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第五章 帰還
131話
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「あの人のご家族が……。ああ、そうだな。俺も行きたい」
「その店ね、夜は生演奏だってあるんだよ。それも優雅なやつじゃなくて、すごく楽しいやつ。思わず踊り出したくなるようなやつだよ。それに夜はお酒もゆっくり楽しめる」
「……それもリフィと?」
楽しげな曲をバックに、楽しそうに踊るアルディスとリフィが浮かんだ。
「兄さん、何でそんな複雑そうな顔をしているの」
「え? いや、別にしたつもりはないが……」
アルディスの言葉に戸惑いながら返事すると、何故かため息をつかれた。
「リフィとはお昼を一緒にしただけだよ。夜の雰囲気は僕もまだ味わってないんだ。兄さんと行きたいなと思ってて。よかったら明日の夜に行ってみない?」
「ああ、そうだな」
嬉しそうに笑うアルディスに、フォルスも笑みを浮かべて頷いた。
「僕はあの乳母が本当に大好きだった」
一緒に茶とパンを楽しみながら、ふとアルディスが呟くように口にしてきた。
「ああ」
「亡くなったとわかった時はすごく悲しかったよ。その内僕の呪いはますますひどくなっていくし、人を傷つけたくなくて僕は本当にどうしていいかわからなかった。子どもの手で誰かを傷つけるのと大人の手で誰かを傷つけるのでは大いに違うし、子どもが抱ける殺意と大人の殺意もレベルが違う。僕は成長するにつれ、せっかくあの人が外に連れ出してくれたり色々話してくれたのに結局また外に出るのが怖くなって、引きこもりになっちゃったなあ」
その頃くらいからアルディスは部屋に閉じこもるどころか、自ら牢に入るようになった。しかも夜になる前から両手と両足を縛らせていた。
「……俺はそんなお前を見て、あらためて彼女が言っていたことを噛みしめ、お前のそばで何がなんでも力になれるようがんばろうと決意を固めたよ。もしもあの人がいなかったら俺はただお前を憐れんで同情し、見ているだけしかできないやつだったかもしれない。本当にあの人には感謝しているんだ。結果、こうして呪いも解け、お前は笑っている」
「うん……。でも僕としては彼女だけじゃなくて兄さんのおかげだから、兄さんにもいくら感謝しても足りないけどね」
しばらく昔を懐かしむような話をした後に、ふとアルディスがじっとフォルスを見てきた。
「何だ?」
「今度のパーティー」
「ああ」
呪いのことは外の人間は知らない。アルディスが表に基本出てこないのは病弱で伏せっているからだと思われている。だから今回、フォルスが無事帰還したことと、アルディスが快気したことを知らせるためのパーティーが開かれる。そして王からはまだフォルスは正式に返事を貰っていないしアルディスにも何も言ってきていないが、おそらくはその際に王位継承者がアルディスとなったことも発表されるのではないかとフォルスは踏んでいる。多分あと数日もすれば王から事前に呼び出しがあるのではないだろうか。
「そのパーティー、兄さんはリフィルナにエスコート申し出るよね?」
「……」
めでたいことなので招待状はすでに貴族各位に早くも送られていると思われる。もちろんリフィルナのいるコルドの屋敷にも届くだろう。
「何でそんな困ったような顔をするの」
フォルスを見ながらアルディスがため息をついてくる。
「そんな顔したか?」
「してるよ。ねえ、兄さん。兄さんは本当に自覚していないの? それとも気づいていない振りしているだけ? どっちなの」
「なんのことだ?」
アルディスが何を言いたいのかわかっていながらもつい、フォルスはそんな返事をしてしまう。だがフォルスの返事を予想していたのか、アルディスは特にこれといった反応することもなくさらりと「リフィルナのことが好きだという気持ちについてだけど」などと返してくる。思わずフォルスは口をぽかんと馬鹿みたいに開けてアルディスを見た。
「ごめん、直球過ぎた? でもあまりに言動に出ているんだよ、兄さんって。なのに無自覚って、兄さんに限って、ねえ。それこそリフィルナじゃあるまいし」
そこにリフィルナが出てきた理由はフォルスにもよくわかった。変なところで察しがよかったり変なことをよく知っていたりするくせに、肝心なことや知っていて当然そうなことがわからなかったり気づかないリフィルナを思い、フォルスはつい口元が綻んだ。
アルディスはじっとフォルスを見てくると「まだわかってない、みたいな風のままなら僕がリフィルナを誘うけど」と首をコテン、と傾げてきた。
「……わかっている」
フォルスはアルディスから少し目を逸らしながら答える。
さすがに恋愛など全くしたことがないフォルスでもいい加減薄々気づいてはいた。自分はおそらくリフィルナのことをそういう意味でも好きなのだろう、と。だがあえて考えることを避けていた。たまに感じるモヤモヤなども、ずっと自分の中でもわからない振りしていたのだと思う。
リフィルナが大切だからこそといった気持ちもあるし、もしかしたらアルディスも同じ気持ちを抱いているのではないだろうかとも思ったからだ。
「……アルディス、お前はリフィのこと……」
「兄さん、僕とリフィルナを馬鹿にするのもほどほどにして欲しいな。皆それぞれ自分のことは自分でできるんだよ。あのリフィルナだってね。兄さんだって自分の気持ちくらい、自分でどうにかして。僕のせいにして自分の気持ちをごまかさないで。それに仕方がないから教えてあげるけど、僕はリフィルナのことを、大切な友人として好きなだけだよ」
