私の心の隙間が埋まるまで〜愛を知らずに死んだ男性は、新しい世界で助けた少年の兄に溺愛される。

紅月

文字の大きさ
上 下
4 / 18

少年拾いました。

しおりを挟む
パタンッ

「ヨイショット」   

取り敢えずこの子供はベットに寝かせたけどどうしようかな?
所々怪我をしてるから、一応光魔法で治療しておいた方がいいのかな?…こんなもんかな?…うん傷も治ってる。

「起きた時用にお粥でも作ろうかな?」

パタンッ

「ふんふんふーん♪…出来た!まだ起きないのかな?」

ガタンッ

「うん?…起きたのかな?」

ガチャンっ

「起きたのかな?」

部屋を覗くとベットの上に丸くなった毛布の塊があった?
…毛布の中に潜ってる…。こういう場合どうするのが正解なんだ?

「僕大丈夫かな?…「僕を誘拐する気なの?」えっ、そんなことしないけど?!」

「嘘だ…。」

「僕私のお家の近くで倒れてたんだよ。だから保護したんだけど…?…助けない方がよかったのかな?」

「ううん。助けてくれてありがとう。」

「どういたしまして。」

「お粥作ったんだけど食べられるかな?」

「うん。」

バサッ

可愛すぎる。綺麗な金髪に澄んだエメラルドの瞳。凄く綺麗だな。それに瞳の奥に星の模様がある。この子何歳なんだろう?

「僕お名前は言えるかな?」

「僕、ローシャ!苗字はお兄様が言っちゃダメって言ったから教えられないの…。怒る…?」

「良いんだよ。ナデナデ…ローシャくんだね。私は恵って言うんだ。よろしくね。」

「うん!」

「ローシャくんは今いくつかな?」

「僕4さい!」

か、可愛い。初めて子供が可愛いと思えた。
でも多分この子神様の本に書いてあったお貴族様だよな。
平民は苗字は無いって書いてあったし。。私誘拐犯とかにされないよね?…。

「お粥食べられるかな?」

「おかゆ?」

「うんお米を柔らかくさせたご飯だよ。」

「よく分からないけど食べたいな?ニコッ」

ズキューンっ「うっ、可愛い…。」

「めぐみお兄ちゃん大丈夫?お胸いたいの?」

「大丈夫だよ。じゃあ、行こうか。」 

「抱っこして…。」

可愛いなー。「ほら、おいでー!」バフンッ

「ヨッコイショット」

「どうかな美味しい?たまご粥っ言うんだけど?」

「うん!とっても美味しいよ!」

「良かった!ゆっくり食べてね。」

「うん!」

子供ってこんなに可愛かったんだ…。でも、貴族の子供って4児なのに皆んなこんなにちゃんとしているのか。凄いな…。

「ローシャくんはお家何処か分かるかな?」

「うーん大きなお家だったけど分からない。」
「そう…うーんどうしようかな誰かに預けてもまた誘拐されちゃうかもしれないし…。」

「めぐみお兄ちゃん僕ここに住みたい!!」

「えっ!?ここに住みたいの?」

「うん!」

「でも、ここ何も無い森の中だよ?良いの?」

「僕めぐみお兄ちゃんと一緒にここに住みたい!」

「でも、ローシャくんの家族がさがしているかもよ?」

「お兄ちゃんは多分、迎えに来てくれるから大丈夫だと思う。」

「え、そうなの?」
「うん。お兄ちゃんがそう言ってたよ!」
「僕が生きている間は何処にいても分かるんだって!」
「お、おう…。魔法すごいな。…分かったよ。じゃあそれまで私と一緒に暮らしますか?」

「うん!」

「うん。じゃあ今日はもう暗くなっちゃったからお風呂に入ってお休みしようね。」

「うん!」

…………。

~ベットの中~


「ローシャくんはなんでこんな森の中まで来ちゃったか、覚えてるかな?」

「うんとねぇー、僕をお家から誘拐しちゃった人達がね僕を遠い場所に連れて行こうとしててね僕怖くて、大人の人達が楽しくおしゃべりしてる時にね、近くに大きな森があったから頑張って逃げて来たの。でも森の中に入るまでは大人の人たちがいっぱい追いかけて来たのに僕が森のかなに入ったら誰も来なくなっちゃったの。」

