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第二章 出会い
43話
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大きな町なので宿もいくつかある。フォルに滞在している宿を聞いてまさか自分が仮住まいとして借りている宿と同じとはリフィも思っていなかった。だが疲れが実はピークに達していたのもあり、同じとも言わず一旦早々に別れさせてもらっていた。
自分の部屋へ戻るとリフィは速攻でベッドへ倒れ込んだ。そのままほぼ丸一日眠っていたらしい。目を覚ました途端、腹の虫が盛大に鳴いた。
『起きたのか』
「ディル。僕結構寝たよね?」
『ああ。そのまま起きぬのかと思っていたところだ』
「今度はお腹空き過ぎて起きられない」
『仕方のない。私が何か取って来てやろう』
「盗ってくるっ? 駄目だよディル」
『何が駄目なのだ』
「泥棒はしちゃいけないでしょ」
『何を言っておる?』
ゆらゆらと鎌首を揺らすと、ディルは器用に部屋のドアを開け一旦外へ出るとまた戻ってきた。何をどうしたのか、頭に果物の乗った籠を乗せている。そしてそれを一旦下へ置くとまた器用にドアを閉めた。
「それ、どうやってるの?」
『私だからできることだ』
「……っていうか今日のディル、ちょっと変じゃない?」
『私が変だと?』
「うん。なんだろう。なんだかね、尊大? 偉そう?」
『無礼な話だな』
「ごめんね、ちょっと言い方が浮かばないんだ。とにかく一気に賢者様みたいな感じになったみたいなね、そんな感じ」
『ふむ。とりあえず果物でも食べるとよい』
小さな体でディルはこれまた器用に籠をまた頭に乗せ、まだベッドの上だったリフィの元までやってきた。
「これ、盗んできたの?」
『だから何を言っておるのだ? それにこれはこの部屋の前に置いてあった。そなたが眠っている間に冒険者の一人が持ってきてくれて置いていったようだ。毒は入っておらぬ、安心しろ』
「毒の心配はまさかしてなかったけど……この宿に泊まってるならミンスさんかな。後で聞いてみて、そうならお礼言おう」
甘い香りを発している中から皮を手でむきやすいトゥナを一つ取る。リフィの手のひらサイズのそれを皮をむいて直接齧ると甘くみずみずしい味がした。硬い種を器用に吐き出し、リフィはもう一つ食べる。
「喉も乾いてたみたいだから美味しい」
『それはよかったな』
「でね、ディル。何かあったの?」
『何の話だ』
「さっきからわた、僕はディルのことを言ってるよ! なんだかいつもとちょっと違う。何がって言われたらうまく説明できないんだけど……」
『……そなたはもう少しぼんやりしていると思っていたがな』
「ほら、そなたとか! そんな大人っぽい言い方! それにさっき毒入ってないって言い切ったけど、そういえばディル前は毒入ってるかどうかなんて言い切るほどわからなかったよね、っていうかぼんやりってどういうこと? 僕馬鹿にされてる?」
『褒めておるのだ。……違うというのなら多分、少し思い出したことがあってな』
「思い出した? ディルの出生のこととか?」
『まあ、そのようなものだ』
「何故? 何がきっかけで? もしかして山の嵐? 私の、じゃなくて僕のせいでディルにまで大変な思いさせちゃったから……?」
ディルが幻獣だからだろうか、無意識に心配していなかった自分を自覚した。
確かに幻獣であるディルは飲食もするがしなくとも平気らしい上にリフィにとって未知の能力や魔法の力を持っている。だからといって絶対に具合が悪くならないとも限らないというのにとリフィは唇を噛みしめた。
『リフィ?』
「ごめんなさい、ディル。私、眷属契約をしている主人として失格だと思う。ううん、友だちとしても人としても──」
『待たんか。突然いったい何があった』
「だって私、嵐の被害にディルを巻き込んでおいてあなたが飢えたり風邪を引いたり心身ともに疲労したりするかもって心配全然してなかった……!」
『それはする必要がそもそもないだろう。そなたも知っているように私は別に飲み食いしなくとも平気だし風邪とやらを引くはずがないし、そもそも神幻獣である私が嵐ごときで心身ともにやられるとでも思っておるのか?』
「それはそうだけど……でももしかしたらってこともあるでしょう……ナイフで刺されて死にかけちゃったし……」
『……ぐ』
「ごめんなさい、ディル。本当にごめんなさい」
『馬鹿者。こんなことで泣くな。そなたは普段心配なほど呑気でぼんやりしておるくせに急にスイッチが入ってネガティブになりよる。まだまだ子どもよの』
「子どもだもの……」
『あと口調が元のリフィルナに戻っておるぞ』
「う……」
『安心せい。私は嵐くらいでどうにもならん。むしろ幻獣としてそなたをしっかり守りきれてなかった自分をまた情けなく思っておったところだ。だがな、もう二度とそういったことはない』
リフィの肩に乗ってきたディルが顔に近づき、チロチロと舌を出して涙を舐めてくれた。
「そういったこと?」
『思い出したおかげでずいぶん力も解放された。そなたを脅かすものは容易に排除できるぞ』
「それは……嬉しいけど、でも排除なんて怖いこと、やめてね」
『そなたの願いは叶えたいが、これに関しては時と場合によるな』
「思い出したのはわた、僕のせいじゃないの?」
『違うな。とある末裔と、とある状況に似た場面に出くわして思い出した』
「僕、ディルが何を言ってるのかさっぱりわからないんだけど……」
『わからくてよい。とりあえずその状況でその末裔は同じ結果を選ばなかった。とはいえそれは正体を知らなかったからに過ぎぬかもしれん。ただ、興味深いので見届けようと思ってな』
「本当に何を言ってるのかわからないんだけど?」
