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乱入者
004 正義執行
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言わずもがな、学食の席に指定席制度は導入されていない。相性がすれ違う相手が真横に居座ったとしても、権利を行使して追い払うのは不可能である。
麻里が騒ぎ立てて執行部に訴えかけようと、悠奈の意志が固ければ着席を阻止できない。
「……多田さん、見て分からないかな? 私と健介くんの一時を、ぶち壊さないで欲しいんだけど」
治外法権の通用する自領土内ではケンカ腰の彼女でも、権力が及ばない地域とあってはお願いに走らざるを得なかったようだ。
……それで引き下がらせようとしてもなぁ……。
ナルトの渦巻きがグルグル回転している麻里は、小手先の技で侵入者を排除することしか頭になさそうだ。固執するがあまり、知能指数が直角に降下しているのが欠点である。
一般人は、行列に割り込むなと幼少期より訓練されている。量産型日本人に、雰囲気が出来上がっているところへ出向く力はない。
この基準を逸脱して暴走してきた以上、眼中に無い女子のお願いくらいでブレーキが作動するはずが無いのだ。
想像とズレが生じる事なく、悠奈は権力の空白地帯に駒を進めた。
「お邪魔しまーす。健介と、……名前は何だったっけ……?」
「前のクラスでも一緒だったのに、まだ名前を憶えて無いの!? ……記憶力に問題がありそう」
「……三次方程式の解の公式くらいは、覚えてるんだけど……」
明後日の方向へ疑問を投げかけている悠奈と、カウンターパンチをみぞおちに叩き込まれて悶絶する麻里。戦う土俵の選択は慎重に行わなければ、うっちゃりで縁から押し出されてしまう。
一年間共通の空気を吸った仲間が黒づくめ状態、と伝に聞いただけではコミュニケーション意識が希薄な人という印象が強い。が、繋がりが元々薄い対極に位置する人々ならば成立してもおかしくないのだ。
事実、健介も一年次のクラス全員の名を名簿無しで完答できるかと質問されると、首を縦振りしづらい。
……悠奈、マイペースだからな……。
クラスで孤立しているわけでもなく、誰かとつるんで派閥の構成員になっているわけでもなく。来るもの拒まず、去る者追わずのスタンスを貫いている悠奈。行事で顔を合わせていない麻里を覚えていなくとも、不思議な話ではない。
ジャブで大ダメージを食らわされた腹を抱えて、ようやく麻里が復活した。臆病が目に宿らない部外者へ、瞬きすら許さず視線ドリルを突き立てている。
「……そんなに睨まれても、払うお金はないよ? あと、名前……」
「ま・り! 人を覚えようとしない多田さんには、ちっぽけな脳みそに刻印を打ち込むのがおすすめ!」
「そんなハンコ、お店で見かけたこと無いけど……? 今度見つけたら、やってみるね」
煽り運転をする車のように、急発進をしてはエンジンを切る。麻里の唇が陸に揚げられた魚になっているのを見ると、世紀の大噴火が発生するのは時間の問題だろう。
敵陣中央に本部を構えた悠奈は、一時たりとも隙を見せていない。空気穴のつもりだった親切心が逆用されることを知っているようだ。
コンクリートで膝を固められた地蔵のように、座席から腰を浮かせない。どのような修羅の道を進めば、鋼の心を手に入れられるのだろうか。
……悠奈は、何しに来たんだ……?
