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1.魔法学院1年生
(20).作戦会議
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ソフィアは自室でノアが戻るのを待っていた。と、同時にルーシェから聞いたことを思い出し、頭の中を整理しようとしていた。
(魔法に抗ってた人ってのはジル先輩の事だよね…魅了の力を受け入れてるのがリュカ達だとしたら、急に態度が変わったのも納得だわ。きっと隣のクラスの子たちは影響受けてる。でも全員とは限らないし、魅了って浄化したら治るのかな?教室に出てた怪しい影が魅了の力なのかな??)
近くにいたカルディナも一緒に考えていた。
(ルーシェの言ってた、サラが別人みたいってのが引っかかるのよね…元々聖女候補になるくらいだし、あんな純粋なルーシェと相性が良いんだからサラだって良い子のハズなんだけど…)
そこへ、ノアが戻ってきた。
えらくご機嫌な様子だ。
「え、何どうしたの?何でこんな暗い感じ??」
部屋に入った途端、会話もなく悶々と考続ける女性陣に驚く。
側にいたエンギルが代わりに説明してくれた。
ルーシェはイソールが引き取って見てくれてるから、これからどうしようか思案中だと。
「ソフィー、どうするの?」
ノアが目の前に現れたことで、ソフィアはやっと思考を止めた。
「おかえり、ノア。」
「いや、気づくの遅いよ。エンギルから大体は聞いたよ。これからどうする?」
「…まとめてザァーっと浄化はどうかな…?」
ノアもカルディナも、エンギルも一瞬止まってため息をつく。
「ソフィー、考えるの面倒になったんだろ?」
笑いながらノアが言う。
昔からひとつのことに集中すると脇目も振らず考えに没頭するんだが、考えるって事が、ソフィーの中では苦手分野だ。
途中で必ず魔法で何とかしちゃえーと投げやりになる。そんなソフィアの考えを読みながら、あらゆる方向に飛躍しないようにあれは?これは?と誘導するのはノアのお仕事。今回はちょっと間に合わなかったらしい。
「まとめてってなると、相当魔力使うよ。ソフィーの負担が大き過ぎる。」
出来ればソフィアの負担は減らしたい。
何より表でバァーっと魔法を使うと相当目立つ。ソフィアはひっそりと動きたいハズだ。
(ここはアルフレッドに要相談かな。)
「まずは学院長に報告に行かない?どうするのが良いか、他の人にも聞いてみよう?」
「「確かに!」」
ソフィアとカルディナが同時に振り返り、こちらを見つめた。
ノアはエンギルと顔を見合わせ笑った。
主と精霊、相性の良さは性格までも似てくるようだ。
翌日、ノアを通じてアルフレッドに連絡をとり、空き時間に学院長室を訪れた。
今日は忙しくてランベールは不在らしい。
けれど、何故か執事テオドールが、今日もお茶の準備を進めていた。無言で彼の様子を見守っていると、アルフレッドが笑って応えた。
「テオはランベールに仕えているわけじゃないんだ。ノアやマルクと違って、主を立てる必要がない。彼自身の意思で動けるから、今日は一緒に来てもらったんだ。彼の鑑定眼に助けて貰おうってね。」
「彼の淹れるお茶は格別なのでな。ついつい頼んでしまうんじゃ。それで、サラ嬢のことなんだが、彼女自身の状態を見極めたくてな…純粋な1年生が魅了の力を使うのはちと不自然なんじゃよ。ソフィア嬢と違って、彼女は魔法に接してきた時間も力もさほど強い方ではないからの。誰か他にも関わっておらぬかとな…」
そう語るエリクの表情は険しい。
「ランベールからも聞いたんだが、サラ嬢はまぁ、普通の令嬢なんだよ。ルーシェを呼び出したのはもちろん彼女の力なんだが、とても魅了を使うようには見えないらしい。男爵家はうちと違って魔法に特化してる訳じゃないから、彼女にしては出来過ぎなんだ。幸い、精霊が離れている今ならテオドールが調べても警戒されない。それどころか気付かないかもな。」
「それって、サラさんは誰かに操られてるってこと?ルーシェは別人になったみたいって言ってたけど、ほんとにそうなのかな…?」
「それをテオドールに調べて貰おうかと思って。」
「…どうやって?」
「彼は影に潜んで移動できる。ソフィーは授業でサラ嬢と一緒になるだろ?近くまで行けば見れるれしいから、一緒に連れてってくれない?」
「…みんなが大丈夫なら…?」
そっとノアやカルディナ、エンギルの様子を伺う。
しばらく停止してたが、微妙な顔はしつつも、方法がそれしかないと受け入れてくれたようだ。
そんな様子を見ていたアルフレッドは苦笑いである。
(嫌だけど、ソフィアの為に我慢ってとこかな?)
