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2日目
007 意地
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逃げ勝ちを狙った引き気味の思考を、みすみすスルーしてくれなかった。獲物の首元を掻っ切る猛豹になった彩に、横っ飛びで緩慢な図体を捕捉された。
床面に潰されかけた陽介へ、ここぞとばかりに体重を畳みかける。彩が小柄な女子であっても、馬乗りで手首を固定されたのでは打つ手がない。
彼女の真っ暗闇に、淡い赤が混ざっていた。無彩色で構成されていた虹彩に、色味が出てきた。理性の叫びは烈火の嵐にかき消されて、一点の怒りがひしひしと感じられる。
……こりゃ、完全に留年の事は忘れてくれてるな……。
瘴気に蝕まれていて、全身の筋肉を弛緩させたのは陽介が初だろう。彩の崩れかけた舗装路を下から支えなければならなく、まだ病むわけにはいかない。
ゆっくり空気を吐き出してむず痒さを鎮めたのだが、胸騒ぎは止まらなかった。物理的な危機が、陽介の身に襲い掛かってきている。見上げた陽介の親友が常識の統制下から外れていて、いつ火山ごと吹き飛ぶか分からない。
「……私のもの……、返して……!」
「罰で一日中付きっ切りになるから、それで許してくれ……。アイスの味なんて、どうにでもなるだろ……?」
「……それなら……アニメを消す……」
怒りをぶつける目標に、近所の年上高校生をロックオンしたようだ。末恐ろしい子である。
外の空気に触れると消滅する少女の脅しが、鋼の杭となって脊髄に突き刺さっていた。もがいて背中からとり外せば最後、下半身は主人の命令を撥ね付けてしまう。
深夜アニメをリアルタイムで視聴することは、残念ながら叶わない。高校の過密日程を単身で躱せる技量は、平凡な陽介に身についてなどいないのである。現代の録画機器に頼って、事後の時間で見るしかない。
未視聴のアニメが保存されているビデオに、彩はホースで放水するつもりだ。僅かな電圧の違いで色調を調整する精密機器を、拳一本で貫く魂胆である。単純明快な分、防ぎにくい。
彼女から一ミリでも先へ進もうと持ち上げたアイスは、あえなく彩の手に落ちた。無地の白旗が、墨汁で描かれた黒い渦巻きの旗に入れ替わっていた。無風で、印は垂れ下がっている。
戦利品を失って、それでも陽介を無罪放免する気はさらさら無いらしい。のしかかる体重が、刻一刻と増加していく。
交渉道具を奪われて、妥協点は探せない。同じ土俵に上がり込むにも、最低限の準備は必要である。竹刀を持たない剣道をしているようなものだ。
……そんなことよりも、この格好をどうにかしてくれよ……。
実のところ、大人げなさを全開にすると彩は天井に頭をぶつける。ポップコーンの種が弾ければ、空気の彼女は重力に逆らって宙を舞う。
しかし、理論上と現実は乖離していた。
関節を稼働させて振り落とそうとすると、どうしても乱暴に扱わなければならなくなる。素直でないところはあれど、彩は陽介を慕ってくれる唯一の女の子なのだ。どうして、紙屑のようにゴミ箱に捨てられようか。
「……まあ、今日のところは……。あ……」
羽交い絞めにして、古紙回収に陽介を廃棄しようと策略を計った彩が、戦利品のアイスに目をくぎ付けにされている。やはり、へそくりの消失に気が付いたのか。泥棒の標的となってでも、貯金箱が安全かつ保存が効くと勧告していたのに。
「……アイスは、放っておいても固まらないぞ。自然に固まったら、それこそ俺は死んじゃうわけだし……」
独りでに要冷凍のアイスが元通りになるのなら、空気中の水蒸気は氷になっている。肺に氷の塊が蓄積し、あっという間に世界は滅ぶ。たった一人の願望で文明が消えてはコストパフォーマンスが悪い。
手間取らせた挙句に好きな味を強奪しようとした陽介にも、非はある。彩の現状を把握したい心が勇んで、彼女の心を胃もたれさせてしまった罪は財布を切って詫びよう。
