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旅路〜デザリア・ガレー〜
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「そろそろ、お仕事の話終わったかなぁ?」
腰掛けていたベンチで足をプランプランしながらニナが空を見上げた。
「英雄様の仕事って魔獣狩り?」
ケチャが首を傾げれば、ニナはブンブンと首を横に振った。
「うーうん。
もう1つの方。」
「イオリのお菓子、美味しかったでしょう?
それを売ってるんだよ。」
ニナの続きをナギは補足した。
「えっ!
アレが食べられるの!?
ガレーで?
嬉しい!!」
マイカが手を叩いて喜ぶとニナとナギはニッコリとした。
「どうなるかは、分からないけどガレーに来たのもチョコレートが欲しいからだよ。」
それを聞き、ガレーの子供達は顔を顰めた。
「えっ・・・。
あれをお菓子にするの?」
「苦い薬だよ?」
マイカとケシャだけじゃない。
向こうの方でスコルとパティと戯れていたはずのアシィール、ジェイド、シトリン、オランが「ヒィィィ。」と悲鳴を上げている。
「チョコレートって確かに苦いよね。
でも砂糖とミルクを混ぜると美味しくなるんだよ。
ただ混ぜるだけじゃ駄目らしいんだけどね。」
気にするでもなくスコルが話すとガレーの子供達は懐疑的な顔をした。
「私達にとってチョコレートって苦いお薬なのよ。
後は悪戯した時の罰に食べさせられる。
あの4人は、悪戯の常習犯だからチョコレートは苦手なの。」
苦笑するマイカに同調するように4人の少年はコクコクと頷いている。
「じゃぁ、イオリに頼んでみる?
ホットチョコレートなら、すぐに作れると思うよ。」
パティの親切そうな言葉だが、本当は自分が飲みたいだけというはバレバレだった。
スコルとナギとナニによって涼しい視線が投げかけれらると、パティは素知らぬ顔をしている。
「じゃあ、覗きに行こう。」
先頭を歩き出したアシィールに子供達はついて行く。
「あんまり音立てちゃダメだ。
ゆっくりと静かに、オレの真似をして。」
スコルがガレーの子供達に足の運び方を教えると6人の子供達は顔を見合わせ素直についてくる。
「大きな獲物を狩る時には、全員の協力が必要だよ。
ナギが音をかき消してくれるから、無理する必要はないよ。
ただ、すぐに逃げ出せるように体の向きは気をつけて。」
パティは慎重にスコルの後についた。
「ヒューゴは勘がいいから、見つからないようにするのが難しい。
摺り足の音1つで気づかれるぞ。
でも1番に注意しなきゃダメなのはイオリだよ。
イオリを出し抜くには、ただ音を出さないだけじゃダメだ。
誘導しなきゃ。」
真剣な顔のスコルにガレーの子供達も「ゴクリ」と唾を飲んで緊張する。
「・・・誘導って何だ?」
首を捻ったジェイドの裾をツンツンと誰かが引っ張った。
振り返るとニナがニッコリとして自分の胸をトントンと叩いた。
「ニナに任せて。」
ニナは音など関係もなくトコトコと走っていく。
「おいっ!」
慌てているジェイドにスコルが「しー!」と口をつぐませた。
「ニナは良いんだ。
ニナがイオリとヒューゴの視線をオレ達から外させる。
これが誘導だ。」
「なるほど・・・。」
感心した様子のジュードにスコルは真剣な顔で頷いた。
「よしっ、合図だ。
みんな慎重に行くぞ!」
抜き足差し足と子供達は開け放たれた窓に向かう。
「・・・あのさ。
これって、屋敷の中での話し合いが終わったかを確認するんだよね?
別に悪い事してないから堂々と行けば良いんじゃない?」
呆れ顔のオランにナギはクスクスと笑った。
「でも、みんな楽しそうだから良いんじゃないかな?
