花束のような日々

相沢 朋美

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 「なんでここに連れてきたの?」と女性は聖夏に聞く。「君が辛そうだったから、元気になってもらおうと思って。俺実は軽音部でギターやってるんだけど、次の学園祭で歌う曲聴く?」と聖夏は言った。あなたの歌、ぜひ聴きたい。女性がそう言ったので、聖夏は女性を駅近くのトンネルのある場所へ連れて行く。トンネルで聖夏は女性にギターで弾き語りする。MONGOL800のあなたに、Mrs. GREEN APPLEのMagicなどを歌った。気づいたら朝になっており、始発の電車が動き出す。女性と聖夏はそれぞれ始発の電車に乗り、帰路に着いた。

 大越美嘉はこの春に大学を卒業し、社会人1年目となる。実は美嘉は彼氏いない歴=年齢だ。私立女子高に入学してそのまま系列女子大に内部進学したので、同年代の男子と最後に関わったのは中学時代だった。男子はバカな生き物だと冷めた目で見ていた小学生から中学生時代。しょうもない下ネタを言っては大笑いし、くだらない悪ふざけーー小学生時代は給食中に鼻から牛乳を吹き出して笑わせる・パソコンの授業中にエロサイトを見る・掃除時間にほうきとぞうきんで野球など。中学時代は学校にエロ本を持ち込む・新卒の女性美術講師に「せんせー彼氏いるの?」「何カップ?」など答えに困るような質問をし、講師は泣いて美術室から飛び出したこともーーをして先生に怒られる者もいた。
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