「テオ君の鑑定が出来たらまたここに集合じゃ。決してその場で何とかしようとせんことじゃ。何事も準備が必要だからのう。」
「鑑定が終わるまでは護衛としてお側におりましょう。遠くでも、視界に捉えられる距離なら鑑定できますので、そう難しくはないかと。」
「分かりました。それならなんとかなりそうです。」
ソフィアはサラと話したこともないので、どうしようかと思っていた。
授業中近づくだけなら何とかなりそう、と少し楽になる。
「では、早速。」
ソフィアの影にテオドールが入り込む。
特に違和感もなく、足元に気配を感じるだけなのでソフィアとしてはひと安心。
肩にいたノアは飛び立ち、エンギルは頭の上に移動する。カルディナだけは平常心。
(頭の上にフクロウって、滅多にないけど)
ノアはアルフレッドの肩にとまる。
普段寮にいる彼は授業に連れて行く事が出来ないのである。
非常に不服そうな顔ではあるが、きっと近くの木から見るのだろう。
「エンギル?」
「戻るまで、ここ定位置。」
うん…仕方ないか…。
「実技の合同授業は明日だね。また明日来るよ。気にしてたから、明日はランも一緒だと思う。頼んだぞ、ソフィー。」
「何かあれば、すぐに呼ぶのじゃ。わしは学院内ならすぐ助けに行けるからのう。」
「分かりました。」
王宮の王太子専用執務室では、ランベールが書類の処理を進めていた。
側にはレイモンドが控える。
(いないといないで気になるもんだな…)
テオドールがいる事が日常になりつつあった為、ランベールとしてはどこか落ち着かない。
「メイドにお茶でも頼んできましょうか?」
「そうだな。前はコレが普通だったんだが。」
お互い苦笑いで、最近の執務室の様子を思い出していた。
テオドールが刺客を捕らえ、ランベールの側にいるようになってからはこの執務室が彼の職場になっていた。
王宮内と違い、限られた人しか訪れないこの執務室では、来客がほとんどない。
執事としておもてなしがしたい、とテオドールに何度か愚痴られ、最近では暇を持て余したのか、影からこっそり現れ、ランベールやレイモンドを驚かせることを楽しむようになっていた。
今日はアルフレッドに付いているし、そろそろ個人行動が増えてきそうだな、と感じている。
ソフィアに会いに行く時もどこかそわそわしていたし、実は精霊や他の番人とも関わりたいのかもしれない。
(そもそも、護衛ならレイモンドだけで十分な訳だし。)
とは言え、鑑定眼がある彼を手放すのも惜しい訳で、主従関係でないのが恨めしい所である。
(そのうち、よそでお茶淹れるようになってそうだよな…。)
メイドと一緒に戻ってきたレイモンドと一緒にひと息いれ、仕事に戻る。
今日のランベールは、ひたすら山のような書類を、崩していくことに専念するのみである。
明日学院に行くためにも、今日はひたすら手を動かす。
サラ嬢の様子も、学院の様子も、気になってはいるのに、報告を聞くのみという立場が辛い。
王太子の立場なんて捨てて、自由に動き回れたら良いのに…そんな思いが見え隠れするようになったのは学院時代だ。
卒業して覚悟を決めて国政に関わるようになったが、自由への憧れは未だに捨てれずにいる。
(ジルベールが代わってくれるなら喜んで譲るんだがなぁ。)
叶わぬ願いを抱えながら、ひたすら手を動かす。
(魔法に抗ってた人ってのはジル先輩の事だよね…魅了の力を受け入れてるのがリュカ達だとしたら、急に態度が変わったのも納得だわ。きっと隣のクラスの子たちは影響受けてる。でも全員とは限らないし、魅了って浄化したら治るのかな?教室に出てた怪しい影が魅了の力なのかな??)
