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新たな旅 ー王都ー
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「おりゃぁぁぁ!!」
土煙を上げながらもザックスは大剣を一振りするとゴブリン4匹を一度に倒していた。
遅れをとったヒューゴとオーブリーも危なげなくゴブリンを退治していく。
「調子よさそうですね。ザックス将軍。」
「あぁ、悪くない。悪くないがな・・・。」
「どうしました?」
ヒューゴの問いにザックスは前方を顎でしゃくった。
「お前の大将は、この辺のを俺に譲ってドンドン奥に行っちまった。
動物のようにゴブリンを避けては木に足をかけて行くんだ。
あの身のこなしは何だ?」
「フハハハ。そうですよね。
俺も初めて見た時は驚きました。
幼い頃から剣の修行をしてきた身としては俺も貴族の剣術が身についているようです。
しかし、アイツの動きは狩人ですよ。
魔獣を狩る事に特化した身のこなしなんです。」
呆れた顔をしたザックスにヒューゴは吹き出した。
「それよりも良いんですか?
イオリは単に譲ったんじゃないですよ。
この辺りでゴブリンの目撃があるとすれば近くに集落を作っているかもしれません。
イオリは狙ってるんです。その集落を!」
「クソっ!小生意気な!!」
ヒューゴの言葉に焦りを出したザックス将軍は殲滅したゴブリンを確認すると急いでイオリを追いかけるように森の奥に進んで行ったのであった。
「そろそろ見えても良いんだけどなぁ。」
鼻歌まじりに木の上を進むイオリは鼻をスンスンとさせた。
「もうすぐだ。」
言葉の通りに突き進んだ先に見たものは、巨大なゴブリン集落であった。
「ありゃー。これはこれは街でも作る気なのかね?」
至る所を掘り進め今や、数百はいるんではなかろうかと大群のゴブリンに驚いたイオリはすぐさまに集落を確認する。
「壊れた馬車とか盗んできた荷物はあるけど、人の気配はしないな。」
イオリは空に向けて特大の水玉弾と電気弾を空に打ち上げた。
「ギャギャッギャギャぎゃ!!」
音に驚いてあちこちを見渡すゴブリンを他所にイオリは、集まるゴブリン達を狙撃していった。
「ギャギャー!」
「グアぁ!」
「ぎゃーーーー!」
様々な断末魔を聞き、慌てていたゴブリンは気付いていなかった。
空から大きな水玉が落ちてきたのだ。
バシャーン!!
多くのゴブリンが水圧の威力に倒れていく中、騒ぎを聞きつけてきた穴にいたゴブリン達もが外に出てきた。
室内にいたゴブリン達は同胞達がバタバタと倒れているのに驚いて広場に足を踏み入れようと一歩進んだ。
「ギャ?」
地面が濡れているのに気付きながも同胞の様子を確かめにいった瞬間だった。
ビリビリビリ!!!!
「「「「「「ぎゃーーーー!!!」」」」」
特大級の電気玉が落ちてきて全身に衝撃が走った。
痛みを感じる間も無く、膝をつき煙をはいたゴブリン達。
多くのゴブリンが絶命していく中、イオリは慎重に集落に降りていった。
「申し訳ない。短時間でケリをつけたかったんだ。」
観察すると、倒れている中にはゴブリンジェネラルやゴブリンキングがいるがイオリは関係がないと奥に進む。
「ギャギャッ!」
飛び出てきて槍で襲いかかってきたゴブリンを拳銃で駆除する。
「あの中、避けて生き残ったんだね。
ジェネラルやキングより、よっぽど凄いじゃないか。
だとしたら、此処は出てきちゃダメだよ。」
すでに意識などないゴブリンを悼むとイオリは声をかけた。
「いるんだろう?部下にばかり痛い思いをさせないで出ておいでよ。」
グゥゥゥゥゥゥ・・・・・。
一際大きな洞穴から威嚇するような声が聞こえてきた。
ドシンドシンと音を鳴らせて出てきたのは
「やっぱりいたな。“ゴブリンロード」
怒りに燃えているゴブリンロードが野太い棍棒を片手にイオリを睨みつけていた。
土煙を上げながらもザックスは大剣を一振りするとゴブリン4匹を一度に倒していた。
遅れをとったヒューゴとオーブリーも危なげなくゴブリンを退治していく。
「調子よさそうですね。ザックス将軍。」
「あぁ、悪くない。悪くないがな・・・。」
「どうしました?」
ヒューゴの問いにザックスは前方を顎でしゃくった。
「お前の大将は、この辺のを俺に譲ってドンドン奥に行っちまった。
動物のようにゴブリンを避けては木に足をかけて行くんだ。
あの身のこなしは何だ?」
「フハハハ。そうですよね。
俺も初めて見た時は驚きました。
幼い頃から剣の修行をしてきた身としては俺も貴族の剣術が身についているようです。
しかし、アイツの動きは狩人ですよ。
魔獣を狩る事に特化した身のこなしなんです。」
呆れた顔をしたザックスにヒューゴは吹き出した。
「それよりも良いんですか?
