詩集『刺繡』

新帯 繭

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恋という罪状

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恋というのは無垢だ
まだ何も知らない相手を
ただ純粋に好きというだけだ
そこに嫉妬が加わり恋となる
嫉妬の異名は『Envy』だ
嫉妬は異国では大罪なんだって
そこに愛情が生まれて恋愛になる
恋愛は恋より責任があるのだ

恋愛は良いものだと聞く
私にそれは分からない
恋愛を知らないからだ
恋心も本当には知らない
一生分からないだろう
何もわからず好きになる
それは恋かもしれない

恋は終身刑だ
傷が癒えぬまま一生負い続ける
仕方のないことだったと
自ら情状酌量を言い渡す
執行猶予は片思い期間だ
長さは悪どいほどに不平等だ
告白は審判の時だ
責任を果たせるか否かが決まる

恋は罪の名だ
恋というのは堕ちるもの
堕落で何も手に付かなくなる
恋愛という責任を果たせるまでに
何度も同じ罪を繰り返す
しかしそれも罪なものだ
恋愛という名の責任を負えば
罪は無くなるのだから

誰もが必ず人生で必ず犯す
青春の一ページに点在する
漆黒のシミのようなものだ
それを模様にするか
汚れと見做すかは
自分の罪状次第なのだ
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