ではないと確信できた。
「そうか……そんな依頼が探偵さんのところに行く程度には、怪しかったのか」
「まあでも警察ではなく、探偵に依頼なのですから、危険な人だとは思われていませんよ。まだ大丈夫です。ただこのままここでメダカ譲渡作戦をやっていると、いずれ警察が来る可能性も無くはないので、作戦を変えましょう」
「俺もそれは考えていたのだが、先ほど提案してくれた学校に寄付も断られてしまって……」
なんとすでにトライ済みだったとは!
結構ちゃっかりしてるな~この人。
「ちなみに断られた理由は?」
「メダカの活用方法が無いそうだ」
ああ、まあね。
そりゃあそうだよね。
メダカなんて飼って育てるしかないもんね。
「はぁ~どうしようかな~」
おじさんは頭を抱える。
ちょっと可哀想に思えてきた。
「連絡先を交換しましょう。俺も一緒にそのメダカたちの預け先を考えますので」
「良いのか!?」
「はい。その代わり今後は歩道でメダカを譲渡しようとしないでください」
俺の提案に心を良くしたのか、メダカ売りのおじさんは意気揚々と帰っていった。
「俺たちも事務所に戻ろう」
「帰るのは良いが、なんでまた依頼じゃない事にまで首を突っ込むんだ?」
ハムスケは如何にもめんどくさそうな視線を俺に浴びせる。
「だってあのバケツにいたメダカの10倍はいるんだぞ? 下手したら死んでしまうかも知れないじゃないか!」
「お前はいつからそんな博愛主義者になったんだ?」
「最初からだけど?」
「お前、我に優しくないじゃん!」
何をおっしゃるハムスケさん。
十分すぎるほど優しい。というより甘い。
「俺はけっこうお前に優しいぞ? お前が気づいていないだけで」
「そうなの? なら良いか」
バカで助かったよ本当に。
「じゃあ戻るぞ」
俺とハムスケはそのまま探偵事務所に戻っていった。
「はい。ですから危険な人では全く無かったです。それにこれからは歩道でメダカを譲渡しないと約束しましたので……」
この電話の内容だけ聞くと些か奇妙に思えるかもしれないが、これが依頼人への報告の電話なのだから驚きだ。
事務所に帰ってきた俺は、ハムスケに高級ヒマワリの種を与え、依頼人である渡辺さんに結果報告を済ましていたところだ。
これからメダカの処遇について考えなければ……
「和人~」
「どうした急に可愛らしい呼び方して……きもいぞ?」
メダカ救出作戦を開始しようと意気込む俺に、ハムスケは妙に怠そうな様子で声をかけてきた。
「やかましい! 我は非常に疲れたのでもう寝る!」
そう言い放ち、ハムスケは全身を使ってゆっくりと階段を登って2階に消えていった。
「どうしたんだ? 急に?」
俺はそう独り言を口にし、パソコンを起動しようとした時、急に電話が鳴った。
着信の名前を見ると、危険なメダカ屋さんと書いてある。
俺があの不審者こと、メダカのおじさんと連絡先を交換した時にそう入力したのだ。
「はい」
「おお、探偵の兄ちゃんか? さっき学校の方から連絡があって、やっぱりメダカを引き取りたいと言ってきた」
「そんな急に? 理由はなんか言ってましたか?」
小学校が唐突に大量のメダカを必要とする事など、あり得るのだろうか?
「なんでも教育委員会から連絡があって、今度子供に命の大切さを教えるために、金魚かメダカを学校で飼育するというイベントをやることのなったとかで……」
「それでちょうどメダカを大量に持っている貴方に声がかかったと?」
「どうやらそうらしい。いまいち釈然としないが、まあ捌けたのだから良いさ。ありがとな~兄ちゃん」
そう言い残し、メダカ売りのおじさんは電話を切った。
急にそんなイベントを企画することなんてあるか?
