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新たな御代
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リリィとディミトリオ・ハクヤから龍気と妖精、そして人間達の関係を聞かされたマドレーヌ妃は目をこれでもかと言うほどに広げた。
「では・・・では、私もいつかは妖精と契約が出来るのでしょうか?」
「国に龍気が満たされ、再び妖精がロンサンティエ帝国を気に入ってくれれば縁が結ばれるかもしれませんね。」
微笑むリリィにマドレーヌは感激した。
「かつてのロンサンティエは、さぞ美しかったでしょうね。
龍や妖精と共に生きる人々が活気があって、今とは違う世界が広がっていた事でしょう。」
すると、扉が開きファヴィリエ・ルカがリビングに入ってきた。
「それを取り戻すのですよ。母上。
もう一度、龍や妖精に愛される国にしていくのです。」
息子の言葉に頷くとマドレーヌ妃は目端の涙を拭った。
「そうですね。
貴方が導く国の未来が母は楽しみです。
私も頑張るわっ!」
どこか無気力に生きてきた母の変化にファヴィリエ・ルカは嬉しそうだった。
「ただいま戻りました。
って、ハクヤ様。
ジョーディ達を出して良いんですか?
だったら、私もスパークとノワールを自由にさせたいです。」
雑務から帰って来た侍従のクレイが剥れるのをディミトリオ・ハクヤは苦笑した。
「スパークはともかく、ノワールは随分と自由に王宮を散歩している様に見えるがな。」
様々な情報を集めてくるノワールは影魔法の本領を発揮し、王宮の至る所で影や闇から人々を観察していた。
「ノワールは仕事の出来るとっても良い子なんですよ。
マドレーヌ様とファヴィリエ・ルカ様に私の契約妖精を紹介させて下さい。」
親バカを見せるクレイに期待を膨らませたマドレーヌ妃が是非にと促せば、クレイの肩に炎に包まれたフクロウが現れ、影から黒猫が顔を出した。
「まぁ、なんて美しいの!?」
顔を綻ばすマドレーヌ妃と対比でファヴィリエ・ルカの顔は引き攣っている。
「クレイよ。
そのフクロウは火魔法が使えるのか?
その・・・肩が燃えているが大事ないのか?」
「はい。
スパークの火は優しく穏やかです。
この子は火を自在に扱いますから、問題ありません。」
クレイの手からスパークを受け取ったファヴィリエ・ルカは驚いた様に撫でた。
「なんて暖かい・・・。
これが妖精の炎か。」
覗き込んでくるシモツキ・レイとアンディ少年と共にスパークを愛でていると、ファヴィリエ・ルカにドンッと犬がぶつかってきた。
「うわっ!
こら、リキ。
ファヴィリエ・ルカ様に撫でろと強制するな。
すみません!
俺の武妖精なんです。」
ディミトリオ・ハクヤの護衛であるセキエイが慌てたように立ち上がると、ファヴィリエ・ルカはそれを制して首を傾げた。
「武妖精・・・?
なんだそれは、聞いた事がないな。」
ファヴィリエ・ルカがリキという名の犬を不思議そうに撫でるとリリィがやって来た。
「魔力のない人間も妖精に愛される事がある。
このリキと盾妖精のゴウはセキエイと共に生きる事を決めたのよ。」
リリィが顎下を擽るとリキは嬉しそうに甘えた。
「魔力がないのに、どうやって妖精にエネルギーを分けるのだ?」
心配そうにセキエイを振り返ったファヴィリエ・ルカはセキエイが夢中で大きなサンドイッチを頬張る姿を見て笑い出した。
「そうか、食欲か・・・なんとも妖精とは興味深いな。」
そう言うと、ファヴィリエ・ルカは部屋を見渡し微笑んだ。
「では・・・では、私もいつかは妖精と契約が出来るのでしょうか?」
「国に龍気が満たされ、再び妖精がロンサンティエ帝国を気に入ってくれれば縁が結ばれるかもしれませんね。」
微笑むリリィにマドレーヌは感激した。
「かつてのロンサンティエは、さぞ美しかったでしょうね。
龍や妖精と共に生きる人々が活気があって、今とは違う世界が広がっていた事でしょう。」
すると、扉が開きファヴィリエ・ルカがリビングに入ってきた。
「それを取り戻すのですよ。母上。
もう一度、龍や妖精に愛される国にしていくのです。」
息子の言葉に頷くとマドレーヌ妃は目端の涙を拭った。
「そうですね。
貴方が導く国の未来が母は楽しみです。
私も頑張るわっ!」
どこか無気力に生きてきた母の変化にファヴィリエ・ルカは嬉しそうだった。
「ただいま戻りました。
って、ハクヤ様。
ジョーディ達を出して良いんですか?
だったら、私もスパークとノワールを自由にさせたいです。」
雑務から帰って来た侍従のクレイが剥れるのをディミトリオ・ハクヤは苦笑した。
「スパークはともかく、ノワールは随分と自由に王宮を散歩している様に見えるがな。」
様々な情報を集めてくるノワールは影魔法の本領を発揮し、王宮の至る所で影や闇から人々を観察していた。
「ノワールは仕事の出来るとっても良い子なんですよ。
マドレーヌ様とファヴィリエ・ルカ様に私の契約妖精を紹介させて下さい。」
親バカを見せるクレイに期待を膨らませたマドレーヌ妃が是非にと促せば、クレイの肩に炎に包まれたフクロウが現れ、影から黒猫が顔を出した。
「まぁ、なんて美しいの!?」
顔を綻ばすマドレーヌ妃と対比でファヴィリエ・ルカの顔は引き攣っている。
「クレイよ。
そのフクロウは火魔法が使えるのか?
その・・・肩が燃えているが大事ないのか?」
「はい。
スパークの火は優しく穏やかです。
この子は火を自在に扱いますから、問題ありません。」
クレイの手からスパークを受け取ったファヴィリエ・ルカは驚いた様に撫でた。
「なんて暖かい・・・。
これが妖精の炎か。」
覗き込んでくるシモツキ・レイとアンディ少年と共にスパークを愛でていると、ファヴィリエ・ルカにドンッと犬がぶつかってきた。
「うわっ!
こら、リキ。
ファヴィリエ・ルカ様に撫でろと強制するな。
すみません!
俺の武妖精なんです。」
ディミトリオ・ハクヤの護衛であるセキエイが慌てたように立ち上がると、ファヴィリエ・ルカはそれを制して首を傾げた。
「武妖精・・・?
なんだそれは、聞いた事がないな。」
ファヴィリエ・ルカがリキという名の犬を不思議そうに撫でるとリリィがやって来た。
「魔力のない人間も妖精に愛される事がある。
このリキと盾妖精のゴウはセキエイと共に生きる事を決めたのよ。」
リリィが顎下を擽るとリキは嬉しそうに甘えた。
「魔力がないのに、どうやって妖精にエネルギーを分けるのだ?」
心配そうにセキエイを振り返ったファヴィリエ・ルカはセキエイが夢中で大きなサンドイッチを頬張る姿を見て笑い出した。
「そうか、食欲か・・・なんとも妖精とは興味深いな。」
そう言うと、ファヴィリエ・ルカは部屋を見渡し微笑んだ。
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