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旅路〜グランヌス(渓谷・渓流)〜
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ドワーフの4人の男達の名前をアシノ、クッター、ガト、ルースターと言った。
“グランヌス”の刀工房には数多くのドワーフの職人が働いている。
そんな中でも4人は気の合う友人だった。
刀の工房には鉱物を掘り出す役目の鉱山師や、鉄を溶かすタタラ師、刀を作る刀鍛治師がいる。
その職人達が合わさって1本の刀を作り出しているのだ。
そして、何よりも大切なのが火の精霊だった。
火山に近い“グランヌス”は火の精霊の力が強かった。
火の精霊が刀鍛治師達に力を貸す事で、“グランヌス”の刀は他とは違う力を纏うのだ。
「これ以上はダメだ。」
「これ以上離れたら、火山の恩恵が薄れちまう。」
「火の精霊にも可哀想な事をしてしまう事になる。」
「だから、隠れてたぁ。」
すっかり4人はイオリとロクへの警戒心を解き、あーだこーだと話し始めていた。
「仲間達も何があっても火は守れって言ってたんだ。」
「小さな種火だけど、ワシ達にしたら大切な宝だ。」
「火の精霊は、あの火が大好きなんだ。」
「昔の先人達が火龍様に貰った貴重なひなんだぁ。」
「火龍?」
イオリが驚くと4人は嬉しそうに頷いた。
「あぁ、お山にいる火龍様だ。」
「火龍様がくれた火は何でも溶かすぞ。」
「“グランヌス”の地は火龍様に愛されているんだ。」
「ワシ達は火龍様のお陰で鍛治が出来るんだ。」
そんな4人にロクは眉間の皺を寄せた。
「でも、火龍がいたってのは昔の話でしょ?
ここ100年は誰も見た事がない昔話ッスよ。
イテッ。」
ロクにカップや石が投げつけられた。
「この恩知らずの人族がっ!」
「誰が何もない土地でも食わせてくれていると思っているんだ!」
「お前達、人族が偉そうに頂点に立っているのも火龍様のお陰だぞ!」
「人族が火龍様の事を忘れても、ドワーフは忘れない!」
激怒する4人のドワーフに驚きながらもロクは投げつけられる石を巧みに避けていた。
「避けるな!」
「痛みを持って火龍様にお詫びしろ!」
「火龍様はいらっしゃる!」
「火龍様はいる!アホ。」
「分かったッス。
俺が悪かったッスから、ストップ!ストップ!」
フーフー!と荒い息を吐く4人がロクを睨みつけているのをイオリは真っ直ぐ見つめていた。
「火龍はいますよ。
俺は火龍に用があるんです。」
騒いでいた4人・・・いや、ロクを合わせると5人の男がイオリをギョッとした顔で見つめた。
「火龍様に会う?」
「火山に行くのか?」
「山頂には人は近づけない。」
「こいつの頭はどうかしてる。」
「イオリさん・・・。」
イオリの額に手を当てて熱の確認をするロクに笑い出すとイオリはニッコリとした。
「俺は変じゃないですよ。
パライソの森で会った、大きな友人が教えてくれたんですよ。
“グランヌス”にいるドラゴンに会えって。」
それを聞いたロクは、ハッとした。
「・・・本当に火龍がいるんですか?」
4人のドワーフは何の事か分からずにキョトンとしてはイオリの周りを飛び跳ねる火の精霊が楽しそうにしているのを見つめていた。
“グランヌス”の刀工房には数多くのドワーフの職人が働いている。
そんな中でも4人は気の合う友人だった。
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その職人達が合わさって1本の刀を作り出しているのだ。
そして、何よりも大切なのが火の精霊だった。
火山に近い“グランヌス”は火の精霊の力が強かった。
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「これ以上はダメだ。」
「これ以上離れたら、火山の恩恵が薄れちまう。」
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「だから、隠れてたぁ。」
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「火龍?」
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「あぁ、お山にいる火龍様だ。」
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「“グランヌス”の地は火龍様に愛されているんだ。」
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そんな4人にロクは眉間の皺を寄せた。
「でも、火龍がいたってのは昔の話でしょ?
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イテッ。」
ロクにカップや石が投げつけられた。
「この恩知らずの人族がっ!」
「誰が何もない土地でも食わせてくれていると思っているんだ!」
「お前達、人族が偉そうに頂点に立っているのも火龍様のお陰だぞ!」
「人族が火龍様の事を忘れても、ドワーフは忘れない!」
激怒する4人のドワーフに驚きながらもロクは投げつけられる石を巧みに避けていた。
「避けるな!」
「痛みを持って火龍様にお詫びしろ!」
「火龍様はいらっしゃる!」
「火龍様はいる!アホ。」
「分かったッス。
俺が悪かったッスから、ストップ!ストップ!」
フーフー!と荒い息を吐く4人がロクを睨みつけているのをイオリは真っ直ぐ見つめていた。
「火龍はいますよ。
俺は火龍に用があるんです。」
騒いでいた4人・・・いや、ロクを合わせると5人の男がイオリをギョッとした顔で見つめた。
「火龍様に会う?」
「火山に行くのか?」
「山頂には人は近づけない。」
「こいつの頭はどうかしてる。」
「イオリさん・・・。」
イオリの額に手を当てて熱の確認をするロクに笑い出すとイオリはニッコリとした。
「俺は変じゃないですよ。
パライソの森で会った、大きな友人が教えてくれたんですよ。
“グランヌス”にいるドラゴンに会えって。」
それを聞いたロクは、ハッとした。
「・・・本当に火龍がいるんですか?」
4人のドワーフは何の事か分からずにキョトンとしてはイオリの周りを飛び跳ねる火の精霊が楽しそうにしているのを見つめていた。
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