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第一章 銀髪の侯爵令嬢
18話
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その頃、アルディスは憔悴しきるほどに頭を抱えていた。もう二度と自分は牢から出るべきではないとさえ思っていた。
リフィルナに恐ろしいことをしてしまった。ショックなんてものじゃない。
元々アルディスは穏やかで優しい性格だった。争いを嫌い、人を傷つけることも嫌う。優しすぎる部分もあるが、王としての資質は誰よりもあるとさえ言われていた。ただ、いつ頃からだったか「アルディス王子は体が弱いせいで王宮からあまり出られない」と言われるようになった。世間からもフォルスには双子の弟がいると知られてはいるが、姿はあまり知られていない。とはいえ兄のフォルスとほぼ全く同じ見た目ではあるのだが。
実際のところは病弱でもなんでもなかった。ただその身に呪いを纏っており、成長するにつれてそれがますます酷くなってきたため、極力引きこもるようになっていた。
アルディスに限らず、代々王族には誰か一人はこの呪いを受ける者が出ていた。ただしこの呪いは機密事項にあたるため、世間には知られていない。そもそも呪いについて詳しい内容も、王にならないと王族であっても知ることはできない。そのため、呪いを纏ったアルディスでさえ、詳しいことは全く知らなかった。
しかし自分に降りかかっているのがどんな呪いかは嫌でも知っている。
夜になると性格が真逆となり、残忍で誰かを殺したくて堪らなくなるという衝動に駆られる。自分でわかっていてもどうしようもできなかった。夜になればひたすら何かを痛めつけたいし殺したい。その時はある意味自我があってないようなものなのだが、嫌なことに夜の記憶は朝になって元に戻っても残っている。そのせいで普段はますます争いも人を傷つけることも恐ろしくて嫌いで堪らなくなった。まるで争いごとを恐れさせるためむしろわざとなのかと考えたくなるくらい、夜になればまた容赦なく恐ろしい衝動に駆られる。いっそ朝も夜もずっと殺害衝動に駆られていればこれほど苦しむこともなかったかもしれない。
とはいえ、自分が自分でなくなるのは絶対に嫌だった。
「アルディス。一体何があったんだ。何故牢から出ようとしないんだ」
夜は恐ろしい衝動から実際誰かを傷つけてしまうことを避けるため、アルディスは毎日日が落ちる前に自ら牢に入り閉じこもっていた。そして朝になるとアルディスの側近であるウェイドに施錠を開けてもらい出てくる。牢の中では欲求が満たせず苦しくさえあったが仕方がなかった。
だが現在、アルディスは日中も牢に引きこもっている。それを心配した双子の兄、フォルスがやってきて聞いてきていた。
リフィルナのことはフォルスに言えなかった。そもそも王宮から出ること自体、変に心配をかけないように内緒だった。呪いのせいで何があるかわからないため、どうしても生活に制限がある。真面目で正義感の強いフォルスは、双子だというのに弟であるアルディスだけがそんな王族の呪いを受けたことでずっと負い目のようなものを抱えている。それを知っているからこそ、外出していたことも言いたくなかったし、結局そのせいで一人の少女を恐ろしい目にあわせてしまったことも言いたくなかった。自分の過ちを隠したいのではなく、それを聞いてまたフォルスが悩み悲しむところを見たくなかった。
フォルスを悲しませたくないならそもそも外出などするべきではなかったのだろう。
だが、リフィルナとのやり取りや、実際に会って話したりすることは最近のアルディスにとって唯一の楽しみだった。呪いを甘んじて受けているアルディスにとって唯一の清涼剤だった。
せめてリフィルナにはほんの少しの危険も与えないよう、彼女と会う日はリフィルナが屋敷を出るところからアルディスの騎士に見守らせたし、二人で過ごしている間も離れたところで見張らせた。帰りも無事屋敷に入るまで見守らせていた。だというのに結局自分が何もかも台無しにした。それも不可抗力なんかではない。油断した自分が悪いとしか言いようがない。
せめて直接足を運んで謝罪したかったが、側近であるウェイド・マキアスに止められた。
