花束のような日々

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　彼女はプレゼントを前に感動を隠せない様子だ。その後、礼央が彼女に手紙を渡す。彼女は手紙を読みながら俯いている。震えており、泣いているようだ。
「……大丈夫？」
礼央が声をかけると、彼女は顔を上げた。「礼央くんの手紙読んでたら、嬉しくて泣いちゃった……」と彼女は泣き笑いする。こんなに喜んでもらえるなんて思っていなかったので、礼央も驚いていた。
　その後は2人で食事を楽しむ。彼女が用意してくれたお手製のビーフシチュー、ベーカリーショップで買ってきてくれたバゲットを食べた。お高めの赤ワインを飲みながら。またデザートに、礼央が有名ケーキ店ーー平日であっても行列ができるほどの人気があり、限定スイーツはすぐに完売してしまうそうーーで買ってきたチョコレートケーキを食べる。
　高級レストランに行ったりホテルの部屋を風船で飾ったりはしなかったとしても、自分たちなりの誕生日の祝い方がある。彼女に喜んでもらえて楽しんでもらえたらそれで良い。礼央はそう思いながら彼女の誕生日をお祝いした。