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新たな旅 ー王都ー
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流石の王城にいる魔導師達も魔石の解析には時間を有しているらしい。
再び、ポーレット公爵一家はオルガを除いて国王の執務室に呼び出されていた。
先に来ていた王太子と第二王子の前にテオルドが座り、一家が座った場所から離れた位置でゼンを撫でるイオリと緊張顔のヒューゴの姿があった。
元・貴族であったヒューゴは自身が王城の・・・しかも王の執務室まで来ている事に信じられない気持ちでいたのだ。
「待たせたな。」
国王アルフレッドが宰相グレン・ターナー侯爵と従者であり近衛兵の団長であるトレバー・スミスにリード・クラーク伯爵を伴って入ってきた。
「あー!待て待て!俺も入るぞ!」
「将軍!国王陛下には敬語をお使いください!!」
滑り込む様に入ってきたのはポーレット公爵を道中まで迎えにきた嵐の様な男、軍のトップを任されているザックス・ヒル将軍とその副官オーブリーだった。
「ザックス、場を弁えろ。ここは王の執務室だぞ。」
呆れた様に言うターナー侯爵は国王陛下に頷いた。
「揃った様なら、始めよう。
ここにいるのは私が信頼するものばかり、話し方も気にするな。
知らない者から紹介しよう。
そこにいるのがテオのところの冒険者であるイオリとヒューゴだ。
2人とも、此奴が宰相のグレンで近衛のトレバーにココの父リードだ。
ザックスは・・・知っていたな。彼女は副官のオーブリーだ。」
サクサクと話を進める国王アルフレッドに苦笑しながらもイオリは頭を下げた。
「冒険者をしてます。イオリと申します。
隣にいるのがヒューゴ。今回は従魔のゼンとソルを伴いましたが、残りの家族は公爵夫人と共に王妃様の元に行っています。」
「おぉ!そうか!俺の妻のリタもな。
昨日の茶会では話せなかったと王妃の元に行ってるんだ。
オルガもいるなら喜ぶぞ。」
「娘のココもご一緒させて頂いています。
イオリ君。娘がお世話になりました。有り難う。」
ザックスの大声とは違い、リード・クラークは静かに頭を下げた。
イオリもそれに応える様に会釈をした。
「私からも一言良いですか?
昨日の捕物には感謝しています。
まさか、他国が保護膜を活用しているとは気づかずに放置していたとは国を守る人間として恥ずべき事。
密偵行為に利用されていたでしょうからね。
しかも、茶会の邪魔をせずに物事を解決するとは見事な仕事ぶりでした。」
宰相グレンと共に近衛のトレバーまで頭を下げた。
「それについては俺達の方もお礼を言わせてください。
国王陛下のご好意により、ヒューゴに褒賞をいただきまして有り難うございます。」
イオリと共に頭を下げたヒューゴに国王は満足した様に頷いた。
「ヒューゴ。随分と辛い人生だったと聞いた。
貴族であるが為に幼い子を犠牲にした・・・助けてやれなかった私を許してくれ。」
「滅相もない。私が選択した人生です。
何よりも、貴族でありながら本分を忘れ市民に苦行を背負わせ、貴族の誇りを傷つけた愚父の責は重いと思っております。
同じく息子である私が逃げ出した罪を償うのは、当然の事でございました。
にも関わらず、この度の褒章におり身の自由を得ました事に感謝せずにはいられません。
有り難うございました。」
国王アルフレッドは悲しそうな顔をしながらも頷いた。
「イオリの元で存分に働け。
私がお前にできるのはこの位だ。」
「はっ!」
ヒューゴの返事を聞いたアルフレッドは優しく微笑むのであった。
再び、ポーレット公爵一家はオルガを除いて国王の執務室に呼び出されていた。
先に来ていた王太子と第二王子の前にテオルドが座り、一家が座った場所から離れた位置でゼンを撫でるイオリと緊張顔のヒューゴの姿があった。
元・貴族であったヒューゴは自身が王城の・・・しかも王の執務室まで来ている事に信じられない気持ちでいたのだ。
「待たせたな。」
国王アルフレッドが宰相グレン・ターナー侯爵と従者であり近衛兵の団長であるトレバー・スミスにリード・クラーク伯爵を伴って入ってきた。
「あー!待て待て!俺も入るぞ!」
「将軍!国王陛下には敬語をお使いください!!」
滑り込む様に入ってきたのはポーレット公爵を道中まで迎えにきた嵐の様な男、軍のトップを任されているザックス・ヒル将軍とその副官オーブリーだった。
「ザックス、場を弁えろ。ここは王の執務室だぞ。」
呆れた様に言うターナー侯爵は国王陛下に頷いた。
「揃った様なら、始めよう。
ここにいるのは私が信頼するものばかり、話し方も気にするな。
知らない者から紹介しよう。
そこにいるのがテオのところの冒険者であるイオリとヒューゴだ。
2人とも、此奴が宰相のグレンで近衛のトレバーにココの父リードだ。
ザックスは・・・知っていたな。彼女は副官のオーブリーだ。」
サクサクと話を進める国王アルフレッドに苦笑しながらもイオリは頭を下げた。
「冒険者をしてます。イオリと申します。
隣にいるのがヒューゴ。今回は従魔のゼンとソルを伴いましたが、残りの家族は公爵夫人と共に王妃様の元に行っています。」
「おぉ!そうか!俺の妻のリタもな。
昨日の茶会では話せなかったと王妃の元に行ってるんだ。
オルガもいるなら喜ぶぞ。」
「娘のココもご一緒させて頂いています。
イオリ君。娘がお世話になりました。有り難う。」
ザックスの大声とは違い、リード・クラークは静かに頭を下げた。
イオリもそれに応える様に会釈をした。
「私からも一言良いですか?
昨日の捕物には感謝しています。
まさか、他国が保護膜を活用しているとは気づかずに放置していたとは国を守る人間として恥ずべき事。
密偵行為に利用されていたでしょうからね。
しかも、茶会の邪魔をせずに物事を解決するとは見事な仕事ぶりでした。」
宰相グレンと共に近衛のトレバーまで頭を下げた。
「それについては俺達の方もお礼を言わせてください。
国王陛下のご好意により、ヒューゴに褒賞をいただきまして有り難うございます。」
イオリと共に頭を下げたヒューゴに国王は満足した様に頷いた。
「ヒューゴ。随分と辛い人生だったと聞いた。
貴族であるが為に幼い子を犠牲にした・・・助けてやれなかった私を許してくれ。」
「滅相もない。私が選択した人生です。
何よりも、貴族でありながら本分を忘れ市民に苦行を背負わせ、貴族の誇りを傷つけた愚父の責は重いと思っております。
同じく息子である私が逃げ出した罪を償うのは、当然の事でございました。
にも関わらず、この度の褒章におり身の自由を得ました事に感謝せずにはいられません。
有り難うございました。」
国王アルフレッドは悲しそうな顔をしながらも頷いた。
「イオリの元で存分に働け。
私がお前にできるのはこの位だ。」
「はっ!」
ヒューゴの返事を聞いたアルフレッドは優しく微笑むのであった。
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