告白を無下にされたクレーム電話かと思いきや、幼馴染の視点は肉の塊に集中している。雑談を中断させておいて、自らは食に没頭しているのだ。
火をつけるやいなや火薬に到達しそうな導火線の麻里。黙っているわけが無かった。
「……邪魔しに来たなら、ここからどいてもらっても良いかな?」
「……マリちゃんはせっかち者だなぁ……。深呼吸して、周りを見てみようよ。何処も満席で、空いてるのがここしか無かったんだ」
授業で教わるこじ付けの論理より説得力を感じた。健介の顎も、ウンウンと頷いている。
健介たちが路頭に彷徨っていたのは、二人席が見つからなかったから。長針が二回りした程度で、状況が著しく変化するとも思えない。
「それなら、席を交換してくれない? それなら、多田さんも納得できるよね?」
「……それは無理な相談かな」
上から重りを落したがっている麻里を差し置いて、悠奈は椅子を横へずらした。
……こやつ、まだ俺を諦めていない、と……。
健介のテリトリーに無断侵入されて、警戒モードに切り替わった。リベンジの宣戦布告をされたようなものである。
医者をこの場に呼べるのなら、禁断の一手を切ってでも召喚したい。聴診器を胸に合わせ、悠奈直々に気持ちを受け取ってもらうのである。
無感情で緩慢な拍動を続ける心音は、恋心の残滓を破砕機に投げ込んでくれることだろう。
「私を敵に回して、生き残れた子の話を聞いたことある? ……つまり、そういうことだよ」
「……マリちゃんがどれくらい権力を持ってるのか知らないけど、ホントの話?」
教室の女子派閥を支配しているのは、闘志をむき出しにして目玉が飛び出しそうな麻里である。世情に疎い悠奈には遠い世界の話題なのだろうが、その一匹狼っぷりで目を付けられずに済んだ一面は見逃せない。
高校の最大勢力に抗ったとして、この世から戸籍を抹消されはしない。ネチネチと集中攻撃に遭って白旗を挙げるだけなのだから、ヤクザ社会よりは良心的だ。
ただ、劣勢を一人で覆せるような力が、悠奈には備わっているのだ。腐っても幼馴染、性格は把握完了している。
悠奈の右手が、背筋を立てて伸びた。戦闘態勢に突入したことを、対戦相手の麻里は知る由も無い。
……伝えようとしたところで、悠奈は止まらないし……。
トリガーを引いてしまったのは、他でもない一席飛ばした女の子である。一方通行の看板が示す通り、プロセスを無に帰すことは不可能だ。
「……ほとんど初対面になるけど、これもしかたないよね。……マリちゃん、ちょっとだけ我慢しててね」
「飛び蹴りされても耐え抜いた私に、多田さんの攻撃なんて通用するわけ……」
武勇伝を引っ提げて格の違いを見せつけようとした女子高生は、言葉のカセットテープを巻けなくなったようだった。
悠奈の右手は、寸分たがわず胴に着地している。防具の付いていない、麻里の脇腹に。
精密な計算で最良の着弾地点をあぶり出すことはできても、実際に弾をヒットさせるスナイパーは相当な手慣れ。
乱戦時に生を授かっていたのなら、悠奈は狙撃手として勲章をぶら下げていたに違いない。それくらい、手つきに無駄が見られなかった。
……これも、正義を犯した者への鉄槌、と……。
幼児向けアニメとして、正義のヒーローが主人公のアニメ。悪役をなぎ倒し、平和を使命として飛びまわる姿に、誰しも一度は勇気を受け取ったはずである。
あのノリを高校生になるまで真に受けて躍動するのが、悠奈という人物だ。尊敬すべきなのか哀れみのフィルターを通すべきなのか、常時評価がひっくり返ってたまらない。
「……正義執行……。権力に身を任せたら破滅するって、歴史で習わなかったのかなぁ……」
「……それ、間違っても大学入試の面接でするんじゃないぞ、悠奈……?」
「うん、PKOだよね」
「それは自衛隊がどうにゃらこうにゃら……」
アルファベットの略語は、どうして覚えにくい名称が仕様されているのだろう。夏休みにでも悠奈を誘って、国際連合の本部へ殴り込みしようか迷うところだ。
「理系は歴史なんてやらないよ! 知識をひけらかすのは勝手だけど、あたかも常識みたいに言うのはやめて欲しい」
「……これ、なーんだ」
ちなみに、同じクラスに収容されている時点で三人とも進路は同一である。絶賛世界の地形を詰め込まれている最中だ。
悠奈が懐から取り出したのは、一年次の歴史の教科書。携帯している理由は謎のままだ。
動かない証拠を突きつけられては、諦めの悪い麻里も判決を覆せない。
原告である多田氏の完全勝訴が、ここに確定した。
「……多田さんのそれ、ガッツリ系だね。太っちゃうんじゃないの?」
「こう見えても、バリバリの運動部だよ? 失ったエネルギーは、きっちりと補充しないとね」
禁句を出してまで勝負に出た麻里だったが、赤いマントで軽々いなされた。闘牛士として全国で興行をしようものなら、拍手喝さいの中チップが投げ込まれる風景が容易に想像できた。
……麻里って、ここまで無理やり責める性格だったっけな……?