それはそれとして、溶けかけのアイスを掲揚して微動だにしない彼女も問題だ。飲むアイスバーを販売していないのを見ると、固体のものは個体で食せというメッセージに聞こえる。
……そんな基本的なことも、分かってないとは思えないけど……。
自然の摂理がすらすらと口から出る彩が、まさか一般教養を知らないとは考えにくい。国際情勢のクイズに全問正解する反面、学校の宿題に悪戦苦闘して断末魔をあげているのは内緒だ。
彩は、外の包装も取ろうとしない。ビニールを歯で貫通させる試みは、非推奨設定である。誤飲した小魚よろしく朝のニュース番組の一覧に上がってくることだろう。
一時停止ボタンにしては、静止時間が長い。やる気コンセントは脳天に正しく差し込まれていて、充電切れでもない。
「……おーい、彩ー? 実はアイス食べられない、なんてオチじゃないだろうな……」
意地っ張りな性格は、世間のやすりでも丸め込めなかった。平行線が続くと損する選択でも、彩はプライドで押し通してしまう。気力が尽きて子猫モードになる彼女も、また可愛い。首輪を繋いで室内飼いにしたいくらいだ。
美味しいと評判の物は何でも胃袋に放り込む彩に、アレルギーがある話は聞いたことが無い。精神論で免疫反応を超越していたのならば、人体の神秘に驚かされる。間違っても、メンタルでアレルギーが克服できると思ってはいけない。
「……これ……、……ランダムだった……」
ガチャで運よく一回目が当たり、スマホゲームを舐めたお嬢様が捜索船を要請していた。黒い渦が中心に向かう速度が、一層速くなった。目を回してへたり込んでいると勘違いしたおばちゃんがいたのも納得だ。
口数が少ない特性上、主語と述語と目的語は省略される。主張したい事柄を向こう側が要約してくれるのだが、それ以外の性能は日本語の文法に劣る。
目の玉が収縮と膨張を繰り返す間に、板挟みにされた体をようやく引き抜くことが出来た。彼女特有の柔らかい温かさが、まだ背中一面に広がっている。羨ましがられても、隙で頼んだのではないのでいじらないでほしい。
彩が手に持つアイスの味は、オーソドックスとは一線をなす唐辛子味。カレーの口直しにこれを口に入れると、二重の火炎放射器に苦しめられることになる。
これが久慈宅の冷凍庫に保管されている理由は不明だ。ギャンブルの罰ゲームで用意でもしたのだろうか。アイスの利点を、片っ端から打ちのめしていくスタイルには恐れ入った。
「……袋の色……連動してない……」
追加のヒントで、ようやく陽介の脳内にも文章が完成した。勉強の休憩に唐辛子を口に含むのは、どんなサイコパスなのかと協力を躊躇わせる効果が十分だった。
とどのつまり、陽介は頓珍漢な彩の気まぐれで床に這いつくばさせられたのである。今すぐ異議申し立てをして、国に補助金の支払いを命じたい。三権分立も、今日だけは崩壊していて構わない。彩を鉄格子に一日連れ込むのだ。
視線を下の方に移して、苦笑いを浮かべた彩がアイスの棒を差し出してきた。ビニールの袋には赤い粉が降りかかったアイスが付着していて、見た目が損なわれていた。おつとめ品でも、溶けたアイスは並んでいない。
「……陽介……、どうする……?」
「どうするもこうするもないだろ? 彩が志願して取ったんだから、食べる義務は俺から彩に移ったんだ。……俺は、救えない」
タイムリミットで、この宣告をしてしまわないよう、肝に銘じておかなくてはならない。留年は、即ち死だ。セカンドチャンスは、この国において古語辞典に載る外来語である。
左右に震えていた彩の瞳は、すぐに収まった。黒色の霧が辺りを覆いつくして、目からレーザービームが射出される。
「……この味……悪くない……かも」
唇を引き攣らせて、唐辛子アイスを一口齧った。