「そうだったんだね。頑張ったね。ナデナデ」

「うん。僕頑張ったよ!」

「じゃあそろそろお休みしようね」

「うん!お休みなさい。」

森に入るまでは追いかけて来たってことはそのうちここが見つかるかもしれないな…。この場所がバレなくなるような魔法でも考えてみようかな。
…というかローシャくんのご家族に私が誘拐犯だと勘違いされるかもしれない。…まぁそうしたら逃げよう…。

私も寝ようかな

「おやすみローシャくん。」




しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

『これで最後だから』と、抱きしめた腕の中で泣いていた

和泉奏
BL
「…俺も、愛しています」と返した従者の表情は、泣きそうなのに綺麗で。 皇太子×従者

乙女ゲームのサポートメガネキャラに転生しました

西楓
BL
乙女ゲームのサポートキャラとして転生した俺は、ヒロインと攻略対象を無事くっつけることが出来るだろうか。どうやらヒロインの様子が違うような。距離の近いヒロインに徐々に不信感を抱く攻略対象。何故か攻略対象が接近してきて… ほのほのです。 ※有難いことに別サイトでその後の話をご希望されました(嬉しい😆)ので追加いたしました。

5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?

gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。 そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて 「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」 もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね? 3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。 4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。 1章が書籍になりました。

王子を身籠りました

青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。 王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。 再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。

主人公のライバルポジにいるようなので、主人公のカッコ可愛さを特等席で愛でたいと思います。

小鷹けい
BL
以前、なろうサイトさまに途中まであげて、結局書きかけのまま放置していたものになります(アカウントごと削除済み)タイトルさえもうろ覚え。 そのうち続きを書くぞ、の意気込みついでに数話分投稿させていただきます。 先輩×後輩 攻略キャラ×当て馬キャラ 総受けではありません。 嫌われ→からの溺愛。こちらも面倒くさい拗らせ攻めです。 ある日、目が覚めたら大好きだったBLゲームの当て馬キャラになっていた。死んだ覚えはないが、そのキャラクターとして生きてきた期間の記憶もある。 だけど、ここでひとつ問題が……。『おれ』の推し、『僕』が今まで嫌がらせし続けてきた、このゲームの主人公キャラなんだよね……。 え、イジめなきゃダメなの??死ぬほど嫌なんだけど。絶対嫌でしょ……。 でも、主人公が攻略キャラとBLしてるところはなんとしても見たい!!ひっそりと。なんなら近くで見たい!! ……って、なったライバルポジとして生きることになった『おれ(僕)』が、主人公と仲良くしつつ、攻略キャラを巻き込んでひっそり推し活する……みたいな話です。 本来なら当て馬キャラとして冷たくあしらわれ、手酷くフラれるはずの『ハルカ先輩』から、バグなのかなんなのか徐々に距離を詰めてこられて戸惑いまくる当て馬の話。 こちらは、ゆるゆる不定期更新になります。

悪役令息に転生したけど…俺…嫌われすぎ?

「ARIA」
BL
階段から落ちた衝撃であっけなく死んでしまった主人公はとある乙女ゲームの悪役令息に転生したが...主人公は乙女ゲームの家族から甘やかされて育ったというのを無視して存在を抹消されていた。 王道じゃないですけど王道です(何言ってんだ?)どちらかと言うとファンタジー寄り 更新頻度=適当

美しき父親の誘惑に、今宵も息子は抗えない

すいかちゃん
BL
大学生の数馬には、人には言えない秘密があった。それは、実の父親から身体の関係を強いられている事だ。次第に心まで父親に取り込まれそうになった数馬は、彼女を作り父親との関係にピリオドを打とうとする。だが、父の誘惑は止まる事はなかった。 実の親子による禁断の関係です。

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

処理中です...