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旅路〜イルツク〜
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イオリ達は受付を済ませるとギルドを出た。
ダンジョンでの揉め事が噂として広まっているのか、街が騒がしい。
「“深淵のダンジョン”は街の東門から出てから、暫くしたところにある。
随分と有名なダンジョンであるが、攻略者の数も少なく情報も少ない。
俺達も初めてだ。
聞いた話だと、どうやら守りが堅い魔獣がいるらしい。」
「守りが堅い魔獣・・・。
何でしょうね。」
アレックスの話を聞きながらイオリ達は歩いていた。
東門から街を出ようと言うときだった。
「イオリ!!」
レンと、そのパーティーが走り寄ってきた。
「ロレンツォ・カーラと騎士団の話は聞いた。
その現場まで俺達が案内する。」
「残念だが我々は最終の部屋に入る許可が降りていないが、それ以外は何度も行き来しているんだ。
役に立つはずだ。」
レンとパーティーの好意にイオリ達はニッコリした。
「助かります。
よろしくお願いします。」
そうして、計3組のパーティーがイルツクの東門から出発した。
_________
「投降しろ!ロレンツォ・カーラ。
貴様達の行いは冒険者ギルドの規約を逸脱している。
我々、イルツク伯爵家騎士団への攻撃が認められた今、ギルドマスターへの確認次第、貴様達への依頼は取り消され我々が拘束する。」
騎士団長であるディエゴ・ギロックは目の前の冒険者達に声を張り上げた。
その冒険者達はロレンツォ・カーラを中心に仲間達が武器を手に円を描くように囲んでいた。
「聞いているのか!ロレンツォ・カーラ!
お前達に選択肢はないぞ!
現在のイルツクにお前らに配慮する余裕はない。」
再びディエゴ・ギロックが叫んだ時だった。
ボンッ!
片手ほどの大きさの火の玉が飛んできた。
投げつけたのはロレンツォ・カーラである。
「・・・ぅるせえ。うるせぇ!!
どいつもこいつも!!
なんだ、この街は!
Sランクの・・・俺が・・・ロレンツォ・カーラ様が来てやってるってのに、どいつもこいつも“黒狼”と言いやがって。
俺が・・・あの小僧よりも劣っているとでも言うのか!?
ふざけるなよ。
俺の方が貴族の出の上に偉大なんだ!」
ロレンツォ・カーラは両手をディエゴ・ギロックに向け連続して火の玉を打ち込んだ。
それに付随するように仲間達が動き出し騎士団に攻撃を開始したのだった。
“深淵のダンジョン”の最深部エリア・・・洞窟の様な場は今や、戦場と化していた。
イルツク騎士団はロレンツォ・カーラの仲間達の攻撃に苦戦していた。
剣を扱う数人の冒険者の攻撃に防御の姿勢である。
「・・・ロレンツォ・カーラ。
アイツは・・・。」
一連の戦いを見ていたディエゴ・ギロックが何やら考え込んでいると、当のロレンツォ・カーラはつまらなそうに耳を穿った。
「はん。何が騎士団だ。
俺達の攻撃に耐えるだけじゃないか!
お前達!もう少し遊んでやれ!」
「「「「はい!」」」」
冒険者達が騎士団への攻撃を強めようとした時だった。
バンッ!!
大きな破裂音が洞窟に反響し、誰しもが耳を塞ぎ立ち止まった。
「はい。
その戦い、ストップです。」
一同が振り返ると真っ黒な防具に身を包み込んだ青年がニッコリとして立っていた。
「初めまして、冒険者をしていますイオリと申します。」
殺伐とした雰囲気の中、突如現れた青年に一同は唖然とするのだった。
ダンジョンでの揉め事が噂として広まっているのか、街が騒がしい。
「“深淵のダンジョン”は街の東門から出てから、暫くしたところにある。
随分と有名なダンジョンであるが、攻略者の数も少なく情報も少ない。
俺達も初めてだ。
聞いた話だと、どうやら守りが堅い魔獣がいるらしい。」
「守りが堅い魔獣・・・。
何でしょうね。」
アレックスの話を聞きながらイオリ達は歩いていた。
東門から街を出ようと言うときだった。
「イオリ!!」
レンと、そのパーティーが走り寄ってきた。
「ロレンツォ・カーラと騎士団の話は聞いた。
その現場まで俺達が案内する。」
「残念だが我々は最終の部屋に入る許可が降りていないが、それ以外は何度も行き来しているんだ。
役に立つはずだ。」
レンとパーティーの好意にイオリ達はニッコリした。
「助かります。
よろしくお願いします。」
そうして、計3組のパーティーがイルツクの東門から出発した。
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「投降しろ!ロレンツォ・カーラ。
貴様達の行いは冒険者ギルドの規約を逸脱している。
我々、イルツク伯爵家騎士団への攻撃が認められた今、ギルドマスターへの確認次第、貴様達への依頼は取り消され我々が拘束する。」
騎士団長であるディエゴ・ギロックは目の前の冒険者達に声を張り上げた。
その冒険者達はロレンツォ・カーラを中心に仲間達が武器を手に円を描くように囲んでいた。
「聞いているのか!ロレンツォ・カーラ!
お前達に選択肢はないぞ!
現在のイルツクにお前らに配慮する余裕はない。」
再びディエゴ・ギロックが叫んだ時だった。
ボンッ!
片手ほどの大きさの火の玉が飛んできた。
投げつけたのはロレンツォ・カーラである。
「・・・ぅるせえ。うるせぇ!!
どいつもこいつも!!
なんだ、この街は!
Sランクの・・・俺が・・・ロレンツォ・カーラ様が来てやってるってのに、どいつもこいつも“黒狼”と言いやがって。
俺が・・・あの小僧よりも劣っているとでも言うのか!?
ふざけるなよ。
俺の方が貴族の出の上に偉大なんだ!」
ロレンツォ・カーラは両手をディエゴ・ギロックに向け連続して火の玉を打ち込んだ。
それに付随するように仲間達が動き出し騎士団に攻撃を開始したのだった。
“深淵のダンジョン”の最深部エリア・・・洞窟の様な場は今や、戦場と化していた。
イルツク騎士団はロレンツォ・カーラの仲間達の攻撃に苦戦していた。
剣を扱う数人の冒険者の攻撃に防御の姿勢である。
「・・・ロレンツォ・カーラ。
アイツは・・・。」
一連の戦いを見ていたディエゴ・ギロックが何やら考え込んでいると、当のロレンツォ・カーラはつまらなそうに耳を穿った。
「はん。何が騎士団だ。
俺達の攻撃に耐えるだけじゃないか!
お前達!もう少し遊んでやれ!」
「「「「はい!」」」」
冒険者達が騎士団への攻撃を強めようとした時だった。
バンッ!!
大きな破裂音が洞窟に反響し、誰しもが耳を塞ぎ立ち止まった。
「はい。
その戦い、ストップです。」
一同が振り返ると真っ黒な防具に身を包み込んだ青年がニッコリとして立っていた。
「初めまして、冒険者をしていますイオリと申します。」
殺伐とした雰囲気の中、突如現れた青年に一同は唖然とするのだった。
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