花束のような日々

相沢 朋美

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 大手企業で働く瓜生颯太は、いつものように満員電車に揺られていた。お酒もタバコもギャンブルもせず、特定の彼女もいない。最後に彼女がいたのは大学4回生だったので、颯太は彼女いない歴=2年だ。毎日家と会社の往復で、友達と会うのも月に1回程度。上司とはあまり合わない気がするし何が楽しくて生きてるんだろう……ーー。颯太はそんなことを考えながら会社に向かっていた。
 そんなとき、颯太はある女性ーー目の前のドアの横に立っているーーに目がいく。マスクをしているので具体的な年齢はわからないものの、颯太と同年代か少し年上に見えた。女性は水色のブラウスに紺色の総レースタイトスカートを着ており、手には花束を大事そうに抱えている。満員電車なので、女性の抱えている花束は今にも潰れそうな状態だ。
 ーーこの人を守らなければ。そう思った颯太は片腕を伸ばし、ドア横の手すりを持ちながら女性をガードした。女性は左手で花束を抱え、右手でスマホを操作する。
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