唐辛子パウダーの力は絶大で、甘さと冷たさの二大巨頭を押しのけて権力者の座に収まったようだ。弱音を吐かない彩が、涙腺を攻撃されて水滴に頬を伝らせた。
……強情だけど、彩はこうでなくっちゃ。
自ら茨に足を引っ掛けて傷だらけになる彩に、陽介は一種の安心感を覚えた。
床面に潰されかけた陽介へ、ここぞとばかりに体重を畳みかける。彩が小柄な女子であっても、馬乗りで手首を固定されたのでは打つ手がない。
彼女の真っ暗闇に、淡い赤が混ざっていた。無彩色で構成されていた虹彩に、色味が出てきた。理性の叫びは烈火の嵐にかき消されて、一点の怒りがひしひしと感じられる。
……こりゃ、完全に留年の事は忘れてくれてるな……。
瘴気に蝕まれていて、全身の筋肉を弛緩させたのは陽介が初だろう。彩の崩れかけた舗装路を下から支えなければならなく、まだ病むわけにはいかない。
ゆっくり空気を吐き出してむず痒さを鎮めたのだが、胸騒ぎは止まらなかった。物理的な危機が、陽介の身に襲い掛かってきている。見上げた陽介の親友が常識の統制下から外れていて、いつ火山ごと吹き飛ぶか分からない。
「……私のもの……、返して……!」
「罰で一日中付きっ切りになるから、それで許してくれ……。アイスの味なんて、どうにでもなるだろ……?」
「……それなら……アニメを消す……」
怒りをぶつける目標に、近所の年上高校生をロックオンしたようだ。末恐ろしい子である。
外の空気に触れると消滅する少女の脅しが、鋼の杭となって脊髄に突き刺さっていた。もがいて背中からとり外せば最後、下半身は主人の命令を撥ね付けてしまう。
深夜アニメをリアルタイムで視聴することは、残念ながら叶わない。高校の過密日程を単身で躱せる技量は、平凡な陽介に身についてなどいないのである。現代の録画機器に頼って、事後の時間で見るしかない。
未視聴のアニメが保存されているビデオに、彩はホースで放水するつもりだ。僅かな電圧の違いで色調を調整する精密機器を、拳一本で貫く魂胆である。単純明快な分、防ぎにくい。
彼女から一ミリでも先へ進もうと持ち上げたアイスは、あえなく彩の手に落ちた。無地の白旗が、墨汁で描かれた黒い渦巻きの旗に入れ替わっていた。無風で、印は垂れ下がっている。
戦利品を失って、それでも陽介を無罪放免する気はさらさら無いらしい。のしかかる体重が、刻一刻と増加していく。
交渉道具を奪われて、妥協点は探せない。同じ土俵に上がり込むにも、最低限の準備は必要である。竹刀を持たない剣道をしているようなものだ。
……そんなことよりも、この格好をどうにかしてくれよ……。
実のところ、大人げなさを全開にすると彩は天井に頭をぶつける。ポップコーンの種が弾ければ、空気の彼女は重力に逆らって宙を舞う。
しかし、理論上と現実は乖離していた。
関節を稼働させて振り落とそうとすると、どうしても乱暴に扱わなければならなくなる。素直でないところはあれど、彩は陽介を慕ってくれる唯一の女の子なのだ。どうして、紙屑のようにゴミ箱に捨てられようか。
「……まあ、今日のところは……。あ……」
羽交い絞めにして、古紙回収に陽介を廃棄しようと策略を計った彩が、戦利品のアイスに目をくぎ付けにされている。やはり、へそくりの消失に気が付いたのか。泥棒の標的となってでも、貯金箱が安全かつ保存が効くと勧告していたのに。
「……アイスは、放っておいても固まらないぞ。自然に固まったら、それこそ俺は死んじゃうわけだし……」
独りでに要冷凍のアイスが元通りになるのなら、空気中の水蒸気は氷になっている。肺に氷の塊が蓄積し、あっという間に世界は滅ぶ。たった一人の願望で文明が消えてはコストパフォーマンスが悪い。
手間取らせた挙句に好きな味を強奪しようとした陽介にも、非はある。彩の現状を把握したい心が勇んで、彼女の心を胃もたれさせてしまった罪は財布を切って詫びよう。
それはそれとして、溶けかけのアイスを掲揚して微動だにしない彼女も問題だ。飲むアイスバーを販売していないのを見ると、固体のものは個体で食せというメッセージに聞こえる。