「アルディス様も分かっているでしょう。あなたのご身分で気軽に貴族の屋敷へ足を運ぶわけに参りません。その上謝罪などと。どうされるというのです。ただ謝るだけで済むと思いますか」
普通に考えて、説明するべきなのだろう。
だが説明するには呪いのことに触れなければならない。しかしこの呪いは王族の機密事項だった。どんな事情であれ、簡単に漏らしていいものではない。
「申し訳ありません、アルディス様。お気持ちはわかります、が私としてはどうしても止めなければならないのです」
「いや……わかるよ。ありがとう」
せめて、とブルーに託して手紙を送ったが、おそらく読まれることもなく手紙はそのまま戻ってきた。通常の方法でも送ってみてはいるが、それも読んでもらえているか定かではない。少なくとも返事が来ることはなさそうだった。
こんな身、無くなってしまえばいいのにと思う。しかし王子ともあろう者が自殺するわけにいかない。それに自分が死んでしまえばもしかしたら即座に別の誰かに呪いが移る可能性だってある。
そしてフォルスに心配はかけたくないと思っているのに、アルディスは牢から出ることもできなくなってしまった。出ても何も楽しくないし、その内夜になる。そうしたらどのみちまた入るのなら同じように思える。それに牢に入っていれば少なくとも自分の周りは安心だろう。
「アルディス。何か言ってくれ」
「……フォルス。兄さん。ごめん」
「何故お前が謝るんだ。お前はちっとも悪くない」
「いや、悪いよ。僕は決して油断してはいけなかったしそもそも楽しみなんて作ってはいけなかった」
「どういうことなんだ」
「ごめんね、兄さん。僕はここで問題ない。でも兄さんは正式な婚約者もできたんだ。もっと他のことに気を回して過ごして欲しい」
何とか笑えているだろうか、とアルディスは作った顔で鉄格子の向こうを見た。
「クソ……馬鹿を言うな! 待ってろ。俺が呪いについて何かもっとわかるよう、禁書を調べてきてやる」
「は? なに言って……それは僕ら王子であっても読むことどころかその書庫に入ることすら禁じられてるんだよ? 知ってるだろ」
「問題ない。待ってろ」
何もかも投げ出したいと虚ろな顔になっていたアルディスはまるで我に返ったかのように鉄格子をつかんでフォルスを止めようとした。だがその前にフォルスはその場から離れて行ってしまった。
リフィルナに恐ろしいことをしてしまった。ショックなんてものじゃない。
元々アルディスは穏やかで優しい性格だった。争いを嫌い、人を傷つけることも嫌う。優しすぎる部分もあるが、王としての資質は誰よりもあるとさえ言われていた。ただ、いつ頃からだったか「アルディス王子は体が弱いせいで王宮からあまり出られない」と言われるようになった。世間からもフォルスには双子の弟がいると知られてはいるが、姿はあまり知られていない。とはいえ兄のフォルスとほぼ全く同じ見た目ではあるのだが。
実際のところは病弱でもなんでもなかった。ただその身に呪いを纏っており、成長するにつれてそれがますます酷くなってきたため、極力引きこもるようになっていた。
アルディスに限らず、代々王族には誰か一人はこの呪いを受ける者が出ていた。ただしこの呪いは機密事項にあたるため、世間には知られていない。そもそも呪いについて詳しい内容も、王にならないと王族であっても知ることはできない。そのため、呪いを纏ったアルディスでさえ、詳しいことは全く知らなかった。
しかし自分に降りかかっているのがどんな呪いかは嫌でも知っている。
夜になると性格が真逆となり、残忍で誰かを殺したくて堪らなくなるという衝動に駆られる。自分でわかっていてもどうしようもできなかった。夜になればひたすら何かを痛めつけたいし殺したい。その時はある意味自我があってないようなものなのだが、嫌なことに夜の記憶は朝になって元に戻っても残っている。そのせいで普段はますます争いも人を傷つけることも恐ろしくて嫌いで堪らなくなった。まるで争いごとを恐れさせるためむしろわざとなのかと考えたくなるくらい、夜になればまた容赦なく恐ろしい衝動に駆られる。いっそ朝も夜もずっと殺害衝動に駆られていればこれほど苦しむこともなかったかもしれない。
とはいえ、自分が自分でなくなるのは絶対に嫌だった。
「アルディス。一体何があったんだ。何故牢から出ようとしないんだ」
