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第二章 出会い
51話
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あまり道具屋にさえ行くことがないのか、リフィは店内を楽しそうに見て回っていた。とはいえ見ているだけの様子にフォルはつい「これはどうだ」「こういうのはいらないか」などと聞いてしまう。
道具屋や武器屋、鍛冶屋などを巡った後に食事をしに向かったが、そこでもリフィは特に「これが食べたい」と言ってくることはなかった。おまけに放っておけば大して力にもならなさそうなスープしか頼まない勢いに、フォルはコルジアと一緒になってあれこれと頼んだ。
「お二人でそんなに食べるんですか」
「何を言っている。君も食べるんだよ」
「僕はそんなに食べられないですよ」
「美味いだろうからきっと入る。そうだ、筋肉が欲しいんだろ」
あまりその時の情景は思い出さないようにしているが、話していたことだけ器用に思い出すとフォルは浴場でリフィが言っていたことを口にした。
「は、はい」
「なら沢山食べることだ。特に肉をな。野菜ばかり食べていて身につくとでも思っているのか?」
「肉も食べますよ」
「しかし何度か君と一緒に酒場などで食事をしているが、大して食べているようには見えないな」
「えっと、あまり入らないし無理に食べても太るだけかもだしで」
発想が女の子だぞと言いたいのを堪え、フォルは首を振った。
「肉を食べたからといって太る訳じゃない。むしろエネルギーになるし新陳代謝を高めて筋肉になる。必要な摂取量を満たしてないと筋肉量が減って逆に太るぞ」
「そうなんですか? 鍛えたらいいものとばかり思ってました」
「食事も大事だ。だからここでも沢山食べるといい」
「はい! そっか。鍛えているだけじゃなくてフォルは肉も沢山食べるからあんなにいい体をしてたんですね」
ニコニコとリフィが笑いかけてきた。それに対しコルジアがすかさず「あんなにいい体?」と一見にこやかに聞き返してきた。
「コルジア……」
「フォルの全身を生で見て、素敵だなって思って。手足だけでなくお腹の筋肉とかも。僕もああなりたい」
「全身? え、全裸ですか」
「はい」
「待て」
「全裸?」
「はい」
「いやだから待て」
絶対に語弊がある、と微妙な顔をしながら口を挟もうとするフォルを、コルジアがとてつもなく何かを含んだような顔で見てくる。
「お前は間違いなく勘違いしている」
「え、勘違いじゃないですよ。失礼かもって思いながら僕、まじまじと見ちゃったじゃないですか」
「お願いだからリフィは黙ってて……君に言ったんじゃなくてコルジアに言ったんだ」
「え? そうなんですか。はい、じゃあ黙ってお肉食べます!」
リフィは全く把握していないようでニコニコと店員が運んできた食事を食べ始めた。いい風に捉えると素直で純粋な様子に、ああ、やはり男慣れをしているのではなく単に自分が今男だから環境にきっとがんばって慣れてきたんだろうなとしみじみしているとコルジアの視線がちくちくと刺さってきた。
そうだ、しみじみしている場合ではない。
「コルジア」
「ここは食事をするところですしね。我々も美味しく頂きましょうか、フォル」
変な視線を送ってきていたくせに、コルジアも一見ニコニコとしながら同じく食事を始めた。そんな状況であえて蒸し返すかのように「誤解だ。俺とリフィは浴場で一緒になっただけでその時に全裸をじっくり見られて」などとムキになって言ってもコルジアだけでなく周りにいる人々にまで更なる誤解を与えそうな気がする。
仕方なくフォルも食事を始めた。会話も食事の邪魔にならないよう、無難な話題を心掛けた。
ふとまた変な視線を感じ、ハッとそちらを見れば蛇のディルとやらがリフィの鞄の中からまるでじろりとフォルを睨んでいるような気がする。一応飲食店なのでリフィが「ごめんね」と言いながらディルを鞄の中へ入れていたようだが、そこから頭だけ出してじっとフォルを見ている様子に、フォルとしては少々落ち着かない。
「リフィ……」
「どうかしました?」
「その……ディルが俺を睨んでいる気がするのだが。彼は幻獣だよな? なら普通の蛇と違って誰かを睨むこともあるだろうが、気のせいではなく実際睨んでいるのだとしたら何故俺を睨んでいるのか聞いてもらってもいいか?」
まさかディルも先ほどの会話を聞いていて変な勘違いをしたのだろうか。リフィの眷属だけに、もし二人が変な関係なのかもしれないなどと勘違いすれば確かにフォルを睨んできてもおかしくはないだろう。お互い本当に男同士ならコルジアのように微妙な顔をするだけかもしれないが、リフィは実際には女だ。それもまだ成人していない少女だけに、下手をすればそんな少女に手を出すろくでもない大人と見なされ睨まれている可能性もなくはない。
この場で聞いたとしても、自分の正体が関わるような内容ならリフィは教えてはくれないだろうが、ついフォルはそんなことを聞いていた。
「え? えっと……」
リフィが少し黙り出した。おそらく心の中で会話をしているのだろうとフォルはその間黙々と食事をする。だがコルジアがむしろ話しかけてきた。
「蛇の目つきすら気になるほど何か世間に顔向けできないことをなさってるんですか」
「コルジア。お前とは本当に一度ちゃんと話をする必要があるな。俺を何だと思っているんだ」
「普段は尊敬してますけどね」
「普段、は? 今はどうなんだ。そもそも俺はお前が俺を尊敬してくれているところを目の当たりにしたことがない気がするよ」
「ふふふ、おかしなジョークを」