「アルディス……」
「エスコート、ちゃんと申し出てね」
「……わかった」
フォルスは小さく笑った。
「その店ね、夜は生演奏だってあるんだよ。それも優雅なやつじゃなくて、すごく楽しいやつ。思わず踊り出したくなるようなやつだよ。それに夜はお酒もゆっくり楽しめる」
「……それもリフィと?」
楽しげな曲をバックに、楽しそうに踊るアルディスとリフィが浮かんだ。
「兄さん、何でそんな複雑そうな顔をしているの」
「え? いや、別にしたつもりはないが……」
アルディスの言葉に戸惑いながら返事すると、何故かため息をつかれた。
「リフィとはお昼を一緒にしただけだよ。夜の雰囲気は僕もまだ味わってないんだ。兄さんと行きたいなと思ってて。よかったら明日の夜に行ってみない?」
「ああ、そうだな」
嬉しそうに笑うアルディスに、フォルスも笑みを浮かべて頷いた。
「僕はあの乳母が本当に大好きだった」
一緒に茶とパンを楽しみながら、ふとアルディスが呟くように口にしてきた。
「ああ」
「亡くなったとわかった時はすごく悲しかったよ。その内僕の呪いはますますひどくなっていくし、人を傷つけたくなくて僕は本当にどうしていいかわからなかった。子どもの手で誰かを傷つけるのと大人の手で誰かを傷つけるのでは大いに違うし、子どもが抱ける殺意と大人の殺意もレベルが違う。僕は成長するにつれ、せっかくあの人が外に連れ出してくれたり色々話してくれたのに結局また外に出るのが怖くなって、引きこもりになっちゃったなあ」
その頃くらいからアルディスは部屋に閉じこもるどころか、自ら牢に入るようになった。しかも夜になる前から両手と両足を縛らせていた。
「……俺はそんなお前を見て、あらためて彼女が言っていたことを噛みしめ、お前のそばで何がなんでも力になれるようがんばろうと決意を固めたよ。もしもあの人がいなかったら俺はただお前を憐れんで同情し、見ているだけしかできないやつだったかもしれない。本当にあの人には感謝しているんだ。結果、こうして呪いも解け、お前は笑っている」
「うん……。でも僕としては彼女だけじゃなくて兄さんのおかげだから、兄さんにもいくら感謝しても足りないけどね」
しばらく昔を懐かしむような話をした後に、ふとアルディスがじっとフォルスを見てきた。
「何だ?」
「今度のパーティー」
「ああ」
呪いのことは外の人間は知らない。アルディスが表に基本出てこないのは病弱で伏せっているからだと思われている。だから今回、フォルスが無事帰還したことと、アルディスが快気したことを知らせるためのパーティーが開かれる。そして王からはまだフォルスは正式に返事を貰っていないしアルディスにも何も言ってきていないが、おそらくはその際に王位継承者がアルディスとなったことも発表されるのではないかとフォルスは踏んでいる。多分あと数日もすれば王から事前に呼び出しがあるのではないだろうか。
「そのパーティー、兄さんはリフィルナにエスコート申し出るよね?」
「……」
めでたいことなので招待状はすでに貴族各位に早くも送られていると思われる。もちろんリフィルナのいるコルドの屋敷にも届くだろう。
「何でそんな困ったような顔をするの」
フォルスを見ながらアルディスがため息をついてくる。
「そんな顔したか?」
「してるよ。ねえ、兄さん。兄さんは本当に自覚していないの? それとも気づいていない振りしているだけ? どっちなの」
「なんのことだ?」
アルディスが何を言いたいのかわかっていながらもつい、フォルスはそんな返事をしてしまう。だがフォルスの返事を予想していたのか、アルディスは特にこれといった反応することもなくさらりと「リフィルナのことが好きだという気持ちについてだけど」などと返してくる。思わずフォルスは口をぽかんと馬鹿みたいに開けてアルディスを見た。
「ごめん、直球過ぎた? でもあまりに言動に出ているんだよ、兄さんって。なのに無自覚って、兄さんに限って、ねえ。それこそリフィルナじゃあるまいし」
そこにリフィルナが出てきた理由はフォルスにもよくわかった。変なところで察しがよかったり変なことをよく知っていたりするくせに、肝心なことや知っていて当然そうなことがわからなかったり気づかないリフィルナを思い、フォルスはつい口元が綻んだ。
アルディスはじっとフォルスを見てくると「まだわかってない、みたいな風のままなら僕がリフィルナを誘うけど」と首をコテン、と傾げてきた。
「……わかっている」
フォルスはアルディスから少し目を逸らしながら答える。
さすがに恋愛など全くしたことがないフォルスでもいい加減薄々気づいてはいた。自分はおそらくリフィルナのことをそういう意味でも好きなのだろう、と。だがあえて考えることを避けていた。たまに感じるモヤモヤなども、ずっと自分の中でもわからない振りしていたのだと思う。
リフィルナが大切だからこそといった気持ちもあるし、もしかしたらアルディスも同じ気持ちを抱いているのではないだろうかとも思ったからだ。
「……アルディス、お前はリフィのこと……」
「兄さん、僕とリフィルナを馬鹿にするのもほどほどにして欲しいな。皆それぞれ自分のことは自分でできるんだよ。あのリフィルナだってね。兄さんだって自分の気持ちくらい、自分でどうにかして。僕のせいにして自分の気持ちをごまかさないで。それに仕方がないから教えてあげるけど、僕はリフィルナのことを、大切な友人として好きなだけだよ」
「アルディス……」
「エスコート、ちゃんと申し出てね」
「……わかった」
フォルスは小さく笑った。
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