幸せの形

野良猫

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第1章 迷い人・雪の話

第6話 迷い人・雪の思い出

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━━━・・・気が付いたら雪は夢で過去の思い出の中にいた。

幼い頃の雪「サラサラ~白い雪綺麗ー♪」

雪(そうだ・・・私は雪が好きだったんだ。)

幼い自分を見て雪は忘れていた過去を思い出し始めた。

幼い頃の雪「パパ!ママ!見てー!すっごく綺麗だよー!」

雪の父「こらこら、そんなにはしゃぐと転ぶぞ?」

そう言った矢先に幼い雪は足を滑らせ、スライディングするような形で転んだ。

幼い頃の雪「うっぷ・・・。雪まみれ~!でも痛くないよー!」

幼い雪は楽しそうにそのままゴロゴロと降り積もる雪の中を転がり回る。

雪の母「もう、雪。風邪ひいちゃうから、早くお家に入りましょう?」

雪の母が雪の手を引き、雪を起こすと、家の中へと誘導した。

雪(・・・そうだ、この頃はパパもママも一緒だった・・・)

雪は幼い自分と両親を羨ましそうに眺める。

幼い頃の雪「えー!やだー!もっと遊ぶー!」

幼い雪は抵抗するが、父親にヤレヤレと言った形で抱き上げられると、そのまま肩車をした。

雪の父「このままじゃ雪が雪だるまになっちゃうぞ?このまま家まで帰ろう。」

幼い頃の雪「わぁーい!高ーい!お空がすごく近いよ!雪が沢山落ちてくるー!」

無邪気に笑う幼い自分を見つめながら、雪は苦痛の表情を浮かべる。

雪「やだ・・・これ以上思い出したくない・・・!」

その瞬間現実に戻された。
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