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旅路〜イルツク〜
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「イオリ。お前。
先にダンジョンの主の元へ向かえ。
“エルフの里の戦士”は俺達が抑える。」
1人目の“エルフの里の戦士”を拘束した時にヒューゴが提案をした。
「考えてみれば、ダンジョンの主が攻略されれば意味もない。
俺達が奴らを惹きつけている間に会いに行け。
どんなのがいるのか分からないが、大体“エルフの里の戦士”が何日もかけて攻略を試みている相手だ。
俺達よりもお前の方が適任だろう。」
ヒューゴの言っている事は理解する。
しかし、イオリは心配だった。
人を傷つける事に関して、魔獣よりも残酷な“エルフの里の戦士”を皆だけで戦わせて良いものかと・・・。
するとヒューゴは顎をクィッとするとナギを見た。
「あまりナギを奴らに会わせたくないだろう。
大丈夫だ。
双子も俺も負けはしないよ。
この3年、ぼーっとしていた訳じゃないのはお前が一番知っているだろう?
ニナとナギを頼む。」
「・・・分かりました。
信じています。」
側で見ていたアレックスとロジャーは2人の絆の強さを感じ取っていたのであった。
__________
ーーーそして現在
「・・・・・・・。」
「・・・何してんだアレは?」
アレックスが誰ともなく声をかけると、隣にいたロジャーは死んだような目で首を横に振った。
“深淵のダンジョン”奥で焚き火を囲むイオリとナギにニナ・・・加えてディエゴ・ギロック騎士団長の姿は実に穏やかだった。
「俺達、今さ。
死闘を繰り広げてたよね?
コレは何?」
呆れたように肩を下ろすロジャーの手をパティが引っ張った。
「行こう!
何か美味しい匂いがする!
スコル!早く!」
「分かってる!
ヒューゴ、コイツらどうするの?」
「俺がシールドで拘束しておく。
イオリに睡眠弾でも撃ってもらおう。
ほら、お前も行ってこい。」
「うん!」
嬉しそうに走っていくスコルにヒューゴは微笑んだ。
「ヒューゴ、イオリは何をしているんだ?
ダンジョンの主に会いに行ったんじゃなかったのか?」
アレックスが戸惑ったように囁くとヒューゴは苦笑した。
「その、主との交渉したか戦いが終わったんでしょう。
大丈夫ですよ。
子供達を危険に晒すアホではないですよ。イオリは。」
戸惑うアレックスであったが、気絶した“エルフの里の戦士”をシールドスキルで拘束をするヒューゴに何も言えなくなった。
すると、焚き火から離れるとイオリが走ってきた。
「お疲れ様でした。
ご無事で何よりです。」
「イオリ。念の為だ。
コイツらを眠らせてくれ。」
ヒューゴがエルフ達を指さすとイオリは頷いた。
「了解です。
・・・もう1人は?」
ヒューゴは顔を顰めると首を振った。
「自ら爆死しやがった。
双子には見ないように言ったが、お前の顔を見れて安心しているだろう。」
「そうですか・・・。」
イオリは銃を取り出すとパンッパンッ!と2人のエルフに撃ち込んだ。
「アレックスさんも、お疲れ様でした。
こっちも一応解決しました。
少し休みましょう。」
スタスタと焚き火に戻るイオリの背にアレックスが声をかけた。
「ぁ~・・・イオリ?
ダンジョンの最終の部屋で何をしているんだ?」
「えっ?おやつ休憩ですけど?
ジンジャーエールとポップコーンでもどうです??」
「ポッ・・プコーン?
何だそれは?」
首を捻るアレックスの耳に子供達の歓声とポンッポンッポンッと聞いた事のない音が届いたのだった。
「イオリ。お前。
先にダンジョンの主の元へ向かえ。
“エルフの里の戦士”は俺達が抑える。」
1人目の“エルフの里の戦士”を拘束した時にヒューゴが提案をした。
「考えてみれば、ダンジョンの主が攻略されれば意味もない。
俺達が奴らを惹きつけている間に会いに行け。
どんなのがいるのか分からないが、大体“エルフの里の戦士”が何日もかけて攻略を試みている相手だ。
俺達よりもお前の方が適任だろう。」
ヒューゴの言っている事は理解する。
しかし、イオリは心配だった。
人を傷つける事に関して、魔獣よりも残酷な“エルフの里の戦士”を皆だけで戦わせて良いものかと・・・。
するとヒューゴは顎をクィッとするとナギを見た。
「あまりナギを奴らに会わせたくないだろう。
大丈夫だ。
双子も俺も負けはしないよ。
この3年、ぼーっとしていた訳じゃないのはお前が一番知っているだろう?
ニナとナギを頼む。」
「・・・分かりました。
信じています。」
側で見ていたアレックスとロジャーは2人の絆の強さを感じ取っていたのであった。
__________
ーーーそして現在
「・・・・・・・。」
「・・・何してんだアレは?」
アレックスが誰ともなく声をかけると、隣にいたロジャーは死んだような目で首を横に振った。
“深淵のダンジョン”奥で焚き火を囲むイオリとナギにニナ・・・加えてディエゴ・ギロック騎士団長の姿は実に穏やかだった。
「俺達、今さ。
死闘を繰り広げてたよね?
コレは何?」
呆れたように肩を下ろすロジャーの手をパティが引っ張った。
「行こう!
何か美味しい匂いがする!
スコル!早く!」
「分かってる!
ヒューゴ、コイツらどうするの?」
「俺がシールドで拘束しておく。
イオリに睡眠弾でも撃ってもらおう。
ほら、お前も行ってこい。」
「うん!」
嬉しそうに走っていくスコルにヒューゴは微笑んだ。
「ヒューゴ、イオリは何をしているんだ?
ダンジョンの主に会いに行ったんじゃなかったのか?」
アレックスが戸惑ったように囁くとヒューゴは苦笑した。
「その、主との交渉したか戦いが終わったんでしょう。
大丈夫ですよ。
子供達を危険に晒すアホではないですよ。イオリは。」
戸惑うアレックスであったが、気絶した“エルフの里の戦士”をシールドスキルで拘束をするヒューゴに何も言えなくなった。
すると、焚き火から離れるとイオリが走ってきた。
「お疲れ様でした。
ご無事で何よりです。」
「イオリ。念の為だ。
コイツらを眠らせてくれ。」
ヒューゴがエルフ達を指さすとイオリは頷いた。
「了解です。
・・・もう1人は?」
ヒューゴは顔を顰めると首を振った。
「自ら爆死しやがった。
双子には見ないように言ったが、お前の顔を見れて安心しているだろう。」
「そうですか・・・。」
イオリは銃を取り出すとパンッパンッ!と2人のエルフに撃ち込んだ。
「アレックスさんも、お疲れ様でした。
こっちも一応解決しました。
少し休みましょう。」
スタスタと焚き火に戻るイオリの背にアレックスが声をかけた。
「ぁ~・・・イオリ?
ダンジョンの最終の部屋で何をしているんだ?」
「えっ?おやつ休憩ですけど?
ジンジャーエールとポップコーンでもどうです??」
「ポッ・・プコーン?
何だそれは?」
首を捻るアレックスの耳に子供達の歓声とポンッポンッポンッと聞いた事のない音が届いたのだった。
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