そう頭を捻る俺の脳裏には、先ほど妙に疲弊した様子で階段を登っていった、相棒の背中が過ったのだった。
0
お気に入りに追加
32
あなたにおすすめの小説
黒龍の神嫁は溺愛から逃げられない
めがねあざらし
BL
「神嫁は……お前です」
村の神嫁選びで神託が告げたのは、美しい娘ではなく青年・長(なが)だった。
戸惑いながらも黒龍の神・橡(つるばみ)に嫁ぐことになった長は、神域で不思議な日々を過ごしていく。
穏やかな橡との生活に次第に心を許し始める長だったが、ある日を境に彼の姿が消えてしまう――。
夢の中で響く声と、失われた記憶が導く、神と人の恋の物語。
実力を隠し「例え長男でも無能に家は継がせん。他家に養子に出す」と親父殿に言われたところまでは計算通りだったが、まさかハーレム生活になるとは
竹井ゴールド
ライト文芸
日本国内トップ5に入る異能力者の名家、東条院。
その宗家本流の嫡子に生まれた東条院青夜は子供の頃に実母に「16歳までに東条院の家を出ないと命を落とす事になる」と予言され、無能を演じ続け、父親や後妻、異母弟や異母妹、親族や許嫁に馬鹿にされながらも、念願適って中学卒業の春休みに東条院家から田中家に養子に出された。
青夜は4月が誕生日なのでギリギリ16歳までに家を出た訳だが。
その後がよろしくない。
青夜を引き取った田中家の義父、一狼は53歳ながら若い妻を持ち、4人の娘の父親でもあったからだ。
妻、21歳、一狼の8人目の妻、愛。
長女、25歳、皇宮警察の異能力部隊所属、弥生。
次女、22歳、田中流空手道場の師範代、葉月。
三女、19歳、離婚したフランス系アメリカ人の3人目の妻が産んだハーフ、アンジェリカ。
四女、17歳、死別した4人目の妻が産んだ中国系ハーフ、シャンリー。
この5人とも青夜は家族となり、
・・・何これ? 少し想定外なんだけど。
【2023/3/23、24hポイント26万4600pt突破】
【2023/7/11、累計ポイント550万pt突破】
【2023/6/5、お気に入り数2130突破】
【アルファポリスのみの投稿です】
【第6回ライト文芸大賞、22万7046pt、2位】
【2023/6/30、メールが来て出版申請、8/1、慰めメール】
【未完】
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
ハピネスカット-葵-
えんびあゆ
キャラ文芸
美容室「ハピネスカット」を舞台に、人々を幸せにするためのカットを得意とする美容師・藤井葵が、訪れるお客様の髪を切りながら心に寄り添い、悩みを解消し新しい一歩を踏み出す手助けをしていく物語。
お客様の個性を大切にしたカットは単なる外見の変化にとどまらず、心の内側にも変化をもたらします。
人生の分岐点に立つ若者、再出発を誓う大人、悩める親子...多様な人々の物語が、葵の手を通じてつながっていく群像劇。
時に笑い、たまに泣いて、稀に怒ったり。
髪を切るその瞬間に、人が持つ新しい自分への期待や勇気を紡ぐ心温まるストーリー。
―――新しい髪型、新しい物語。葵が紡ぐ、幸せのカットはまだまだ続く。
世界一の善人の地獄旅行〜煽り運転を叱っていたら後続車に轢かれた男〜
茄子の皮
キャラ文芸
世界一の善人、京極悪斗は、煽り運転をしていた運転手の変わりに高速車に轢かれてしまった。
亡くなった京極悪斗は、女神に連れられて、死神に渡され、真っ赤な不気味生物に会い、閻魔大王に丁寧に話をつける。
何故か地獄行きになった京極悪斗の地獄旅行が始まる。
『イケメンイスラエル大使館員と古代ユダヤの「アーク探し」の5日間の某国特殊部隊相手の大激戦!なっちゃん恋愛小説シリーズ第1弾!』
あらお☆ひろ
キャラ文芸
「なつ&陽菜コンビ」にニコニコ商店街・ニコニコプロレスのメンバーが再集結の第1弾!
もちろん、「なっちゃん」の恋愛小説シリーズ第1弾でもあります!
ニコニコ商店街・ニコニコポロレスのメンバーが再集結。
稀世・三郎夫婦に3歳になったひまわりに直とまりあ。
もちろん夏子&陽菜のコンビも健在。
今作の主人公は「夏子」?
淡路島イザナギ神社で知り合ったイケメン大使館員の「MK」も加わり10人の旅が始まる。
ホテルの庭で偶然拾った二つの「古代ユダヤ支族の紋章の入った指輪」をきっかけに、古来ユダヤの巫女と化した夏子は「部屋荒らし」、「ひったくり」そして「追跡」と謎の外人に追われる!
古代ユダヤの支族が日本に持ち込んだとされる「ソロモンの秘宝」と「アーク(聖櫃)」に入れられた「三種の神器」の隠し場所を夏子のお告げと客観的歴史事実を基に淡路、徳島、京都、長野、能登、伊勢とアークの追跡が始まる。
もちろん最後はお決まりの「ドンパチ」の格闘戦!
アークと夏子とMKの恋の行方をお時間のある人はゆるーく一緒に見守ってあげてください!
では、よろひこー (⋈◍>◡<◍)。✧♡!
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
南部の光武者
不来方久遠
キャラ文芸
信長が長篠の戦に勝ち、天下布武に邁進し出した頃であった。
〝どっどど どどうど どどうど どどう〝十左衛門と名付けられたその子が陸奥の山間で生を受
けたのは、蛇苺が生る風の強い日であった。透き通るような色の白い子だった。直後に稲光がして
嵐になった。将来、災いをもたらす不吉な相が出ていると言われた。成長すると、赤いざんばら髪
が翻り、人には見えないものが見える事があるらしく、霊感が強いのもその理由であったかも知れ
ない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる