53 / 90
男が指輪を手にした時
46
しおりを挟む
「貴方のお兄さん、ピートに絡まれてるけれど良いの?」
ピート・リゲルと手合わせを始める数分前、ガーデンの隅で少女と話していたサムエルは人の群れを見た。
「大丈夫だと思うよ。
・・・今日来て思ったんだよね。
どうやら、私達は世間知らずの無能者と勘違いされているらしい。」
「・・・否定はしないわ。
その歳になるまで誰の前にも現れなかったのだもの。
余程に大切にされているか、人前に出す事もできない無能者か・・・。
昨今の社交会の話題はそればかりだったわ。」
「そのどちらでも無かったんだけどね。
仕方がないとは言え、余計なお世話と言えないのが領主の息子としての立場かな。
あっ・・・。
不味いな。ちょっと行ってくるよ。」
空いたグラスをテーブルに置きスタスタと歩いていくサムエルの背を少女はじっと見つめていた。
「構わないよ。
サムエル!」
静かに近づけば、案の定サムエルは兄に呼ばれた。
「どうしました?兄上。」
「お前・・・聞いてなかったのか?
彼が剣の手合わせをしてくれるらしい。
私達の相手はいつも同じメンツだからね。
いい練習になるのではないか?」
サムエルは怒っているクロスに苦笑するとピートに視線を向けた。
どうやら相当頭に来ているらしい。
何故だかクロスよりもサムエルを睨みつけている。
「お願いしましょう。」
ニッコリとサムエルが了承するとピートはやる気満々で使用人に剣を持ってこさせていた。
「試合ではなく手合わせという事で木刀をご用意しました。」
執事が木で出来た剣を2本持ってくるとピートは舌打ちをした。
「やめると言うのなら、今おっしゃてください。」
馬鹿にするように言うピートにサムエルは肩を竦めた。
ジャケットを脱ぐとテーブルにポンと置いて木刀を掴むと数回ほど振ってみた。
「まぁ、やるだけやってみましょう。
よろしくお願いします。ピート殿。」
ピートは初めの掛け声と共に静かに構えるサムエルへ突進してきた。
周りでは歓声が起こっている。
最早ティーパーティーなど優雅な集まりではない。
走りながら木刀を振り下ろすピートに対してサムエルは静かに下がったかと思えばステップを踏んで胴に木刀を打ち込んだ。
「グアァ!」
ピートは腹をおさえ痛そうにしながらもサムエルを睨みつけた。
「まだまだ!!」
再びピートが走り込みながら木刀を横に薙ぎ払うとサムエルは下に潜り込み、足を掬うように木刀を持ち上げた。
捨とサムエルよりも体の大きなピートが一回転をして地面に背を打ち付けたのである。
「ぎゃっ!!」
あまりにも無様に転がっている様を観客達が笑い出した。
「確か、リゲル家の長男は剣術が得意だったはず。
それにも関わらず、全く相手になっていないとはサムエル様は実にお強いのだな。」
「全くだ。まさか、ここまで剣術がお強いとは・・・。」
「いや何よりも、あの巨体が蛙のように逆さになっておるぞ。」
クスクスと笑われている事にも赤面するが、何よりも馬鹿にしていたサムエルにしてやられた事でピートは心を砕かれてしまっている。
「見事な切り込みでした。
貴方の攻撃が一打でも当たっていたら、私はすぐに降参をしていたでしょう。」
サムエルが手を差し伸ばすとピートは不貞腐れたように手を掴み立ち上がった。
「言ってくれる。
実力の半分も見せていないでしょうに。」
ピートはパンパンと服から土を落とすとニカッと笑った。
「いやいや!負けました!
私もまだまだです!」
サムエルとピートは握手を交わすとクロスを見た。
結果に満足したクロスは拍手をして2人に近づいた。
「ピートは私達には無いパワーがあって羨ましいよ。
武器が違えば結果も違っていたかもしれないな。」
「先程までのご無礼をお許しください。
自信があったものをここまで、はっきり負けますと気持ちがスッキリします!」
思っていたよりも素直なピートにクロスは苦笑した。
「君の努力を無碍にするつもりはない。
ただ、弟は優秀である。
その事実は兄である私が一番分かっているんだ。」
クロスはサムエルの背を叩くと微笑んだ。
サムエルは軽く頭を下げるとピートに木刀を渡しジャケットを羽織った。
クロスはチラッと父へ目を向けると上機嫌でワインを飲んでいた。
隣に立つリゲル伯爵も笑顔だった。
「謀られたか・・・。」
目を細めて睨みつけたクロスの視線に気づいたミハエル・リゲルはグラスを掲げて会釈をした。
(最初からぶつける気だったな。
領主の息子の力量を測る事に加えて、自信過剰な実子へお灸を据える。
例え我々が無能でも己の息子の株が上がるわけで、痛くも痒くもないと言ったところか。)
クロスもリゲル伯爵に会釈をすると離れていった弟へ視線を送った。
すると弟はガーデンの隅に立っていた1人の令嬢の元へ向かって行った。
不思議に思って見ていれば、実に楽しそうに笑っていた。
弟が自分以外を気に入っている・・・。
心に棘が刺さったような気持ちになり、クロスは苦笑した。
(弟離れが出来ていないとは・・・。
こんな所が世間知らずというところか。)
クロスはため息を吐くと離れば場所にいた青年に目をつけた。
(あれがリゲル家次男チェイスか・・・。)
兄とは違い派手な事を好まないのか、人の少ない場所にいたチェイスは数人の青年達と話していた。
クロスがトコトコと歩いていくと気づいたチェイスは青年達に別れを告げて近寄ってきた。
「歓談中に申し訳ないね。
兄上相手に騒がしい事をした。
申し訳ない。」
するとチェイスは苦笑すると胸に手を当てて頭を下げた。
「兄の行いに罰さえあれ笑って許してくださり感謝します。
どうぞ、お気遣いなく。」
クロスは手を差し出すと微笑んだ。
「ゼス・アルデバランが長男クロスだ。
宜しく頼む。」
「リゲル伯爵家次男チェイスにございます。
次男にまで挨拶いただき痛み入ります。」
何処か含みのある言葉にゼスは笑った。
「私としては君との付き合いが長くなると思っているんだけどね・・・。
そうだ。君が愛読している“ぺパレック海戦史”は私も大好きでね。
ジブラータ海峡での戦いについての君の考察を聞かせてくれないかい?」
「何故、私がペパレック海戦史を愛読していると・・・?
!!
あぁ・・・成る程、貴方達は巷が言うほど世間知らずではないと言う事ですね?
・・・それが私の口から父に伝わるとは思わないのですか?」
首を傾げるチェイスに対してクロスは同じように首を傾げた。
「伝えてくれないのか?」
「・・・ぷっ。
ハハハハハハハ!!」
笑い出したチェイスはクロスの肩を叩いた。
「分かりました。
いや、分かったよ。
どうやら、君とは友達になれそうだ。」
チェイスの敬語が取れた事にクロスは微笑んだ。
弟であるサムエルとは違う。
友人と呼べる存在を作る。
それが今日のクロスの目的であったのだ。
「それで?
君は何を考えている?
ずっと屋敷にこもっていたんだ。
ダチュラの展望の1つや2つ考えているんだろう?」
そんなチェイスに向かいクロスはニヤリとすると頷いたのだった。
「話が早い奴は助かるね。」
この日クロスに初めての友人ができた。
ピート・リゲルと手合わせを始める数分前、ガーデンの隅で少女と話していたサムエルは人の群れを見た。
「大丈夫だと思うよ。
・・・今日来て思ったんだよね。
どうやら、私達は世間知らずの無能者と勘違いされているらしい。」
「・・・否定はしないわ。
その歳になるまで誰の前にも現れなかったのだもの。
余程に大切にされているか、人前に出す事もできない無能者か・・・。
昨今の社交会の話題はそればかりだったわ。」
「そのどちらでも無かったんだけどね。
仕方がないとは言え、余計なお世話と言えないのが領主の息子としての立場かな。
あっ・・・。
不味いな。ちょっと行ってくるよ。」
空いたグラスをテーブルに置きスタスタと歩いていくサムエルの背を少女はじっと見つめていた。
「構わないよ。
サムエル!」
静かに近づけば、案の定サムエルは兄に呼ばれた。
「どうしました?兄上。」
「お前・・・聞いてなかったのか?