……そんな基本的なことも、分かってないとは思えないけど……。
自然の摂理がすらすらと口から出る彩が、まさか一般教養を知らないとは考えにくい。国際情勢のクイズに全問正解する反面、学校の宿題に悪戦苦闘して断末魔をあげているのは内緒だ。
彩は、外の包装も取ろうとしない。ビニールを歯で貫通させる試みは、非推奨設定である。誤飲した小魚よろしく朝のニュース番組の一覧に上がってくることだろう。
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「……おーい、彩ー? 実はアイス食べられない、なんてオチじゃないだろうな……」
意地っ張りな性格は、世間のやすりでも丸め込めなかった。平行線が続くと損する選択でも、彩はプライドで押し通してしまう。気力が尽きて子猫モードになる彼女も、また可愛い。首輪を繋いで室内飼いにしたいくらいだ。
美味しいと評判の物は何でも胃袋に放り込む彩に、アレルギーがある話は聞いたことが無い。精神論で免疫反応を超越していたのならば、人体の神秘に驚かされる。間違っても、メンタルでアレルギーが克服できると思ってはいけない。
「……これ……、……ランダムだった……」
ガチャで運よく一回目が当たり、スマホゲームを舐めたお嬢様が捜索船を要請していた。黒い渦が中心に向かう速度が、一層速くなった。目を回してへたり込んでいると勘違いしたおばちゃんがいたのも納得だ。
口数が少ない特性上、主語と述語と目的語は省略される。主張したい事柄を向こう側が要約してくれるのだが、それ以外の性能は日本語の文法に劣る。
目の玉が収縮と膨張を繰り返す間に、板挟みにされた体をようやく引き抜くことが出来た。彼女特有の柔らかい温かさが、まだ背中一面に広がっている。羨ましがられても、隙で頼んだのではないのでいじらないでほしい。
彩が手に持つアイスの味は、オーソドックスとは一線をなす唐辛子味。カレーの口直しにこれを口に入れると、二重の火炎放射器に苦しめられることになる。
これが久慈宅の冷凍庫に保管されている理由は不明だ。ギャンブルの罰ゲームで用意でもしたのだろうか。アイスの利点を、片っ端から打ちのめしていくスタイルには恐れ入った。
「……袋の色……連動してない……」
追加のヒントで、ようやく陽介の脳内にも文章が完成した。勉強の休憩に唐辛子を口に含むのは、どんなサイコパスなのかと協力を躊躇わせる効果が十分だった。
とどのつまり、陽介は頓珍漢な彩の気まぐれで床に這いつくばさせられたのである。今すぐ異議申し立てをして、国に補助金の支払いを命じたい。三権分立も、今日だけは崩壊していて構わない。彩を鉄格子に一日連れ込むのだ。
視線を下の方に移して、苦笑いを浮かべた彩がアイスの棒を差し出してきた。ビニールの袋には赤い粉が降りかかったアイスが付着していて、見た目が損なわれていた。おつとめ品でも、溶けたアイスは並んでいない。
「……陽介……、どうする……?」
「どうするもこうするもないだろ? 彩が志願して取ったんだから、食べる義務は俺から彩に移ったんだ。……俺は、救えない」
タイムリミットで、この宣告をしてしまわないよう、肝に銘じておかなくてはならない。留年は、即ち死だ。セカンドチャンスは、この国において古語辞典に載る外来語である。
左右に震えていた彩の瞳は、すぐに収まった。黒色の霧が辺りを覆いつくして、目からレーザービームが射出される。
「……この味……悪くない……かも」
唇を引き攣らせて、唐辛子アイスを一口齧った。
唐辛子パウダーの力は絶大で、甘さと冷たさの二大巨頭を押しのけて権力者の座に収まったようだ。弱音を吐かない彩が、涙腺を攻撃されて水滴に頬を伝らせた。
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