詩集『刺繡』

新帯 繭

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賛否両論

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物事には対極がある
例えばS極とN極があるように
上手に反対が存在する

賛成があれば反対がある
当たり前のことだ

だけどイマドキのみんなは
賛成だけが得られると
反対は存在しないのだと
そう信じ切っている
それが常識だと思っている

賛成の数だけ反対がいる
拒絶は必ず存在して
その反対が生まれている

結局は比率の問題なのだ
ファンだからこそ
否定をしてくれる
そこから学びを生み出して
より良い物にするために

アンチに限って否定しない
それで崩壊するのを楽しんでいる
何もかもYESで通して
甘い言葉を囁いて
為すこと全てを全肯定

誹謗中傷とアンチコメントは
似て非なるものである
それの区別が付かない若者は
SNSで承認欲求を満たす資格はない
無差別でも学びを得られない者に
人前に出る資格はない

この詩すら
若者へのアンチコメント
誹謗中傷とも取れるだろう
そんな私も
アンチに肝を冷やしている
イマドキの若者の端くれだ
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