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旅路 〜秘境の台座〜
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「あっ。
みんな、おはよう。」
満面の笑みのイオリに昨日の苦悩はないように見えた。
巨大なロック鳥の首元を咥えて引きずっていたゼンもご機嫌の様で、尻尾をブンブンと振っている。
「おはようって・・・。
お前ら、狩りに行ってたのか?」
呆れた様に弱々しく問いかけるヴァルトにイオリが嬉しそうに頷いた。
「いや~。いつもより早く目が覚めちゃって。
久々に魔の森の散歩でもしようかとゼンを誘ったんですよ。」
『そうしたら、ロック鳥を見つけてさ!!
ねっ?ねっ?』
「うん!
魔の森で獲れるロック鳥の唐揚げが最高だから、仕留めてきました。」
瞳をキラキラと輝かせたイオリとゼンにヴァルトやヒューゴ達は何とも言えない顔で溜息を吐く。
「もう、心配した私達が馬鹿みたいだ。」
「何か、すみません・・・。」
「いや、ヒューゴは悪くないぞ。
いつも、苦労をかけるな。」
「有難うございます。」
労うヴァルトにヒューゴは苦笑した。
そんな中、当のイオリはキョトンとしている。
「大体ですね。
《魔の森で獲れるロック鳥》って言葉も変なんですよ!
ロック鳥というのは、そんなに簡単に仕留めるものじゃありません。」
「ゴメンなぁ~。
皆んな、俺が間違ってたぁ。
ゴメンなぁ~。」
説教モードのトゥーレが顔を顰める隣で、何故かマルクルが子供達に誤っている。
「マルクル、もう良いよ。」
「そうだね。イオリの行動なんて誰にも読めないもん。」
「ボク達も怒ってゴメンね。」
「嫌いになんてならないよ。」
何処か大人びた様な子供達にイオリはキョトン顔だ。
「皆さん、どうしたんですか?」
戸惑うイオリが首を傾げると、大人達が声をそろえた。
「「「「お前がいなくて、心配してたんだよ!!」」」」
「へ?」
間抜けな返事をしたイオリに一同の溜息が漏れる。
ヴァルトの足元ではルチアとクロムスがお腹を抱えて笑っていた。
「どうやら、今日も賑やかになりそうですね。」
悠然と現れたエルノールにヴァルトが救いを求めた。
「本当に、このド天然に世界の危機を任せて大丈夫なのか?」
「フフフ。
恐怖で緊迫するより良いではないですか。
それで、イオリさん。
アレをどうするのか、答えが出ましたか?」
エルノールが指差す先には“ダークエルフの剣”が浮かんでいる。
イオリはニコリとした。
「はい。
道筋は見えました。」
「それはっ!」
どうするんだ?と聞こうしたヴァルトだったが口を噤んだ。
イオリが答えを出したのだ。
自分は信じると決めたのだ。
ヴァルトは自分の顔をパンパンと叩くとニヤリと笑った。
「おい、イオリ。
腹が減ったな。」
「フフッ。
丁度、良い食材が手に入りましたよ。」
「そうか。
よしっ・・・。
皆んな朝から豪華な食事にありつけるようだぞ。」
「「「「やったぁ!!」」」」
飛び跳ねて喜ぶ子供達に大人達のザワつく心が救われる。
イオリは“ダークエルフの剣”をどうするのか、道筋が見えてきたと言った。
“ダークエルフの剣”は今も無言で浮かんでいた。
みんな、おはよう。」
満面の笑みのイオリに昨日の苦悩はないように見えた。
巨大なロック鳥の首元を咥えて引きずっていたゼンもご機嫌の様で、尻尾をブンブンと振っている。
「おはようって・・・。
お前ら、狩りに行ってたのか?」
呆れた様に弱々しく問いかけるヴァルトにイオリが嬉しそうに頷いた。
「いや~。いつもより早く目が覚めちゃって。
久々に魔の森の散歩でもしようかとゼンを誘ったんですよ。」
『そうしたら、ロック鳥を見つけてさ!!
ねっ?ねっ?』
「うん!
魔の森で獲れるロック鳥の唐揚げが最高だから、仕留めてきました。」
瞳をキラキラと輝かせたイオリとゼンにヴァルトやヒューゴ達は何とも言えない顔で溜息を吐く。
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「何か、すみません・・・。」
「いや、ヒューゴは悪くないぞ。
いつも、苦労をかけるな。」
「有難うございます。」
労うヴァルトにヒューゴは苦笑した。
そんな中、当のイオリはキョトンとしている。
「大体ですね。
《魔の森で獲れるロック鳥》って言葉も変なんですよ!
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「ゴメンなぁ~。
皆んな、俺が間違ってたぁ。
ゴメンなぁ~。」
説教モードのトゥーレが顔を顰める隣で、何故かマルクルが子供達に誤っている。
「マルクル、もう良いよ。」
「そうだね。イオリの行動なんて誰にも読めないもん。」
「ボク達も怒ってゴメンね。」
「嫌いになんてならないよ。」
何処か大人びた様な子供達にイオリはキョトン顔だ。
「皆さん、どうしたんですか?」
戸惑うイオリが首を傾げると、大人達が声をそろえた。
「「「「お前がいなくて、心配してたんだよ!!」」」」
「へ?」
間抜けな返事をしたイオリに一同の溜息が漏れる。
ヴァルトの足元ではルチアとクロムスがお腹を抱えて笑っていた。
「どうやら、今日も賑やかになりそうですね。」
悠然と現れたエルノールにヴァルトが救いを求めた。
「本当に、このド天然に世界の危機を任せて大丈夫なのか?」
「フフフ。
恐怖で緊迫するより良いではないですか。
それで、イオリさん。
アレをどうするのか、答えが出ましたか?」
エルノールが指差す先には“ダークエルフの剣”が浮かんでいる。
イオリはニコリとした。
「はい。
道筋は見えました。」
「それはっ!」
どうするんだ?と聞こうしたヴァルトだったが口を噤んだ。
イオリが答えを出したのだ。
自分は信じると決めたのだ。
ヴァルトは自分の顔をパンパンと叩くとニヤリと笑った。
「おい、イオリ。
腹が減ったな。」
「フフッ。
丁度、良い食材が手に入りましたよ。」
「そうか。
よしっ・・・。
皆んな朝から豪華な食事にありつけるようだぞ。」
「「「「やったぁ!!」」」」
飛び跳ねて喜ぶ子供達に大人達のザワつく心が救われる。
イオリは“ダークエルフの剣”をどうするのか、道筋が見えてきたと言った。
“ダークエルフの剣”は今も無言で浮かんでいた。
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