彼が剣の手合わせをしてくれるらしい。
私達の相手はいつも同じメンツだからね。
いい練習になるのではないか?」
サムエルは怒っているクロスに苦笑するとピートに視線を向けた。
どうやら相当頭に来ているらしい。
何故だかクロスよりもサムエルを睨みつけている。
「お願いしましょう。」
ニッコリとサムエルが了承するとピートはやる気満々で使用人に剣を持ってこさせていた。
「試合ではなく手合わせという事で木刀をご用意しました。」
執事が木で出来た剣を2本持ってくるとピートは舌打ちをした。
「やめると言うのなら、今おっしゃてください。」
馬鹿にするように言うピートにサムエルは肩を竦めた。
ジャケットを脱ぐとテーブルにポンと置いて木刀を掴むと数回ほど振ってみた。
「まぁ、やるだけやってみましょう。
よろしくお願いします。ピート殿。」
ピートは初めの掛け声と共に静かに構えるサムエルへ突進してきた。
周りでは歓声が起こっている。
最早ティーパーティーなど優雅な集まりではない。
走りながら木刀を振り下ろすピートに対してサムエルは静かに下がったかと思えばステップを踏んで胴に木刀を打ち込んだ。
「グアァ!」
ピートは腹をおさえ痛そうにしながらもサムエルを睨みつけた。
「まだまだ!!」
再びピートが走り込みながら木刀を横に薙ぎ払うとサムエルは下に潜り込み、足を掬うように木刀を持ち上げた。
捨とサムエルよりも体の大きなピートが一回転をして地面に背を打ち付けたのである。
「ぎゃっ!!」
あまりにも無様に転がっている様を観客達が笑い出した。
「確か、リゲル家の長男は剣術が得意だったはず。
それにも関わらず、全く相手になっていないとはサムエル様は実にお強いのだな。」
「全くだ。まさか、ここまで剣術がお強いとは・・・。」
「いや何よりも、あの巨体が蛙のように逆さになっておるぞ。」
クスクスと笑われている事にも赤面するが、何よりも馬鹿にしていたサムエルにしてやられた事でピートは心を砕かれてしまっている。
「見事な切り込みでした。
貴方の攻撃が一打でも当たっていたら、私はすぐに降参をしていたでしょう。」
サムエルが手を差し伸ばすとピートは不貞腐れたように手を掴み立ち上がった。
「言ってくれる。
実力の半分も見せていないでしょうに。」
ピートはパンパンと服から土を落とすとニカッと笑った。
「いやいや!負けました!
私もまだまだです!」
サムエルとピートは握手を交わすとクロスを見た。
結果に満足したクロスは拍手をして2人に近づいた。
「ピートは私達には無いパワーがあって羨ましいよ。
武器が違えば結果も違っていたかもしれないな。」
「先程までのご無礼をお許しください。
自信があったものをここまで、はっきり負けますと気持ちがスッキリします!」
思っていたよりも素直なピートにクロスは苦笑した。
「君の努力を無碍にするつもりはない。
ただ、弟は優秀である。
その事実は兄である私が一番分かっているんだ。」
クロスはサムエルの背を叩くと微笑んだ。
サムエルは軽く頭を下げるとピートに木刀を渡しジャケットを羽織った。
クロスはチラッと父へ目を向けると上機嫌でワインを飲んでいた。
隣に立つリゲル伯爵も笑顔だった。
「謀られたか・・・。」
目を細めて睨みつけたクロスの視線に気づいたミハエル・リゲルはグラスを掲げて会釈をした。
(最初からぶつける気だったな。
領主の息子の力量を測る事に加えて、自信過剰な実子へお灸を据える。
例え我々が無能でも己の息子の株が上がるわけで、痛くも痒くもないと言ったところか。)
クロスもリゲル伯爵に会釈をすると離れていった弟へ視線を送った。
すると弟はガーデンの隅に立っていた1人の令嬢の元へ向かって行った。
不思議に思って見ていれば、実に楽しそうに笑っていた。
弟が自分以外を気に入っている・・・。
心に棘が刺さったような気持ちになり、クロスは苦笑した。
(弟離れが出来ていないとは・・・。
こんな所が世間知らずというところか。)
クロスはため息を吐くと離れば場所にいた青年に目をつけた。
(あれがリゲル家次男チェイスか・・・。)
