花束のような日々

相沢 朋美

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 そんな妻なので半年前から離婚の話をしていたものの、なかなか離婚に同意してもらえない日々が続く。「優作と離婚するくらいなら自殺する」と言われたこともあった。弁護士と警察に相談し、診断書・日記・録音でDVやモラハラの証拠を残し、数回の離婚調停を経てようやく離婚が成立する。離婚成立の日、お互いの両親を呼んで優作の引っ越し手続きを行った。このとき妻が「私は離婚なんてしたくなかったのに!」と包丁を優作に振りかざしたので、優作の両親が警察を呼び、妻は警察署・優作はマンションで事情聴取を受ける。事情聴取が終わると、優作はぐったりした状態で両親と実家へ帰った。
 優作は離婚後に転職し、実家暮らしをしている。元妻の連絡先は全てブロックし、元妻には接近禁止命令が下った。優作はまだ30歳で子どももいないので、別の女性と人生をやり直すこともできる。が、元妻のDVやモラハラもあり、当分恋愛する気にはなれなかった。
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