短気ながら論理を突き詰めていく本来のスタイルから、今日は脱線している。レールの支えを失った通勤列車が、原野を突っ切っているのだ。
ついぞ、健介が胸に抱いた灰色の靄は晴れなかった。
麻里が騒ぎ立てて執行部に訴えかけようと、悠奈の意志が固ければ着席を阻止できない。
「……多田さん、見て分からないかな? 私と健介くんの一時を、ぶち壊さないで欲しいんだけど」
治外法権の通用する自領土内ではケンカ腰の彼女でも、権力が及ばない地域とあってはお願いに走らざるを得なかったようだ。
……それで引き下がらせようとしてもなぁ……。
ナルトの渦巻きがグルグル回転している麻里は、小手先の技で侵入者を排除することしか頭になさそうだ。固執するがあまり、知能指数が直角に降下しているのが欠点である。
一般人は、行列に割り込むなと幼少期より訓練されている。量産型日本人に、雰囲気が出来上がっているところへ出向く力はない。
この基準を逸脱して暴走してきた以上、眼中に無い女子のお願いくらいでブレーキが作動するはずが無いのだ。
想像とズレが生じる事なく、悠奈は権力の空白地帯に駒を進めた。
「お邪魔しまーす。健介と、……名前は何だったっけ……?」
「前のクラスでも一緒だったのに、まだ名前を憶えて無いの!? ……記憶力に問題がありそう」
「……三次方程式の解の公式くらいは、覚えてるんだけど……」
明後日の方向へ疑問を投げかけている悠奈と、カウンターパンチをみぞおちに叩き込まれて悶絶する麻里。戦う土俵の選択は慎重に行わなければ、うっちゃりで縁から押し出されてしまう。
一年間共通の空気を吸った仲間が黒づくめ状態、と伝に聞いただけではコミュニケーション意識が希薄な人という印象が強い。が、繋がりが元々薄い対極に位置する人々ならば成立してもおかしくないのだ。
事実、健介も一年次のクラス全員の名を名簿無しで完答できるかと質問されると、首を縦振りしづらい。
……悠奈、マイペースだからな……。
クラスで孤立しているわけでもなく、誰かとつるんで派閥の構成員になっているわけでもなく。来るもの拒まず、去る者追わずのスタンスを貫いている悠奈。行事で顔を合わせていない麻里を覚えていなくとも、不思議な話ではない。
ジャブで大ダメージを食らわされた腹を抱えて、ようやく麻里が復活した。臆病が目に宿らない部外者へ、瞬きすら許さず視線ドリルを突き立てている。
「……そんなに睨まれても、払うお金はないよ? あと、名前……」
「ま・り! 人を覚えようとしない多田さんには、ちっぽけな脳みそに刻印を打ち込むのがおすすめ!」
「そんなハンコ、お店で見かけたこと無いけど……? 今度見つけたら、やってみるね」
煽り運転をする車のように、急発進をしてはエンジンを切る。麻里の唇が陸に揚げられた魚になっているのを見ると、世紀の大噴火が発生するのは時間の問題だろう。
敵陣中央に本部を構えた悠奈は、一時たりとも隙を見せていない。空気穴のつもりだった親切心が逆用されることを知っているようだ。
コンクリートで膝を固められた地蔵のように、座席から腰を浮かせない。どのような修羅の道を進めば、鋼の心を手に入れられるのだろうか。
……悠奈は、何しに来たんだ……?
