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この子達の名前はシロとクロ

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「ロゼッタさん!番様の調子はどうでしたか!」

「お粥食べてくれましたか?!」   

ワラワラワラッ

ロゼッタとロイドが使用人用の部屋のドアをかけると部屋で待ち構えていた他の使用人たちが一斉にノアについて質問をして来た。

「これは凄いな…ロウズ様は人気者だな」

「はぁ…貴方達落ち着きなさい。番様はまだ良い状態ではありませんが、お持ちしたお粥をお腹が一杯になるまで美味しそうに食べて下さいました。
最後にはきちんと美味しかったとお礼も言って下さいました。今は公爵様とお風呂に入っているので飲みやすい温度のお飲み物を準備して置いてください。」

「「「はい!!」」」

「それと、これから番様のことはロウズ様と呼ぶように。」

「「「分かりました!!」」」

「それでは、仕事に取り掛かって下さい」

「「「はい!!」」」バタバタバタッ

「皆、良い子達ですね。」

「そうだな。皆、尊敬している公爵様にやっと運命のつがい様が現れて、気持ちが昂っているな。」

「ふふっそうですね。ではロイド、私は浴室の方へ行って来ます。」

「あぁ、任せたぞロゼッタ」 

…皆公爵様の番様が現れて喜んでいる中で一人だけ違う感情を番いであるノア向けている人がいた事をこの時誰も知ることはなかった。


バタバタバタッ「ロゼッタ!!」

「公爵様!?どうなされたのですか?」

「ノアが真っ赤になってしまった!!」

「あらあら」

公爵に抱っこをされているノアの顔は真っ赤になっていた。

「安心して下さい。子供は赤くなりやすいですから、それにロウズ様は少しのぼせてしまったのでしょう。ちゃんと水分を取って涼んでいれば大丈夫ですよ。」

「そ、そうか…良かった」

「ロウズ様に少し熱かったのかもしれません、次からはもう少し温度を冷ました方が良いのかもしれませんね。」

「そうだな」

「お飲み物はお部屋の方に準備させて頂きましたのでロウズ様をまずはベットで横にさせましょう。」

「分かった、ありがとう。」

「とんでもございません」

ガチャンッ

「ノア、大丈夫か?」

「はい、大丈夫です…」

「公爵様こちらをロウズ様に」

「ああ、ありがとう。ノアまたゆっくり吸ってごらん」

「うん…」

公爵はノアをベットの背もたれに凭れ掛からせて水が入ったコップにストローを刺してノアにゆっくり飲ませた。

「ゴクッゴクッ…プハァッ」

「まだ飲むかい?」

「もう大丈夫です…有難うございます。ブランシュ様、ロゼッタさん」

「ノアはちゃんとお礼が言えてとてもお利口さんだね。」

「そ、そんなことないです…。僕は悪い子だから。」

「ノアはこんなに可愛くて良い子なのにノアのことを悪い子だって言った人は見る目が無かったんだよ。ねぇ、ロゼッタ?」

「はい、ロゼッタはノア様はとっても可愛らしくてとってもお優しくてとっても良い子だと思っておりますよ。」

そう言ってロゼッタはしゃがんでノアの両手を優しく握って優しく微笑んだ。

「う、うん…良い子って言われるの、僕凄く嬉しい。」

そう言ってノアはロゼッタの手を軽く握り返してポポっと嬉しそうに頬を赤らめた。

もう公爵とロゼッタはノアにメロメロである。

「さて、体調は良くなったかな、ノア?」

「は、はい。元気になりました、お風呂凄く気持ちよかったです。」

「それは良かったよ。これからは毎日一緒に入ろうね?」

「毎日一緒に入るんですか?」

「そうだよ。これからは毎日私と一緒に入るんだよ。」

「でも、僕なんかが毎日お風呂に入るなんて…」

「また、僕なんかって言ったね、僕はノアのことが大好きなんだ。だから、私が大好きなノアが自分のことを卑下すると私はとっても傷ついてしまうよ。

だから、あまりそういうことを私は言って欲しくないな」

「…ごめんなさい、僕ブランシュ様には傷ついてほしく無いから気を付けます。」

「うん。」

「そうだ、ノアにね紹介したい者がいるんだよ。会ってくれるかな?」

「?、はい、大丈夫です」

「ロゼッタ」

「かしこまりました」

ガチャンッ「ロイド入って来て下さい」

「失礼します。」

「あ、あの時のワンちゃん!」

「「ワンワンッ」」

ロイドが連れて来たのは、ノアがあの橋の下で残りの食糧を全て与えた黒と白の二匹の犬だった。

「ふふふっ元気だった?!」

ノアがベットから降りて二匹の犬の方に向かって行くと二匹の犬がノアの方に嬉しそうに走り寄ってじゃれつき始めた。

「その二匹の犬がね、ノアの居場所を教えてくれたんだよ。」

「そうなんですか?このワンちゃん達は僕が橋の下にいた時にお腹を空かせていたから余っていたパンを食べたせてあげた子なんです。」

「そうだったんだね…ノアは本当に優しい子だね。」

「ノアにねこの子達の名前を決めて貰いたいんだ」

「僕が?」

「うーんと、じゃあ、シロ、クロはどうかな?」

「「ワンワンッ」」

二匹の犬は嬉しそうに尻尾が吹っ飛んでいきそうな勢いで尻尾をブンブンと振っていた。

「ふふっ二匹とも凄く嬉しそうだよ。」

「ふふっ宜しくね、シロ、クロ」

「「ワンッ」」















































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