花束のような日々

相沢 朋美

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 【あー、いいよ! ありがとう!】と元貴は返信する。萌音から卒業式後に話せないかと来たので、元貴は彼女の存在を切り出すなら今だと決めた。
【卒業式後は彼女と会うことになってるから、ごめんね……。お見送りのときに会いましょう】
元貴は萌音にこう返信する。萌音からすぐ返事が来たが、
【そうですか……。わかりました。小槌先輩に彼女がいるって知らなくてメールしてしまいました。お見送りが終わったら、もう私からは連絡しないようにしますね。彼女さんに悪いので……】
とのことだった。文面だけでも萌音が傷ついた様子なのがわかる。自分に好意を持ってくれている後輩を傷つけてしまったことに元貴は罪悪感を抱いた。しかし彼女がいる以上、萌音といつまでもやりとりしているわけにもいかなかったので、これで良かったんだとも思っている。
 卒業式が終わり、元貴たち3年生は教室に戻ろうとする。元貴はバスケ部のメンバーから花束や色紙、プレゼントをもらった。バスケ部のメンバーの近くに萌音がいる。
「卒業おめでとうございます!」
萌音はそう言って、元貴に花束を渡した。宣言通り、萌音からメールが来ることはもうなかったのだ。
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