告白を無下にされたクレーム電話かと思いきや、幼馴染の視点は肉の塊に集中している。雑談を中断させておいて、自らは食に没頭しているのだ。
火をつけるやいなや火薬に到達しそうな導火線の麻里。黙っているわけが無かった。
「……邪魔しに来たなら、ここからどいてもらっても良いかな?」
「……マリちゃんはせっかち者だなぁ……。深呼吸して、周りを見てみようよ。何処も満席で、空いてるのがここしか無かったんだ」
授業で教わるこじ付けの論理より説得力を感じた。健介の顎も、ウンウンと頷いている。
健介たちが路頭に彷徨っていたのは、二人席が見つからなかったから。長針が二回りした程度で、状況が著しく変化するとも思えない。
「それなら、席を交換してくれない? それなら、多田さんも納得できるよね?」
「……それは無理な相談かな」
上から重りを落したがっている麻里を差し置いて、悠奈は椅子を横へずらした。
……こやつ、まだ俺を諦めていない、と……。
健介のテリトリーに無断侵入されて、警戒モードに切り替わった。リベンジの宣戦布告をされたようなものである。
医者をこの場に呼べるのなら、禁断の一手を切ってでも召喚したい。聴診器を胸に合わせ、悠奈直々に気持ちを受け取ってもらうのである。
無感情で緩慢な拍動を続ける心音は、恋心の残滓を破砕機に投げ込んでくれることだろう。
「私を敵に回して、生き残れた子の話を聞いたことある? ……つまり、そういうことだよ」
「……マリちゃんがどれくらい権力を持ってるのか知らないけど、ホントの話?」
教室の女子派閥を支配しているのは、闘志をむき出しにして目玉が飛び出しそうな麻里である。世情に疎い悠奈には遠い世界の話題なのだろうが、その一匹狼っぷりで目を付けられずに済んだ一面は見逃せない。
高校の最大勢力に抗ったとして、この世から戸籍を抹消されはしない。ネチネチと集中攻撃に遭って白旗を挙げるだけなのだから、ヤクザ社会よりは良心的だ。
ただ、劣勢を一人で覆せるような力が、悠奈には備わっているのだ。腐っても幼馴染、性格は把握完了している。
悠奈の右手が、背筋を立てて伸びた。戦闘態勢に突入したことを、対戦相手の麻里は知る由も無い。
……伝えようとしたところで、悠奈は止まらないし……。
トリガーを引いてしまったのは、他でもない一席飛ばした女の子である。一方通行の看板が示す通り、プロセスを無に帰すことは不可能だ。
「……ほとんど初対面になるけど、これもしかたないよね。……マリちゃん、ちょっとだけ我慢しててね」
「飛び蹴りされても耐え抜いた私に、多田さんの攻撃なんて通用するわけ……」
武勇伝を引っ提げて格の違いを見せつけようとした女子高生は、言葉のカセットテープを巻けなくなったようだった。
悠奈の右手は、寸分たがわず胴に着地している。防具の付いていない、麻里の脇腹に。
精密な計算で最良の着弾地点をあぶり出すことはできても、実際に弾をヒットさせるスナイパーは相当な手慣れ。
乱戦時に生を授かっていたのなら、悠奈は狙撃手として勲章をぶら下げていたに違いない。それくらい、手つきに無駄が見られなかった。
……これも、正義を犯した者への鉄槌、と……。
幼児向けアニメとして、正義のヒーローが主人公のアニメ。悪役をなぎ倒し、平和を使命として飛びまわる姿に、誰しも一度は勇気を受け取ったはずである。
あのノリを高校生になるまで真に受けて躍動するのが、悠奈という人物だ。尊敬すべきなのか哀れみのフィルターを通すべきなのか、常時評価がひっくり返ってたまらない。
「……正義執行……。権力に身を任せたら破滅するって、歴史で習わなかったのかなぁ……」
「……それ、間違っても大学入試の面接でするんじゃないぞ、悠奈……?」
「うん、PKOだよね」
「それは自衛隊がどうにゃらこうにゃら……」
アルファベットの略語は、どうして覚えにくい名称が仕様されているのだろう。夏休みにでも悠奈を誘って、国際連合の本部へ殴り込みしようか迷うところだ。
「理系は歴史なんてやらないよ! 知識をひけらかすのは勝手だけど、あたかも常識みたいに言うのはやめて欲しい」
「……これ、なーんだ」
ちなみに、同じクラスに収容されている時点で三人とも進路は同一である。絶賛世界の地形を詰め込まれている最中だ。
悠奈が懐から取り出したのは、一年次の歴史の教科書。携帯している理由は謎のままだ。
動かない証拠を突きつけられては、諦めの悪い麻里も判決を覆せない。
原告である多田氏の完全勝訴が、ここに確定した。
「……多田さんのそれ、ガッツリ系だね。太っちゃうんじゃないの?」
「こう見えても、バリバリの運動部だよ? 失ったエネルギーは、きっちりと補充しないとね」
禁句を出してまで勝負に出た麻里だったが、赤いマントで軽々いなされた。闘牛士として全国で興行をしようものなら、拍手喝さいの中チップが投げ込まれる風景が容易に想像できた。
……麻里って、ここまで無理やり責める性格だったっけな……?
短気ながら論理を突き詰めていく本来のスタイルから、今日は脱線している。レールの支えを失った通勤列車が、原野を突っ切っているのだ。
ついぞ、健介が胸に抱いた灰色の靄は晴れなかった。
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