イオリは単に譲ったんじゃないですよ。
この辺りでゴブリンの目撃があるとすれば近くに集落を作っているかもしれません。
イオリは狙ってるんです。その集落を!」
「クソっ!小生意気な!!」
ヒューゴの言葉に焦りを出したザックス将軍は殲滅したゴブリンを確認すると急いでイオリを追いかけるように森の奥に進んで行ったのであった。
「そろそろ見えても良いんだけどなぁ。」
鼻歌まじりに木の上を進むイオリは鼻をスンスンとさせた。
「もうすぐだ。」
言葉の通りに突き進んだ先に見たものは、巨大なゴブリン集落であった。
「ありゃー。これはこれは街でも作る気なのかね?」
至る所を掘り進め今や、数百はいるんではなかろうかと大群のゴブリンに驚いたイオリはすぐさまに集落を確認する。
「壊れた馬車とか盗んできた荷物はあるけど、人の気配はしないな。」
イオリは空に向けて特大の水玉弾と電気弾を空に打ち上げた。
「ギャギャッギャギャぎゃ!!」
音に驚いてあちこちを見渡すゴブリンを他所にイオリは、集まるゴブリン達を狙撃していった。
「ギャギャー!」
「グアぁ!」
「ぎゃーーーー!」
様々な断末魔を聞き、慌てていたゴブリンは気付いていなかった。
空から大きな水玉が落ちてきたのだ。
バシャーン!!
多くのゴブリンが水圧の威力に倒れていく中、騒ぎを聞きつけてきた穴にいたゴブリン達もが外に出てきた。
室内にいたゴブリン達は同胞達がバタバタと倒れているのに驚いて広場に足を踏み入れようと一歩進んだ。
「ギャ?」
地面が濡れているのに気付きながも同胞の様子を確かめにいった瞬間だった。
ビリビリビリ!!!!
「「「「「「ぎゃーーーー!!!」」」」」
特大級の電気玉が落ちてきて全身に衝撃が走った。
痛みを感じる間も無く、膝をつき煙をはいたゴブリン達。
多くのゴブリンが絶命していく中、イオリは慎重に集落に降りていった。
「申し訳ない。短時間でケリをつけたかったんだ。」
観察すると、倒れている中にはゴブリンジェネラルやゴブリンキングがいるがイオリは関係がないと奥に進む。
「ギャギャッ!」
飛び出てきて槍で襲いかかってきたゴブリンを拳銃で駆除する。
「あの中、避けて生き残ったんだね。
ジェネラルやキングより、よっぽど凄いじゃないか。
だとしたら、此処は出てきちゃダメだよ。」
すでに意識などないゴブリンを悼むとイオリは声をかけた。
「いるんだろう?部下にばかり痛い思いをさせないで出ておいでよ。」
グゥゥゥゥゥゥ・・・・・。
一際大きな洞穴から威嚇するような声が聞こえてきた。
ドシンドシンと音を鳴らせて出てきたのは
「やっぱりいたな。“ゴブリンロード」
怒りに燃えているゴブリンロードが野太い棍棒を片手にイオリを睨みつけていた。
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