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番外編

ある日の朝に起きた事件

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今までこんなに幸せを感じる朝は無かっただろう。

私の運命の番である愛しいノアは私に抱き着いてスピスピと可愛いらしい寝顔で眠っている。

私がいつも抱き締めると必ず私の胸元のシャツを掴んでピッタリとくっついて眠っている。

私の胸元でこんなに安心して眠ってくれるのがこの上なく嬉しい

最近は念入りにお手入れをしたお陰で傷んでいた黒い髪は、今ではとてもサラサラで天使の輪が出来ている。

「可愛いな…ナデナデッ」

「う…うーん…モゾモゾ」

「ノア、起きたかな。」

「ふわぁ~…おはようございます、ブランシュ様。」

「おはよう、ノア。よく眠れたかい?」

「はい、ぐっすり眠れました。」

「それは良かった。ノア、おはようのキスはしてくれないのかい?」

「わ、忘れてました。おはようございますブランシュ様」チュッ

「うん、おはようノア」チュッ


遡る事一週間前~


「いいかいノア。大好きな人には、おはようやお休みをする時にキスをするんだよ。」

「そうなんですか?」

「そうだよ。だから私達もおはようやお休みをする時にキスをしよう。」

「分かりました。」

そして、朝のおはようと夜のお休みの時に二人はほっぺにキスをする様になったのだが開始した2日目の朝ある事件が起きた。

ブランシュがまだ小さいノアにキスをするちゃんとした理由を話すのはどうかと悩んだ結果、キスは好きな人とするものだと説明をした。


その結果、朝部屋に入って来た使用人のロゼッタとロイドにノアは、おはようのキスをしたのである。

ブランシュは急いでノアを抱き上げて

「キスは好きな人にするものだけれどそれは、私としかしてはいけないよ!!」

とノアに一生懸命伝えていた。

「でも僕、ロゼッタさんもロイドさんも大好きだから…」

とほっぺをぽっぽっと赤色に染めてモジモジしながらブランシュに伝えいた。

勿論ブランシュがそんな可愛い顔をされて注意出来るわけがなかった。

そこでロゼッタとロイドが

「私たちはロウズ様におはようと笑顔で言って下さるだけでとっても嬉しいのです。ですから、キスは公爵であるローザ様だけで十分でございます。皆にやってしまうとロウズ様も疲れてしまいますからね。」
 
とノアに優しい微笑みを浮かべて伝えた。

「うん、分かりました、僕ブランシュ様にたくさん挨拶のキスをします!!」

と嬉しそうに二人に言っていた。

ブランシュはとてもやりきった様な顔をしていた。




後日、使用人達によるとその日のロゼッタとロイドは、1日凄く満ち足りた様な顔をしていたと言う。


終わり



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