兄とは違い派手な事を好まないのか、人の少ない場所にいたチェイスは数人の青年達と話していた。
クロスがトコトコと歩いていくと気づいたチェイスは青年達に別れを告げて近寄ってきた。
「歓談中に申し訳ないね。
兄上相手に騒がしい事をした。
申し訳ない。」
するとチェイスは苦笑すると胸に手を当てて頭を下げた。
「兄の行いに罰さえあれ笑って許してくださり感謝します。
どうぞ、お気遣いなく。」
クロスは手を差し出すと微笑んだ。
「ゼス・アルデバランが長男クロスだ。
宜しく頼む。」
「リゲル伯爵家次男チェイスにございます。
次男にまで挨拶いただき痛み入ります。」
何処か含みのある言葉にゼスは笑った。
「私としては君との付き合いが長くなると思っているんだけどね・・・。
そうだ。君が愛読している“ぺパレック海戦史”は私も大好きでね。
ジブラータ海峡での戦いについての君の考察を聞かせてくれないかい?」
「何故、私がペパレック海戦史を愛読していると・・・?
!!
あぁ・・・成る程、貴方達は巷が言うほど世間知らずではないと言う事ですね?
・・・それが私の口から父に伝わるとは思わないのですか?」
首を傾げるチェイスに対してクロスは同じように首を傾げた。
「伝えてくれないのか?」
「・・・ぷっ。
ハハハハハハハ!!」
笑い出したチェイスはクロスの肩を叩いた。
「分かりました。
いや、分かったよ。
どうやら、君とは友達になれそうだ。」
チェイスの敬語が取れた事にクロスは微笑んだ。
弟であるサムエルとは違う。
友人と呼べる存在を作る。
それが今日のクロスの目的であったのだ。
「それで?
君は何を考えている?
ずっと屋敷にこもっていたんだ。
ダチュラの展望の1つや2つ考えているんだろう?」
そんなチェイスに向かいクロスはニヤリとすると頷いたのだった。
「話が早い奴は助かるね。」
この日クロスに初めての友人ができた。
31
お気に入りに追加
859
あなたにおすすめの小説
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
【完結】帝国から追放された最強のチーム、リミッター外して無双する
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】
スペイゴール大陸最強の帝国、ユハ帝国。
帝国に仕え、最強の戦力を誇っていたチーム、『デイブレイク』は、突然議会から追放を言い渡される。
しかし帝国は気づいていなかった。彼らの力が帝国を拡大し、恐るべき戦力を誇示していたことに。
自由になった『デイブレイク』のメンバー、エルフのクリス、バランス型のアキラ、強大な魔力を宿すジャック、杖さばきの達人ランラン、絶世の美女シエナは、今まで抑えていた実力を完全開放し、ゼロからユハ帝国を超える国を建国していく。
※この世界では、杖と魔法を使って戦闘を行います。しかし、あの稲妻型の傷を持つメガネの少年のように戦うわけではありません。どうやって戦うのかは、本文を読んでのお楽しみです。杖で戦う戦士のことを、本文では杖士(ブレイカー)と描写しています。
※舞台の雰囲気は中世ヨーロッパ〜近世ヨーロッパに近いです。
〜『デイブレイク』のメンバー紹介〜
・クリス(男・エルフ・570歳)
チームのリーダー。もともとはエルフの貴族の家系だったため、上品で高潔。白く透明感のある肌に、整った顔立ちである。エルフ特有のとがった耳も特徴的。メンバーからも信頼されているが……
・アキラ(男・人間・29歳)
杖術、身体能力、頭脳、魔力など、あらゆる面のバランスが取れたチームの主力。独特なユーモアのセンスがあり、ムードメーカーでもある。唯一の弱点が……
・ジャック(男・人間・34歳)
怪物級の魔力を持つ杖士。その魔力が強大すぎるがゆえに、普段はその魔力を抑え込んでいるため、感情をあまり出さない。チームで唯一の黒人で、ドレッドヘアが特徴的。戦闘で右腕を失って以来義手を装着しているが……
・ランラン(女・人間・25歳)
