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旅路 〜グランヌス・王宮〜
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「ソライヤ・・の居場所ぉぉ?」
「そう、知らない?」
ベロベロに酔っぱらった火龍のラーヴァにイオリは冷たいミントティーを差し出した。
匂いを嗅いで顔を顰めたラーヴァはチロっと舐めると体を震わせた。
散々っぱらドワーフ達と酒を飲み干してきたラーヴァも後宮に戻って来たのだ。
「アースガイルにいた時にソライヤの住処が“エルフの里の戦士”に襲われたって聞いたんだ。
破壊されちゃって、ダンジョンでは会えなくなったんだ。」
恐々とミントティーを飲んだラーヴァは目を見開いた。
「・・・あれ、意外とイケる。
スースーして気分が良いよ。」
「まだあるよ。
ミントティーおかわりする?」
『うんっ!貰うよ。
あ。スカイヤの話だったね。』
ミントティーで気持ちを切り替えたラーヴァはコップを置くと、話を聞いているイオリとヒューゴを見つめた。
『スカイヤなら“中つ国”にいるよ。』
“中つ国”
折に触れて聞く場所の名である。
「それはどこにあるの?」
サラッと答えたわりに今度はラーヴァは難しい顔をした。
『うーん。
イオリ達はさ、ダークエルフ・ルミエールが世界を手に入れようとした“大戦争”の事は知ってる?』
「うん。
様々な種族が手を組んで戦いを挑んだって。
結果はダークエルフの敗北。
信奉者達と、のちに“エルフの里”と呼ばれる場所に追いやられて、不可侵の条約が結ばれたって。」
ラーヴァは満足そうに頷いた。
『そう。
その時の戦いに参戦したのはダークエルフに反旗を掲げたエルフ族、ドワーフ族、獣人族、人族、そしてドラゴン達だった。』
アースガイルにいた時も、その話を聞いた事があった。
『“大戦争”の後に誰も辿りつけない場所にダークエルフの武器を隠したんだ。』
「それが“中つ国”・・・。」
イオリとヒューゴはアースガイルでも聞いた話に頷き合った。
『ダークエルフの武器は誰の手にも渡してはいけない。
力があろうと、無かろうと害悪にしかならないと考えられたんだ。
管理は一手にドラゴン達に任されたんだよ。
ドラゴンは他の種族と比べて私達と近いからね。』
この場合の私達とは絶対神リュオンより使命を受けた“神獣”と呼ばれる者達であるとイオリは理解した。
彼らは各地で“守護者”としての役割を担っている。
フェニックスのソルは成獣化するとサラマンダーへと・・・ドラゴンへと変貌する。
それと比べて、同じ火を司る火龍であってもラーヴァは竜だった。
絶対神リュオンが生みし神秘の存在と言えども、ドラゴンはあくまでも、この世界の生物と言う事なのだろう。
「スカイヤってドラゴンを狙った奴らは、あながち間違いじゃなかったって事か・・・。チッ。」
舌打ちをしたヒューゴにラーヴァは眉を下げて頷いた。
「他の種族と比べて力の強いドラゴン達がダークエルフの武器を監視している事は理解したよ。
それなら、俺達は次に何処に行けばいいだろう?」
イオリが問いかけると、ラーヴァはニッコリと微笑んだ。
『それは水の国“カプリース”だね。』
「・・・“カプリース”。」
初めて聞く名に首を捻るイオリだった。
「そう、知らない?」
ベロベロに酔っぱらった火龍のラーヴァにイオリは冷たいミントティーを差し出した。
匂いを嗅いで顔を顰めたラーヴァはチロっと舐めると体を震わせた。
散々っぱらドワーフ達と酒を飲み干してきたラーヴァも後宮に戻って来たのだ。
「アースガイルにいた時にソライヤの住処が“エルフの里の戦士”に襲われたって聞いたんだ。
破壊されちゃって、ダンジョンでは会えなくなったんだ。」
恐々とミントティーを飲んだラーヴァは目を見開いた。
「・・・あれ、意外とイケる。
スースーして気分が良いよ。」
「まだあるよ。
ミントティーおかわりする?」
『うんっ!貰うよ。
あ。スカイヤの話だったね。』
ミントティーで気持ちを切り替えたラーヴァはコップを置くと、話を聞いているイオリとヒューゴを見つめた。
『スカイヤなら“中つ国”にいるよ。』
“中つ国”
折に触れて聞く場所の名である。
「それはどこにあるの?」
サラッと答えたわりに今度はラーヴァは難しい顔をした。
『うーん。
イオリ達はさ、ダークエルフ・ルミエールが世界を手に入れようとした“大戦争”の事は知ってる?』
「うん。
様々な種族が手を組んで戦いを挑んだって。
結果はダークエルフの敗北。
信奉者達と、のちに“エルフの里”と呼ばれる場所に追いやられて、不可侵の条約が結ばれたって。」
ラーヴァは満足そうに頷いた。
『そう。
その時の戦いに参戦したのはダークエルフに反旗を掲げたエルフ族、ドワーフ族、獣人族、人族、そしてドラゴン達だった。』
アースガイルにいた時も、その話を聞いた事があった。
『“大戦争”の後に誰も辿りつけない場所にダークエルフの武器を隠したんだ。』
「それが“中つ国”・・・。」
イオリとヒューゴはアースガイルでも聞いた話に頷き合った。
『ダークエルフの武器は誰の手にも渡してはいけない。
力があろうと、無かろうと害悪にしかならないと考えられたんだ。
管理は一手にドラゴン達に任されたんだよ。
ドラゴンは他の種族と比べて私達と近いからね。』
この場合の私達とは絶対神リュオンより使命を受けた“神獣”と呼ばれる者達であるとイオリは理解した。
彼らは各地で“守護者”としての役割を担っている。
フェニックスのソルは成獣化するとサラマンダーへと・・・ドラゴンへと変貌する。
それと比べて、同じ火を司る火龍であってもラーヴァは竜だった。
絶対神リュオンが生みし神秘の存在と言えども、ドラゴンはあくまでも、この世界の生物と言う事なのだろう。
「スカイヤってドラゴンを狙った奴らは、あながち間違いじゃなかったって事か・・・。チッ。」
舌打ちをしたヒューゴにラーヴァは眉を下げて頷いた。
「他の種族と比べて力の強いドラゴン達がダークエルフの武器を監視している事は理解したよ。
それなら、俺達は次に何処に行けばいいだろう?」
イオリが問いかけると、ラーヴァはニッコリと微笑んだ。
『それは水の国“カプリース”だね。』
「・・・“カプリース”。」
初めて聞く名に首を捻るイオリだった。
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