近くにいたカルディナも一緒に考えていた。
(ルーシェの言ってた、サラが別人みたいってのが引っかかるのよね…元々聖女候補になるくらいだし、あんな純粋なルーシェと相性が良いんだからサラだって良い子のハズなんだけど…)
そこへ、ノアが戻ってきた。
えらくご機嫌な様子だ。
「え、何どうしたの?何でこんな暗い感じ??」
部屋に入った途端、会話もなく悶々と考続ける女性陣に驚く。
側にいたエンギルが代わりに説明してくれた。
ルーシェはイソールが引き取って見てくれてるから、これからどうしようか思案中だと。
「ソフィー、どうするの?」
ノアが目の前に現れたことで、ソフィアはやっと思考を止めた。
「おかえり、ノア。」
「いや、気づくの遅いよ。エンギルから大体は聞いたよ。これからどうする?」
「…まとめてザァーっと浄化はどうかな…?」
ノアもカルディナも、エンギルも一瞬止まってため息をつく。
「ソフィー、考えるの面倒になったんだろ?」
笑いながらノアが言う。
昔からひとつのことに集中すると脇目も振らず考えに没頭するんだが、考えるって事が、ソフィーの中では苦手分野だ。
途中で必ず魔法で何とかしちゃえーと投げやりになる。そんなソフィアの考えを読みながら、あらゆる方向に飛躍しないようにあれは?これは?と誘導するのはノアのお仕事。今回はちょっと間に合わなかったらしい。
「まとめてってなると、相当魔力使うよ。ソフィーの負担が大き過ぎる。」
出来ればソフィアの負担は減らしたい。
何より表でバァーっと魔法を使うと相当目立つ。ソフィアはひっそりと動きたいハズだ。
(ここはアルフレッドに要相談かな。)
「まずは学院長に報告に行かない?どうするのが良いか、他の人にも聞いてみよう?」
「「確かに!」」
ソフィアとカルディナが同時に振り返り、こちらを見つめた。
ノアはエンギルと顔を見合わせ笑った。
主と精霊、相性の良さは性格までも似てくるようだ。
翌日、ノアを通じてアルフレッドに連絡をとり、空き時間に学院長室を訪れた。
今日は忙しくてランベールは不在らしい。
けれど、何故か執事テオドールが、今日もお茶の準備を進めていた。無言で彼の様子を見守っていると、アルフレッドが笑って応えた。
「テオはランベールに仕えているわけじゃないんだ。ノアやマルクと違って、主を立てる必要がない。彼自身の意思で動けるから、今日は一緒に来てもらったんだ。彼の鑑定眼に助けて貰おうってね。」
「彼の淹れるお茶は格別なのでな。ついつい頼んでしまうんじゃ。それで、サラ嬢のことなんだが、彼女自身の状態を見極めたくてな…純粋な1年生が魅了の力を使うのはちと不自然なんじゃよ。ソフィア嬢と違って、彼女は魔法に接してきた時間も力もさほど強い方ではないからの。誰か他にも関わっておらぬかとな…」
そう語るエリクの表情は険しい。
「ランベールからも聞いたんだが、サラ嬢はまぁ、普通の令嬢なんだよ。ルーシェを呼び出したのはもちろん彼女の力なんだが、とても魅了を使うようには見えないらしい。男爵家はうちと違って魔法に特化してる訳じゃないから、彼女にしては出来過ぎなんだ。幸い、精霊が離れている今ならテオドールが調べても警戒されない。それどころか気付かないかもな。」
「それって、サラさんは誰かに操られてるってこと?ルーシェは別人になったみたいって言ってたけど、ほんとにそうなのかな…?」
「それをテオドールに調べて貰おうかと思って。」
「…どうやって?」
「彼は影に潜んで移動できる。ソフィーは授業でサラ嬢と一緒になるだろ?近くまで行けば見れるれしいから、一緒に連れてってくれない?」
「…みんなが大丈夫なら…?」
そっとノアやカルディナ、エンギルの様子を伺う。
しばらく停止してたが、微妙な顔はしつつも、方法がそれしかないと受け入れてくれたようだ。
そんな様子を見ていたアルフレッドは苦笑いである。
(嫌だけど、ソフィアの為に我慢ってとこかな?)