『気にするな。なんにせよ、そなたのせいではないし、そなたはとりあえず泣いた後だとわからないよう顔を洗ってくるがいい』
「何故?」
『いい加減コルドに定期連絡を入れねば大変なことになるのではないか?』
「ああ……! 忘れてた……!」
自分の部屋へ戻るとリフィは速攻でベッドへ倒れ込んだ。そのままほぼ丸一日眠っていたらしい。目を覚ました途端、腹の虫が盛大に鳴いた。
『起きたのか』
「ディル。僕結構寝たよね?」
『ああ。そのまま起きぬのかと思っていたところだ』
「今度はお腹空き過ぎて起きられない」
『仕方のない。私が何か取って来てやろう』
「盗ってくるっ? 駄目だよディル」
『何が駄目なのだ』
「泥棒はしちゃいけないでしょ」
『何を言っておる?』
ゆらゆらと鎌首を揺らすと、ディルは器用に部屋のドアを開け一旦外へ出るとまた戻ってきた。何をどうしたのか、頭に果物の乗った籠を乗せている。そしてそれを一旦下へ置くとまた器用にドアを閉めた。
「それ、どうやってるの?」
『私だからできることだ』
「……っていうか今日のディル、ちょっと変じゃない?」
『私が変だと?』
「うん。なんだろう。なんだかね、尊大? 偉そう?」
『無礼な話だな』
「ごめんね、ちょっと言い方が浮かばないんだ。とにかく一気に賢者様みたいな感じになったみたいなね、そんな感じ」
『ふむ。とりあえず果物でも食べるとよい』
小さな体でディルはこれまた器用に籠をまた頭に乗せ、まだベッドの上だったリフィの元までやってきた。
「これ、盗んできたの?」
『だから何を言っておるのだ? それにこれはこの部屋の前に置いてあった。そなたが眠っている間に冒険者の一人が持ってきてくれて置いていったようだ。毒は入っておらぬ、安心しろ』
「毒の心配はまさかしてなかったけど……この宿に泊まってるならミンスさんかな。後で聞いてみて、そうならお礼言おう」
甘い香りを発している中から皮を手でむきやすいトゥナを一つ取る。リフィの手のひらサイズのそれを皮をむいて直接齧ると甘くみずみずしい味がした。硬い種を器用に吐き出し、リフィはもう一つ食べる。
「喉も乾いてたみたいだから美味しい」
『それはよかったな』
「でね、ディル。何かあったの?」
『何の話だ』
「さっきからわた、僕はディルのことを言ってるよ! なんだかいつもとちょっと違う。何がって言われたらうまく説明できないんだけど……」
『……そなたはもう少しぼんやりしていると思っていたがな』
「ほら、そなたとか! そんな大人っぽい言い方! それにさっき毒入ってないって言い切ったけど、そういえばディル前は毒入ってるかどうかなんて言い切るほどわからなかったよね、っていうかぼんやりってどういうこと? 僕馬鹿にされてる?」
『褒めておるのだ。……違うというのなら多分、少し思い出したことがあってな』
「思い出した? ディルの出生のこととか?」
『まあ、そのようなものだ』
「何故? 何がきっかけで? もしかして山の嵐? 私の、じゃなくて僕のせいでディルにまで大変な思いさせちゃったから……?」
ディルが幻獣だからだろうか、無意識に心配していなかった自分を自覚した。
確かに幻獣であるディルは飲食もするがしなくとも平気らしい上にリフィにとって未知の能力や魔法の力を持っている。だからといって絶対に具合が悪くならないとも限らないというのにとリフィは唇を噛みしめた。
『リフィ?』
「ごめんなさい、ディル。私、眷属契約をしている主人として失格だと思う。ううん、友だちとしても人としても──」
『待たんか。突然いったい何があった』
「だって私、嵐の被害にディルを巻き込んでおいてあなたが飢えたり風邪を引いたり心身ともに疲労したりするかもって心配全然してなかった……!」
『それはする必要がそもそもないだろう。そなたも知っているように私は別に飲み食いしなくとも平気だし風邪とやらを引くはずがないし、そもそも神幻獣である私が嵐ごときで心身ともにやられるとでも思っておるのか?』
「それはそうだけど……でももしかしたらってこともあるでしょう……ナイフで刺されて死にかけちゃったし……」
『……ぐ』
「ごめんなさい、ディル。本当にごめんなさい」
『馬鹿者。こんなことで泣くな。そなたは普段心配なほど呑気でぼんやりしておるくせに急にスイッチが入ってネガティブになりよる。まだまだ子どもよの』
「子どもだもの……」
『あと口調が元のリフィルナに戻っておるぞ』
「う……」
『安心せい。私は嵐くらいでどうにもならん。むしろ幻獣としてそなたをしっかり守りきれてなかった自分をまた情けなく思っておったところだ。だがな、もう二度とそういったことはない』
リフィの肩に乗ってきたディルが顔に近づき、チロチロと舌を出して涙を舐めてくれた。
「そういったこと?」
『思い出したおかげでずいぶん力も解放された。そなたを脅かすものは容易に排除できるぞ』
「それは……嬉しいけど、でも排除なんて怖いこと、やめてね」
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『わからくてよい。とりあえずその状況でその末裔は同じ結果を選ばなかった。とはいえそれは正体を知らなかったからに過ぎぬかもしれん。ただ、興味深いので見届けようと思ってな』
「本当に何を言ってるのかわからないんだけど?」
『気にするな。なんにせよ、そなたのせいではないし、そなたはとりあえず泣いた後だとわからないよう顔を洗ってくるがいい』
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『いい加減コルドに定期連絡を入れねば大変なことになるのではないか?』
「ああ……! 忘れてた……!」
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