夜は恐ろしい衝動から実際誰かを傷つけてしまうことを避けるため、アルディスは毎日日が落ちる前に自ら牢に入り閉じこもっていた。そして朝になるとアルディスの側近であるウェイドに施錠を開けてもらい出てくる。牢の中では欲求が満たせず苦しくさえあったが仕方がなかった。
だが現在、アルディスは日中も牢に引きこもっている。それを心配した双子の兄、フォルスがやってきて聞いてきていた。
リフィルナのことはフォルスに言えなかった。そもそも王宮から出ること自体、変に心配をかけないように内緒だった。呪いのせいで何があるかわからないため、どうしても生活に制限がある。真面目で正義感の強いフォルスは、双子だというのに弟であるアルディスだけがそんな王族の呪いを受けたことでずっと負い目のようなものを抱えている。それを知っているからこそ、外出していたことも言いたくなかったし、結局そのせいで一人の少女を恐ろしい目にあわせてしまったことも言いたくなかった。自分の過ちを隠したいのではなく、それを聞いてまたフォルスが悩み悲しむところを見たくなかった。
フォルスを悲しませたくないならそもそも外出などするべきではなかったのだろう。
だが、リフィルナとのやり取りや、実際に会って話したりすることは最近のアルディスにとって唯一の楽しみだった。呪いを甘んじて受けているアルディスにとって唯一の清涼剤だった。
せめてリフィルナにはほんの少しの危険も与えないよう、彼女と会う日はリフィルナが屋敷を出るところからアルディスの騎士に見守らせたし、二人で過ごしている間も離れたところで見張らせた。帰りも無事屋敷に入るまで見守らせていた。だというのに結局自分が何もかも台無しにした。それも不可抗力なんかではない。油断した自分が悪いとしか言いようがない。
せめて直接足を運んで謝罪したかったが、側近であるウェイド・マキアスに止められた。
「アルディス様も分かっているでしょう。あなたのご身分で気軽に貴族の屋敷へ足を運ぶわけに参りません。その上謝罪などと。どうされるというのです。ただ謝るだけで済むと思いますか」
普通に考えて、説明するべきなのだろう。
だが説明するには呪いのことに触れなければならない。しかしこの呪いは王族の機密事項だった。どんな事情であれ、簡単に漏らしていいものではない。
「申し訳ありません、アルディス様。お気持ちはわかります、が私としてはどうしても止めなければならないのです」
「いや……わかるよ。ありがとう」
せめて、とブルーに託して手紙を送ったが、おそらく読まれることもなく手紙はそのまま戻ってきた。通常の方法でも送ってみてはいるが、それも読んでもらえているか定かではない。少なくとも返事が来ることはなさそうだった。
こんな身、無くなってしまえばいいのにと思う。しかし王子ともあろう者が自殺するわけにいかない。それに自分が死んでしまえばもしかしたら即座に別の誰かに呪いが移る可能性だってある。
そしてフォルスに心配はかけたくないと思っているのに、アルディスは牢から出ることもできなくなってしまった。出ても何も楽しくないし、その内夜になる。そうしたらどのみちまた入るのなら同じように思える。それに牢に入っていれば少なくとも自分の周りは安心だろう。
「アルディス。何か言ってくれ」
「……フォルス。兄さん。ごめん」
「何故お前が謝るんだ。お前はちっとも悪くない」
「いや、悪いよ。僕は決して油断してはいけなかったしそもそも楽しみなんて作ってはいけなかった」
「どういうことなんだ」
「ごめんね、兄さん。僕はここで問題ない。でも兄さんは正式な婚約者もできたんだ。もっと他のことに気を回して過ごして欲しい」
何とか笑えているだろうか、とアルディスは作った顔で鉄格子の向こうを見た。
「クソ……馬鹿を言うな! 待ってろ。俺が呪いについて何かもっとわかるよう、禁書を調べてきてやる」
「は? なに言って……それは僕ら王子であっても読むことどころかその書庫に入ることすら禁じられてるんだよ? 知ってるだろ」
「問題ない。待ってろ」
何もかも投げ出したいと虚ろな顔になっていたアルディスはまるで我に返ったかのように鉄格子をつかんでフォルスを止めようとした。だがその前にフォルスはその場から離れて行ってしまった。
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