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旅路〜デザリア〜
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どれほど走り続けていただろうか、王宮や、街があったのが嘘だったかのように辺りは一面砂漠だ。
そろそろ休憩を取ろうと当初目的の大きな岩陰にやって来た。
「しばらくお待ち下さい。」
先んじて馬車を降りたリルラが、今にも飛び出しそうな子供達を止める。
ゴヴァンとラバン商会の護衛の2人が武器を手に岩陰に近づいて行く。
「砂漠の旅で安全な休憩場所を探すのは死活問題だ。
あのような大きな岩場や洞窟などが最適だ。
だからこそ、盗賊が罠を仕掛け獲物を狙っている可能性もある。
他には魔獣が潜んでいることもあるぞ。
奴らにしても安全な場所で休憩しているに過ぎないが、我々としたら迂闊に近づいてはいけない。」
シモン・ヤティムは子供達に教え込むように説明をする。
「普通に休憩している人がいた場合はどうするの?」
スコルが真剣な顔で質問をする。
「先にいた者に声をかけ、了承を得れば利用する。
ダメなら次の休憩場所を探すしかない。
声をかけるのは砂漠ではマナーだ。」
「それはアースガイルでも同じだね。」
ニッコリするスコルにイオリは頷いた。
礼儀正しいイオリを見ている子供達は基本的に礼儀正しい。
言葉遣いを除いてはであるが・・・。
「ここは大丈夫なようです。
行きましょう。」
合図を見たリルラが声をかけてきた。
降りの砂面を慎重に進み、岩壁の近くに馬車を停めた。
「ここでは、どれくらい休むの?」
スコルが問いかけると、リルラは考え込んだ。
「今日は天気が良いので出来るだけ先に進みましょう。
砂漠は風が強くなれば進むのが難しいんです。
出来る限り距離は稼ぎたい。」
そこに遅れて馬車を降りてきたタージ・ラバンが加わった。
「そうですね。
酷い砂嵐になれば、足止めも考えなくてはいけませんから。
ここでは少し休んで、ムジーザと言う名のオアシスに向かいましょう。
あそこは小さな水辺があって、一晩の休憩に丁度いいんです。
町が出来るほどの大きさではないので、無人だったんですが、近年では旅人の休憩地として衛兵が配置されているので安全です。」
リルラだけじゃなく、シモン・ヤティムも頷いている事からイオリ達は信頼して、その提案に乗った。
「分かりました。
みんな。
ここでは少しの休憩だよ。
冷たい飲み物を出すからみんなに配って。
汗を掻いたからね。
熱中症対策に塩飴もあげてね。」
「「「「はーい。」」」」
イオリの指示を聞いた子供達の連携の速さに大人達は驚いた。
双子が協力しながらイオリから渡されたピッチャーを手に1人1人が差し出すコップに蜂蜜レモンを注いでいった。
「熱中症には水分だけじゃなくて塩も糖分も必要なんだよ。」
ニナが手に洗浄魔法をかけ、ナギが説明しながら腰バックから塩飴を出し渡していく。
「美味しい。」
ホッとしたように微笑むリルラに誘われタージ・ラバンがコップに口をつけた。
「・・・うまい。
なんだこれ!?
あっ!なんですか、これ!?」
驚くタージ・ラバンにスコルはニッコリとした。
「1人1杯ね。
続きは次の休憩所だよ。」
簡単に教えてくれいないのがスコルである。
「次まで頑張ろう。」
嬉しそうにコップを傾けるタージ・ラバンであった。
そろそろ休憩を取ろうと当初目的の大きな岩陰にやって来た。
「しばらくお待ち下さい。」
先んじて馬車を降りたリルラが、今にも飛び出しそうな子供達を止める。
ゴヴァンとラバン商会の護衛の2人が武器を手に岩陰に近づいて行く。
「砂漠の旅で安全な休憩場所を探すのは死活問題だ。
あのような大きな岩場や洞窟などが最適だ。
だからこそ、盗賊が罠を仕掛け獲物を狙っている可能性もある。
他には魔獣が潜んでいることもあるぞ。
奴らにしても安全な場所で休憩しているに過ぎないが、我々としたら迂闊に近づいてはいけない。」
シモン・ヤティムは子供達に教え込むように説明をする。
「普通に休憩している人がいた場合はどうするの?」
スコルが真剣な顔で質問をする。
「先にいた者に声をかけ、了承を得れば利用する。
ダメなら次の休憩場所を探すしかない。
声をかけるのは砂漠ではマナーだ。」
「それはアースガイルでも同じだね。」
ニッコリするスコルにイオリは頷いた。
礼儀正しいイオリを見ている子供達は基本的に礼儀正しい。
言葉遣いを除いてはであるが・・・。
「ここは大丈夫なようです。
行きましょう。」
合図を見たリルラが声をかけてきた。
降りの砂面を慎重に進み、岩壁の近くに馬車を停めた。
「ここでは、どれくらい休むの?」
スコルが問いかけると、リルラは考え込んだ。
「今日は天気が良いので出来るだけ先に進みましょう。
砂漠は風が強くなれば進むのが難しいんです。
出来る限り距離は稼ぎたい。」
そこに遅れて馬車を降りてきたタージ・ラバンが加わった。
「そうですね。
酷い砂嵐になれば、足止めも考えなくてはいけませんから。
ここでは少し休んで、ムジーザと言う名のオアシスに向かいましょう。
あそこは小さな水辺があって、一晩の休憩に丁度いいんです。
町が出来るほどの大きさではないので、無人だったんですが、近年では旅人の休憩地として衛兵が配置されているので安全です。」
リルラだけじゃなく、シモン・ヤティムも頷いている事からイオリ達は信頼して、その提案に乗った。
「分かりました。
みんな。
ここでは少しの休憩だよ。
冷たい飲み物を出すからみんなに配って。
汗を掻いたからね。
熱中症対策に塩飴もあげてね。」
「「「「はーい。」」」」
イオリの指示を聞いた子供達の連携の速さに大人達は驚いた。
双子が協力しながらイオリから渡されたピッチャーを手に1人1人が差し出すコップに蜂蜜レモンを注いでいった。
「熱中症には水分だけじゃなくて塩も糖分も必要なんだよ。」
ニナが手に洗浄魔法をかけ、ナギが説明しながら腰バックから塩飴を出し渡していく。
「美味しい。」
ホッとしたように微笑むリルラに誘われタージ・ラバンがコップに口をつけた。
「・・・うまい。
なんだこれ!?
あっ!なんですか、これ!?」
驚くタージ・ラバンにスコルはニッコリとした。
「1人1杯ね。
続きは次の休憩所だよ。」
簡単に教えてくれいないのがスコルである。
「次まで頑張ろう。」
嬉しそうにコップを傾けるタージ・ラバンであった。
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