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初めての旅 〜アンティティラ〜
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それから数日ほどイオリ達はアンティティラの街をぶらつき、興味のある品を買い、暇になれば依頼を受て過ごしていた。
その間、ソルが聖水だけでなくイオリの料理に口をつけ始めるなど
ちょっとした変化はあるも、魔道具や装飾品の完成並びにコリンズ兄妹からの返事を待つ日々だった。
そんなある日・・・。
「アンタの言ってた通り、木酢液ってのを山喰いにかけたら嫌がったってさ。
だから、もっと簡単に製作できる様に職人達が頭を悩ませてるよ。
領主のベルモンツ・アンティティラ様も大いに興味を示してくださって資金を出してくださるそうだよ。
集落の人達もやる気だしね。上手く事を運ばせるのがグラトニーだから任せておくれ。」
今日もアンナはパワフルだった。
「そうそう。魔道具の試作品は出来てるらしいよ。見に行くかい?」
「「「「行く!」」」」
イオリを含め子供達が喜べばアンナは大笑いでジョゼの工房へついてきてくれた。
「おお!!依頼人!具合を見てくれ。こんなでどうだい?」
クーラーボックスの様に上蓋がついた箱を見せるとジョゼと他の職人達は固唾を呑んでいた。
開けてみれば、冷たい空気が顔にあたり気持ちがいい。
「凄いですね。本当に冷蔵ボックスになってる。温度の調整は出来ますか?」
「あぁ、一度要領を得れば温度調節は問題じゃなかった。希望の温度を教えてくれ。
問題だったのは温度を保持するって事だ。
箱ごと冷たくなったり熱くなったりして外の温度と干渉して上手くいかなかった。
でも、二重にする事で解消した。見てくれ、こっちのは3日前から入れてる水だ。」
別の箱を差し出されて開けてみれば中に入った、コップの中の水が冷たい事がわかった。
「おお!素晴らしい!!コレです!求めていたのは。」
「でもな・・・中々、一緒にってわけにはいかなくてな。上下で作ってくれって言うお前さんの希望はまだ叶えられてないんだ。」
「なるほど・・・。それなら提案なのですが、1つ1つを大きく作れますか?」
「うん?出来るぞ?別々に作るんだろ?」
「はい。冷蔵と冷凍の箱をこの位で、保温はこの位でこうして下さい。」
指示を受けてジョゼは感心した様に腕を組んで唸った。
「なるほどな。それなら、出来るな。よし!後2日ほどくれ。
それくらいあれば出来るはずだ。」
満足なイオリに子供達まで嬉しそうに工房を後にした。
「ジョゼさん。あの子は何を言ったんです?」
呆れた様に言うアンナにジョゼは笑いながら説明した。
「冷蔵、冷凍は扉をつけて縦に大きく作り。中に棚を作れとさ。
保温はそれより小さくて良いそうだ。テーブルを作って置くから良いって言ってたな。
デカいがイベントリがあるから問題ないときた。
面白れぇヤツがいたもんだ。」
「全くだよ。父様が喜ぶはずさ。」
「グラトニーのオヤジ様がね・・・。まぁ、世の中は広いってもんだな。」
そう言うとジョゼは仕事に戻った。
「アンティティラでも革命を起こそうって言うのかい・・・。」
アンナは微笑むと護衛と共に店に帰って行った。
その間、ソルが聖水だけでなくイオリの料理に口をつけ始めるなど
ちょっとした変化はあるも、魔道具や装飾品の完成並びにコリンズ兄妹からの返事を待つ日々だった。
そんなある日・・・。
「アンタの言ってた通り、木酢液ってのを山喰いにかけたら嫌がったってさ。
だから、もっと簡単に製作できる様に職人達が頭を悩ませてるよ。
領主のベルモンツ・アンティティラ様も大いに興味を示してくださって資金を出してくださるそうだよ。
集落の人達もやる気だしね。上手く事を運ばせるのがグラトニーだから任せておくれ。」
今日もアンナはパワフルだった。
「そうそう。魔道具の試作品は出来てるらしいよ。見に行くかい?」
「「「「行く!」」」」
イオリを含め子供達が喜べばアンナは大笑いでジョゼの工房へついてきてくれた。
「おお!!依頼人!具合を見てくれ。こんなでどうだい?」
クーラーボックスの様に上蓋がついた箱を見せるとジョゼと他の職人達は固唾を呑んでいた。
開けてみれば、冷たい空気が顔にあたり気持ちがいい。
「凄いですね。本当に冷蔵ボックスになってる。温度の調整は出来ますか?」
「あぁ、一度要領を得れば温度調節は問題じゃなかった。希望の温度を教えてくれ。
問題だったのは温度を保持するって事だ。
箱ごと冷たくなったり熱くなったりして外の温度と干渉して上手くいかなかった。
でも、二重にする事で解消した。見てくれ、こっちのは3日前から入れてる水だ。」
別の箱を差し出されて開けてみれば中に入った、コップの中の水が冷たい事がわかった。
「おお!素晴らしい!!コレです!求めていたのは。」
「でもな・・・中々、一緒にってわけにはいかなくてな。上下で作ってくれって言うお前さんの希望はまだ叶えられてないんだ。」
「なるほど・・・。それなら提案なのですが、1つ1つを大きく作れますか?」
「うん?出来るぞ?別々に作るんだろ?」
「はい。冷蔵と冷凍の箱をこの位で、保温はこの位でこうして下さい。」
指示を受けてジョゼは感心した様に腕を組んで唸った。
「なるほどな。それなら、出来るな。よし!後2日ほどくれ。
それくらいあれば出来るはずだ。」
満足なイオリに子供達まで嬉しそうに工房を後にした。
「ジョゼさん。あの子は何を言ったんです?」
呆れた様に言うアンナにジョゼは笑いながら説明した。
「冷蔵、冷凍は扉をつけて縦に大きく作り。中に棚を作れとさ。
保温はそれより小さくて良いそうだ。テーブルを作って置くから良いって言ってたな。
デカいがイベントリがあるから問題ないときた。
面白れぇヤツがいたもんだ。」
「全くだよ。父様が喜ぶはずさ。」
「グラトニーのオヤジ様がね・・・。まぁ、世の中は広いってもんだな。」
そう言うとジョゼは仕事に戻った。
「アンティティラでも革命を起こそうって言うのかい・・・。」
アンナは微笑むと護衛と共に店に帰って行った。
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