優れた杖の腕前を持ち、チームを支える杖士。陽気でチャレンジャーな一面もあり、可愛さも武器である。性格の共通点から、アキラと親しく、親友である。しかし実は……
・シエナ(女・人間・28歳)
絶世の美女。とはいっても杖士としての実力も高く、アキラと同じくバランス型である。誰もが羨む美貌をもっているが、本人はあまり自信がないらしく、相手の反応を確認しながら静かに話す。あるメンバーのことが……
転生幼女具現化スキルでハードな異世界生活
高梨
ファンタジー
ストレス社会、労働社会、希薄な社会、それに揉まれ石化した心で唯一の親友を守って私は死んだ……のだけれども、死後に閻魔に下されたのは願ってもない異世界転生の判決だった。
黒髪ロングのアメジストの眼をもつ美少女転生して、
接客業後遺症の無表情と接客業の武器営業スマイルと、勝手に進んで行く周りにゲンナリしながら彼女は異世界でくらします。考えてるのに最終的にめんどくさくなって突拍子もないことをしでかして周りに振り回されると同じくらい周りを振り回します。
中性パッツン氷帝と黒の『ナンでも?』できる少女の恋愛ファンタジー。平穏は遙か彼方の代物……この物語をどうぞ見届けてくださいませ。
無表情中性おかっぱ王子?、純粋培養王女、オカマ、下働き大好き系国王、考え過ぎて首を落としたまま過ごす医者、女装メイド男の娘。
猫耳獣人なんでもござれ……。
ほの暗い恋愛ありファンタジーの始まります。
R15タグのように15に収まる範囲の描写がありますご注意ください。
そして『ほの暗いです』
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
異世界転生雑学無双譚 〜転生したのにスキルとか貰えなかったのですが〜
芍薬甘草湯
ファンタジー
エドガーはマルディア王国王都の五爵家の三男坊。幼い頃から神童天才と評されていたが七歳で前世の知識に目覚め、図書館に引き篭もる事に。
そして時は流れて十二歳になったエドガー。祝福の儀にてスキルを得られなかったエドガーは流刑者の村へ追放となるのだった。
【カクヨムにも投稿してます】
スキルガチャで異世界を冒険しよう
つちねこ
ファンタジー
異世界に召喚されて手に入れたスキルは「ガチャ」だった。
それはガチャガチャを回すことで様々な魔道具やスキルが入手できる優れものスキル。
しかしながら、お城で披露した際にただのポーション精製スキルと勘違いされてしまう。
お偉いさん方による検討の結果、監視の目はつくもののあっさりと追放されてしまう事態に……。
そんな世知辛い異世界でのスタートからもめげることなく頑張る主人公ニール(銭形にぎる)。
少しずつ信頼できる仲間や知り合いが増え、何とか生活の基盤を作れるようになっていく。そんなニールにスキル「ガチャ」は少しづつ奇跡を起こしはじめる。
虐げられ続け、名前さえ無い少女は王太子に拾われる
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】以前の小説をリメイクして新しい小説として投稿しています。
名前も付けられずに公爵家の屋敷の埃の被った図書室の中で育った元聖国の王女は虐待で傷だらけで魔物の居る森に捨てられ、王太子に拾われて宰相の養女となり、王国の聖女と呼ばれ、波乱万丈の人生をおくるが王太子妃になり幸せになる。
チート無しっ!?黒髪の少女の異世界冒険記
ノン・タロー
ファンタジー
ごく普通の女子高生である「武久 佳奈」は、通学途中に突然異世界へと飛ばされてしまう。これは何の特殊な能力もチートなスキルも持たない、ただごく普通の女子高生が、自力で会得した魔法やスキルを駆使し、元の世界へと帰る方法を探すべく見ず知らずの異世界で様々な人々や、様々な仲間たちとの出会いと別れを繰り返し、成長していく記録である……。
設定
この世界は人間、エルフ、妖怪、獣人、ドワーフ、魔物等が共存する世界となっています。
その為か男性だけでなく、女性も性に対する抵抗がわりと低くなっております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる