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旅路〜ルーシュピケ〜
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「「イオリ!!」」
町に戻ると、周囲には武装したエルフや獣人が集まっていた。
そんな中を双子とニナがピョンピョンと手を振りながら跳ねていた。
「お待たせ!
ヒューゴさんは?」
3人が指を指す方を見れば、ヒューゴが1人のエルフと話し合っていた。
「ちょっと行って来る。
みんなは、いつでも出れるように準備してて。」
「「「「「了解!」」」」」
ナギとラックが合流した子供組も大人達の慌てようが移り、緊張しているようだ。
「ヒューゴさん!」
「来たか。
イオリ。
ガーディアン“ペンプティ”が大樹まで連れて行ってくれる。」
ヒューゴの隣にいたエルフの女性が振り向きイオリに頷いた。
「“ペンプティ”のイドリアルだ。
爺様が何かを感じ取ったらしい。
面倒をかけるね。」
「とんでもない。
ハニエル老は大丈夫なんですか?」
イオリを連れてきたエルフが頷いた。
「俺達に託した後に眠られた。
回復魔法が得意な奴が側にいるから大丈夫だ。」
イオリは少し安心した。
「それなら、俺達は大樹に向かうのが最優先ですね。」
「そうだね。
早速、出発しようと思うが良いかい?」
「問題ないです。」
イオリの視線を受けたゼンもコクンと頷いた。
「そうだ。
出発する前に、謝らないとね。
ウチのアズロが馬鹿やったって?
すまない。
アレは自尊心の持ちようが間違っているんだ。
何度も注意したんだが、今回ばかりは自業自得さ。
見てご覧よ。
アレ程に人族嫌いだった癖に、主人を見つけると尻尾を振って愛想を振りまいてるよ。」
振り返れば、ニナの側でニコニコしているアズロの姿があった。
「・・・もしかして、今後の旅にずっと付いて来るって事はないですよね?」
「うーん。
その時は、私等が全力で止めると約束しよう。
アイツはバカだが、アホではないからな。」
ーーーバカもアホも一緒じゃない?
イオリとヒューゴが同じ事を考えて、引いた顔をしているのも気にせずに、イドリアルが声を張った。
「みんな、揃ったね。
帰ってきたばかりだけど、爺様の予感を無視するわけにはいかない。
客人を大樹まで送り届けるよ。
準備は良いね!」
「「「「おぉぉ!」」」」
所々で吠える声が聞こえてきた。
リルラが子供達を連れてイオリとヒューゴの側にやって来た。
「イオリ様、私とコナーとゴヴァンは別行動します。
ラックをお預けしても宜しいですか?」
「分かりました。
気をつけて下さいね。」
「承知しました。」
返事をしたのも束の間、リルラは素早く姿を消していた。
先頭で門の前に立ったイドリアルは持っていた槍を掲げた。
「ガーディアン“ペンプティ”が出るぞ!」
“ペンプティ”のメンバーはそれぞれがストレッチをしたり、武器の確認をしたり、中には欠伸で大きな口を開けながらイドリアルの後に立っていた。
アズロはニナが気になって仕方がないようでチラチラと振り返っている。
「よう。」
そこにホワンがやってきた。
「俺も行く。」
どうやら、獣人側のフェンバインも気にしているようだ。
ホワンはスッとニナの隣に立った。
アズロの眉間に皺が寄っているのが分かる。
「ニナがモテモテだ。」
「モテモテでもニナが面倒がってるよ。」
「でも、ルーシュピケでは危険がないから良いよ。」
パティが笑い、スコルが呆れ、ナギが微笑んでいる。
妹をめぐって、獣人の男達が小さいバトルをしている様が気に入らないヒューゴの顔が歪んでいるのを見てイオリは苦笑した。
静かに2重門を出た一行は、一斉に走り出したのだった。
町に戻ると、周囲には武装したエルフや獣人が集まっていた。
そんな中を双子とニナがピョンピョンと手を振りながら跳ねていた。
「お待たせ!
ヒューゴさんは?」
3人が指を指す方を見れば、ヒューゴが1人のエルフと話し合っていた。
「ちょっと行って来る。
みんなは、いつでも出れるように準備してて。」
「「「「「了解!」」」」」
ナギとラックが合流した子供組も大人達の慌てようが移り、緊張しているようだ。
「ヒューゴさん!」
「来たか。
イオリ。
ガーディアン“ペンプティ”が大樹まで連れて行ってくれる。」
ヒューゴの隣にいたエルフの女性が振り向きイオリに頷いた。
「“ペンプティ”のイドリアルだ。
爺様が何かを感じ取ったらしい。
面倒をかけるね。」
「とんでもない。
ハニエル老は大丈夫なんですか?」
イオリを連れてきたエルフが頷いた。
「俺達に託した後に眠られた。
回復魔法が得意な奴が側にいるから大丈夫だ。」
イオリは少し安心した。
「それなら、俺達は大樹に向かうのが最優先ですね。」
「そうだね。
早速、出発しようと思うが良いかい?」
「問題ないです。」
イオリの視線を受けたゼンもコクンと頷いた。
「そうだ。
出発する前に、謝らないとね。
ウチのアズロが馬鹿やったって?
すまない。
アレは自尊心の持ちようが間違っているんだ。
何度も注意したんだが、今回ばかりは自業自得さ。
見てご覧よ。
アレ程に人族嫌いだった癖に、主人を見つけると尻尾を振って愛想を振りまいてるよ。」
振り返れば、ニナの側でニコニコしているアズロの姿があった。
「・・・もしかして、今後の旅にずっと付いて来るって事はないですよね?」
「うーん。
その時は、私等が全力で止めると約束しよう。
アイツはバカだが、アホではないからな。」
ーーーバカもアホも一緒じゃない?
イオリとヒューゴが同じ事を考えて、引いた顔をしているのも気にせずに、イドリアルが声を張った。
「みんな、揃ったね。
帰ってきたばかりだけど、爺様の予感を無視するわけにはいかない。
客人を大樹まで送り届けるよ。
準備は良いね!」
「「「「おぉぉ!」」」」
所々で吠える声が聞こえてきた。
リルラが子供達を連れてイオリとヒューゴの側にやって来た。
「イオリ様、私とコナーとゴヴァンは別行動します。
ラックをお預けしても宜しいですか?」
「分かりました。
気をつけて下さいね。」
「承知しました。」
返事をしたのも束の間、リルラは素早く姿を消していた。
先頭で門の前に立ったイドリアルは持っていた槍を掲げた。
「ガーディアン“ペンプティ”が出るぞ!」
“ペンプティ”のメンバーはそれぞれがストレッチをしたり、武器の確認をしたり、中には欠伸で大きな口を開けながらイドリアルの後に立っていた。
アズロはニナが気になって仕方がないようでチラチラと振り返っている。
「よう。」
そこにホワンがやってきた。
「俺も行く。」
どうやら、獣人側のフェンバインも気にしているようだ。
ホワンはスッとニナの隣に立った。
アズロの眉間に皺が寄っているのが分かる。
「ニナがモテモテだ。」
「モテモテでもニナが面倒がってるよ。」
「でも、ルーシュピケでは危険がないから良いよ。」
パティが笑い、スコルが呆れ、ナギが微笑んでいる。
妹をめぐって、獣人の男達が小さいバトルをしている様が気に入らないヒューゴの顔が歪んでいるのを見てイオリは苦笑した。
静かに2重門を出た一行は、一斉に走り出したのだった。
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