「テオ君の鑑定が出来たらまたここに集合じゃ。決してその場で何とかしようとせんことじゃ。何事も準備が必要だからのう。」
「鑑定が終わるまでは護衛としてお側におりましょう。遠くでも、視界に捉えられる距離なら鑑定できますので、そう難しくはないかと。」
「分かりました。それならなんとかなりそうです。」
ソフィアはサラと話したこともないので、どうしようかと思っていた。
授業中近づくだけなら何とかなりそう、と少し楽になる。
「では、早速。」
ソフィアの影にテオドールが入り込む。
特に違和感もなく、足元に気配を感じるだけなのでソフィアとしてはひと安心。
肩にいたノアは飛び立ち、エンギルは頭の上に移動する。カルディナだけは平常心。
(頭の上にフクロウって、滅多にないけど)
ノアはアルフレッドの肩にとまる。
普段寮にいる彼は授業に連れて行く事が出来ないのである。
非常に不服そうな顔ではあるが、きっと近くの木から見るのだろう。
「エンギル?」
「戻るまで、ここ定位置。」
うん…仕方ないか…。
「実技の合同授業は明日だね。また明日来るよ。気にしてたから、明日はランも一緒だと思う。頼んだぞ、ソフィー。」
「何かあれば、すぐに呼ぶのじゃ。わしは学院内ならすぐ助けに行けるからのう。」
「分かりました。」
王宮の王太子専用執務室では、ランベールが書類の処理を進めていた。
側にはレイモンドが控える。
(いないといないで気になるもんだな…)
テオドールがいる事が日常になりつつあった為、ランベールとしてはどこか落ち着かない。
「メイドにお茶でも頼んできましょうか?」
「そうだな。前はコレが普通だったんだが。」
お互い苦笑いで、最近の執務室の様子を思い出していた。
テオドールが刺客を捕らえ、ランベールの側にいるようになってからはこの執務室が彼の職場になっていた。
王宮内と違い、限られた人しか訪れないこの執務室では、来客がほとんどない。
執事としておもてなしがしたい、とテオドールに何度か愚痴られ、最近では暇を持て余したのか、影からこっそり現れ、ランベールやレイモンドを驚かせることを楽しむようになっていた。
今日はアルフレッドに付いているし、そろそろ個人行動が増えてきそうだな、と感じている。
ソフィアに会いに行く時もどこかそわそわしていたし、実は精霊や他の番人とも関わりたいのかもしれない。
(そもそも、護衛ならレイモンドだけで十分な訳だし。)
とは言え、鑑定眼がある彼を手放すのも惜しい訳で、主従関係でないのが恨めしい所である。
(そのうち、よそでお茶淹れるようになってそうだよな…。)
メイドと一緒に戻ってきたレイモンドと一緒にひと息いれ、仕事に戻る。
今日のランベールは、ひたすら山のような書類を、崩していくことに専念するのみである。
明日学院に行くためにも、今日はひたすら手を動かす。
サラ嬢の様子も、学院の様子も、気になってはいるのに、報告を聞くのみという立場が辛い。
王太子の立場なんて捨てて、自由に動き回れたら良いのに…そんな思いが見え隠れするようになったのは学院時代だ。
卒業して覚悟を決めて国政に関わるようになったが、自由への憧れは未だに捨てれずにいる。
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