「何一つジョークなど言ってないな……!」
「あの……」
二人で食事を続けながら小さな声で言い合っているとリフィがおずおずと声をかけてきた。そういえばディルに聞いてもらっていたんだったとフォルは慌ててリフィを見た。
道具屋や武器屋、鍛冶屋などを巡った後に食事をしに向かったが、そこでもリフィは特に「これが食べたい」と言ってくることはなかった。おまけに放っておけば大して力にもならなさそうなスープしか頼まない勢いに、フォルはコルジアと一緒になってあれこれと頼んだ。
「お二人でそんなに食べるんですか」
「何を言っている。君も食べるんだよ」
「僕はそんなに食べられないですよ」
「美味いだろうからきっと入る。そうだ、筋肉が欲しいんだろ」
あまりその時の情景は思い出さないようにしているが、話していたことだけ器用に思い出すとフォルは浴場でリフィが言っていたことを口にした。
「は、はい」
「なら沢山食べることだ。特に肉をな。野菜ばかり食べていて身につくとでも思っているのか?」
「肉も食べますよ」
「しかし何度か君と一緒に酒場などで食事をしているが、大して食べているようには見えないな」
「えっと、あまり入らないし無理に食べても太るだけかもだしで」
発想が女の子だぞと言いたいのを堪え、フォルは首を振った。
「肉を食べたからといって太る訳じゃない。むしろエネルギーになるし新陳代謝を高めて筋肉になる。必要な摂取量を満たしてないと筋肉量が減って逆に太るぞ」
「そうなんですか? 鍛えたらいいものとばかり思ってました」
「食事も大事だ。だからここでも沢山食べるといい」
「はい! そっか。鍛えているだけじゃなくてフォルは肉も沢山食べるからあんなにいい体をしてたんですね」
ニコニコとリフィが笑いかけてきた。それに対しコルジアがすかさず「あんなにいい体?」と一見にこやかに聞き返してきた。
「コルジア……」
「フォルの全身を生で見て、素敵だなって思って。手足だけでなくお腹の筋肉とかも。僕もああなりたい」
「全身? え、全裸ですか」
「はい」
「待て」
「全裸?」
「はい」
「いやだから待て」
絶対に語弊がある、と微妙な顔をしながら口を挟もうとするフォルを、コルジアがとてつもなく何かを含んだような顔で見てくる。
「お前は間違いなく勘違いしている」
「え、勘違いじゃないですよ。失礼かもって思いながら僕、まじまじと見ちゃったじゃないですか」
「お願いだからリフィは黙ってて……君に言ったんじゃなくてコルジアに言ったんだ」
「え? そうなんですか。はい、じゃあ黙ってお肉食べます!」
リフィは全く把握していないようでニコニコと店員が運んできた食事を食べ始めた。いい風に捉えると素直で純粋な様子に、ああ、やはり男慣れをしているのではなく単に自分が今男だから環境にきっとがんばって慣れてきたんだろうなとしみじみしているとコルジアの視線がちくちくと刺さってきた。
そうだ、しみじみしている場合ではない。
「コルジア」
「ここは食事をするところですしね。我々も美味しく頂きましょうか、フォル」
変な視線を送ってきていたくせに、コルジアも一見ニコニコとしながら同じく食事を始めた。そんな状況であえて蒸し返すかのように「誤解だ。俺とリフィは浴場で一緒になっただけでその時に全裸をじっくり見られて」などとムキになって言ってもコルジアだけでなく周りにいる人々にまで更なる誤解を与えそうな気がする。
仕方なくフォルも食事を始めた。会話も食事の邪魔にならないよう、無難な話題を心掛けた。
ふとまた変な視線を感じ、ハッとそちらを見れば蛇のディルとやらがリフィの鞄の中からまるでじろりとフォルを睨んでいるような気がする。一応飲食店なのでリフィが「ごめんね」と言いながらディルを鞄の中へ入れていたようだが、そこから頭だけ出してじっとフォルを見ている様子に、フォルとしては少々落ち着かない。
「リフィ……」
「どうかしました?」
「その……ディルが俺を睨んでいる気がするのだが。彼は幻獣だよな? なら普通の蛇と違って誰かを睨むこともあるだろうが、気のせいではなく実際睨んでいるのだとしたら何故俺を睨んでいるのか聞いてもらってもいいか?」
まさかディルも先ほどの会話を聞いていて変な勘違いをしたのだろうか。リフィの眷属だけに、もし二人が変な関係なのかもしれないなどと勘違いすれば確かにフォルを睨んできてもおかしくはないだろう。お互い本当に男同士ならコルジアのように微妙な顔をするだけかもしれないが、リフィは実際には女だ。それもまだ成人していない少女だけに、下手をすればそんな少女に手を出すろくでもない大人と見なされ睨まれている可能性もなくはない。
この場で聞いたとしても、自分の正体が関わるような内容ならリフィは教えてはくれないだろうが、ついフォルはそんなことを聞いていた。
「え? えっと……」
リフィが少し黙り出した。おそらく心の中で会話をしているのだろうとフォルはその間黙々と食事をする。だがコルジアがむしろ話しかけてきた。
「蛇の目つきすら気になるほど何か世間に顔向けできないことをなさってるんですか」
「コルジア。お前とは本当に一度ちゃんと話をする必要があるな。俺を何だと思っているんだ」
「普段は尊敬してますけどね」
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「ふふふ、おかしなジョークを」
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「あの……」
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