ほら、君も行こう。」
まずは飛び込んでみろと腕を引っ張られるとオランは苦笑しながら最後尾についたのだった。
腰掛けていたベンチで足をプランプランしながらニナが空を見上げた。
「英雄様の仕事って魔獣狩り?」
ケチャが首を傾げれば、ニナはブンブンと首を横に振った。
「うーうん。
もう1つの方。」
「イオリのお菓子、美味しかったでしょう?
それを売ってるんだよ。」
ニナの続きをナギは補足した。
「えっ!
アレが食べられるの!?
ガレーで?
嬉しい!!」
マイカが手を叩いて喜ぶとニナとナギはニッコリとした。
「どうなるかは、分からないけどガレーに来たのもチョコレートが欲しいからだよ。」
それを聞き、ガレーの子供達は顔を顰めた。
「えっ・・・。
あれをお菓子にするの?」
「苦い薬だよ?」
マイカとケシャだけじゃない。
向こうの方でスコルとパティと戯れていたはずのアシィール、ジェイド、シトリン、オランが「ヒィィィ。」と悲鳴を上げている。
「チョコレートって確かに苦いよね。
でも砂糖とミルクを混ぜると美味しくなるんだよ。
ただ混ぜるだけじゃ駄目らしいんだけどね。」
気にするでもなくスコルが話すとガレーの子供達は懐疑的な顔をした。
「私達にとってチョコレートって苦いお薬なのよ。
後は悪戯した時の罰に食べさせられる。
あの4人は、悪戯の常習犯だからチョコレートは苦手なの。」
苦笑するマイカに同調するように4人の少年はコクコクと頷いている。
「じゃぁ、イオリに頼んでみる?
ホットチョコレートなら、すぐに作れると思うよ。」
パティの親切そうな言葉だが、本当は自分が飲みたいだけというはバレバレだった。
スコルとナギとナニによって涼しい視線が投げかけれらると、パティは素知らぬ顔をしている。
「じゃあ、覗きに行こう。」
先頭を歩き出したアシィールに子供達はついて行く。
「あんまり音立てちゃダメだ。
ゆっくりと静かに、オレの真似をして。」
スコルがガレーの子供達に足の運び方を教えると6人の子供達は顔を見合わせ素直についてくる。
「大きな獲物を狩る時には、全員の協力が必要だよ。
ナギが音をかき消してくれるから、無理する必要はないよ。
ただ、すぐに逃げ出せるように体の向きは気をつけて。」
パティは慎重にスコルの後についた。
「ヒューゴは勘がいいから、見つからないようにするのが難しい。
摺り足の音1つで気づかれるぞ。
でも1番に注意しなきゃダメなのはイオリだよ。
イオリを出し抜くには、ただ音を出さないだけじゃダメだ。
誘導しなきゃ。」
真剣な顔のスコルにガレーの子供達も「ゴクリ」と唾を飲んで緊張する。
「・・・誘導って何だ?」
首を捻ったジェイドの裾をツンツンと誰かが引っ張った。
振り返るとニナがニッコリとして自分の胸をトントンと叩いた。
「ニナに任せて。」
ニナは音など関係もなくトコトコと走っていく。
「おいっ!」
慌てているジェイドにスコルが「しー!」と口をつぐませた。
「ニナは良いんだ。
ニナがイオリとヒューゴの視線をオレ達から外させる。
これが誘導だ。」
「なるほど・・・。」
感心した様子のジュードにスコルは真剣な顔で頷いた。
「よしっ、合図だ。
みんな慎重に行くぞ!」
抜き足差し足と子供達は開け放たれた窓に向かう。
「・・・あのさ。
これって、屋敷の中での話し合いが終わったかを確認するんだよね?
別に悪い事してないから堂々と行けば良いんじゃない?」
呆れ顔のオランにナギはクスクスと笑った。
「でも、みんな楽しそうだから良いんじゃないかな?
ほら、君も行こう。」
まずは飛び込んでみろと腕を引っ張られるとオランは苦笑しながら最後尾についたのだった。
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