詩集『刺繡』

新帯 繭

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科学的に言うと
フォトンの集合体
イオン化に伴って放たれる
放射エネルギーの一種だ
それは熱エネルギーに伴って
最初に放たれる最速のエネルギー

時に時間の正体でもある
それを知ったときは
ヒトは感動することだろう
アインシュタインが時間を説くまで
誰も疑問に思うことなく
ただ『時間とは?』と問うだけ

光があれば
何もかもが照らされる
そして何らかのエネルギーが作用して
良くも悪くも影響が与えられる
植物と動物は活力を得て
過ぎれば身を焼かれる
その象徴に
ヒトは原始時代から
火を使うようになった
夜の闇を照らし
24時間という限定された時間を
何も考えずに
只アイディアと発明のみで
光と手を組んで捻じ伏せた。

光があるから闇があると
誰かが言うが間違いである
実際にはダークマターがあって
それを基盤に光子ができている
フォトンも素粒子なのだ
闇が無ければ光は存在できないのだ
何が嫌で光を原初にしたいのか
きっとヒトは光の恩恵があるから
そこに畏怖と崇拝の念が強いのだろう
それは本能的なのである
そんな私たちも光と闇を内包しているのだ

光は素粒子である
それはボソンであり
その中の光子といわれる
ボソンの中でも質量をもたない
その所為で物体に留まれない
それ故に音量子フォノンとともに
移動速度が最速なのである

だからこそ身近で
無くてはならず
我々に恵みと破壊を
同時に与えてくれるのだ
そんな光のことを
私たちは何一つ知らないままだ
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