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旅路 〜カプリースへ〜
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『美味しい!
ベリージャム最高!
コレだけを永遠に舐めていたいわ。』
「それはダメだよ。ドラゴンちゃん。
パンケーキにたっぷり付けるからベリージャムの良さが引き立つんだよ。
味変したい時はシンプルにハチミツを塗っても良いよ。」
『んま!
お嬢さんったら、何て誘惑をしてくれるのよ。
ハチミツですって?
なかなか手に入らない代物じゃない。
パンケーキを追加で1枚頂けるかしら?』
「はい。どうぞ。
ドラゴンちゃん。
オレが作ったポタージュも食べてよ。
甘いカボチャと栗が入ってるから美味しいよ。」
『あらあら、有難う。
頂くわね。
キャー!
私、コレ好き!好きよ!
少年は天才なのね?』
「オレじゃなくて教えてくれたイオリがね。
でも、ありがとう。」
ドラゴンと双子の馴れしんだ会話をヴァルトと2人の従者は唖然として見つめていた。
「そう言えば、アイツらは度胸のある凄い奴らだった。」
「末恐ろしいですね。」
「どうせ、各国でも王族相手に物怖じ1つしてないんだろうな。」
コソコソと話す大人をジッと見つめていたニナは楽しそうに微笑んだ。
『あんな肝の小さい大人になってはなってはいけませんよ。
貴方は気にせずに食べなさい。』
カーバンクルのルチアが頬擦りをするとニナは擽ったそうに頷いた。
「ルチアちゃん、りんご食べる?」
ニナに差し出されるとルチアは優しく微笑んで林檎を咥えた。
その隣ではヒューゴがフェンリルと、もう1匹のカーバンクルが競うように頬張る様を心配そうに見つめていた。
「おいおいおい。
そんなに焦らなくてもパンケーキはまだあるぞ?」
『いつもより人数多いんだもん。
絶対に無くなるのが早いよ。
クロムスはイオリのパンケーキが久々だから止められないんだって。』
そう主張するゼンに同意するようにクロムスが何度も頷き、手についたベリージャムを綺麗に舐め取った。
「・・・そうか。
でも、落ち着け。」
若干、引き気味なヒューゴの肩をナギがポンポンと叩いた。
「放っておいてあげよう。
あれは止められない。」
「・・・うん、そうだな。
ナギはもういいのか?」
丁寧に口元を拭ったナギはニッコリと頷いた。
「うん。
ご馳走様でした。」
イオリは騒がしい朝食の時間を楽しんでいた。
『ケプッ。
もう、お腹いっぱい・・・満足。』
昨夜と同じくパンパンになったお腹を摩るとドラゴンはイオリを見上げた。
『ご馳走様。
それで・・・貴方がイオリ?』
「はい。そうです。」
イオリがキョトンとした顔で頷くと、ドラゴンは手をポンッと手を打った。
『あぁ、良かった。
私、貴方を迎えに来たの!
あれでしょ?
火山を寝ぐらにしてる火龍から紹介された人族!
会えたわね。
良かった。良かった。』
ドラゴンは話についていけない周囲に構わずにケラケラと笑った。
すると、唐突にドラゴンめがけて真っ赤な塊が突撃した。
『ギャー!
痛いじゃない!!』
ドラゴンは額を何度も突っつく真紅の小鳥を振り払った。
それでも真紅の小鳥・・・ソルは文句を言う様にドラゴンを追い立てる。
『わぁ~!
一体何なのぉぉ?
もう、やめてぇぇ。』
小さな小鳥が小さなドラゴンを叱る様を何とも言えない顔で見つめる一同だった。
ベリージャム最高!
コレだけを永遠に舐めていたいわ。』
「それはダメだよ。ドラゴンちゃん。
パンケーキにたっぷり付けるからベリージャムの良さが引き立つんだよ。
味変したい時はシンプルにハチミツを塗っても良いよ。」
『んま!
お嬢さんったら、何て誘惑をしてくれるのよ。
ハチミツですって?
なかなか手に入らない代物じゃない。
パンケーキを追加で1枚頂けるかしら?』
「はい。どうぞ。
ドラゴンちゃん。
オレが作ったポタージュも食べてよ。
甘いカボチャと栗が入ってるから美味しいよ。」
『あらあら、有難う。
頂くわね。
キャー!
私、コレ好き!好きよ!
少年は天才なのね?』
「オレじゃなくて教えてくれたイオリがね。
でも、ありがとう。」
ドラゴンと双子の馴れしんだ会話をヴァルトと2人の従者は唖然として見つめていた。
「そう言えば、アイツらは度胸のある凄い奴らだった。」
「末恐ろしいですね。」
「どうせ、各国でも王族相手に物怖じ1つしてないんだろうな。」
コソコソと話す大人をジッと見つめていたニナは楽しそうに微笑んだ。
『あんな肝の小さい大人になってはなってはいけませんよ。
貴方は気にせずに食べなさい。』
カーバンクルのルチアが頬擦りをするとニナは擽ったそうに頷いた。
「ルチアちゃん、りんご食べる?」
ニナに差し出されるとルチアは優しく微笑んで林檎を咥えた。
その隣ではヒューゴがフェンリルと、もう1匹のカーバンクルが競うように頬張る様を心配そうに見つめていた。
「おいおいおい。
そんなに焦らなくてもパンケーキはまだあるぞ?」
『いつもより人数多いんだもん。
絶対に無くなるのが早いよ。
クロムスはイオリのパンケーキが久々だから止められないんだって。』
そう主張するゼンに同意するようにクロムスが何度も頷き、手についたベリージャムを綺麗に舐め取った。
「・・・そうか。
でも、落ち着け。」
若干、引き気味なヒューゴの肩をナギがポンポンと叩いた。
「放っておいてあげよう。
あれは止められない。」
「・・・うん、そうだな。
ナギはもういいのか?」
丁寧に口元を拭ったナギはニッコリと頷いた。
「うん。
ご馳走様でした。」
イオリは騒がしい朝食の時間を楽しんでいた。
『ケプッ。
もう、お腹いっぱい・・・満足。』
昨夜と同じくパンパンになったお腹を摩るとドラゴンはイオリを見上げた。
『ご馳走様。
それで・・・貴方がイオリ?』
「はい。そうです。」
イオリがキョトンとした顔で頷くと、ドラゴンは手をポンッと手を打った。
『あぁ、良かった。
私、貴方を迎えに来たの!
あれでしょ?
火山を寝ぐらにしてる火龍から紹介された人族!
会えたわね。
良かった。良かった。』
ドラゴンは話についていけない周囲に構わずにケラケラと笑った。
すると、唐突にドラゴンめがけて真っ赤な塊が突撃した。
『ギャー!
痛いじゃない!!』
ドラゴンは額を何度も突っつく真紅の小鳥を振り払った。
それでも真紅の小鳥・・・ソルは文句を言う様にドラゴンを追い立てる。
『わぁ~!
一体何なのぉぉ?
もう、やめてぇぇ。』
小さな小鳥が小さなドラゴンを叱る様を何とも言えない顔で見つめる一同だった。
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