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20話
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平日はどうしてもなかなかゆっくり会う時間がない。那月もそれは仕方ないとは思っている。お互い違う部活をやっている。それにどちらかというと那月がやっているテニス部のほうが活動に熱心というか、拘束される時間が長い気がする。それを日陽に言うと「俺んとこも熱心は熱心だぞ」とまるで対抗心でも燃やしているかのように言われ、かわいいなあと思ったりした。
「ただわりと顧問が管理タイプのセンセーだからか、あまりぎゅうぎゅう練習しないだけ」
「別にテニス部もぎゅうぎゅうじゃないよ?」
「でも休みそんな多くないし放課後いつも俺らより遅いだろ?」
「ん」
おまけに平日そういったすれ違いがあるだけでなく、部活が終わった後に日陽はよく同じ陸上部の友人と帰りにどこかへ寄ったりする。別に聞きたくもないが、言われなかったらそれはそれでモヤモヤするのだろうなと思いつつ、那月は「あいつらとどこそこへ寄った」という報告を日陽からSNSで聞かされたり直接聞かされたりする。聞く度に「へえ」とニコニコ頷きつつも那月の中で何かが崩れ、何かが溜まっていく。
もちろん、日陽が大好きなことだけは変わらない。そんな大好きな日陽を本当は独占したくて堪らない。だが日陽が浮気をしているならまだしも、楽しそうに友人と遊んでいることにまで、さすがに口を挟めない。
せめて休日は二人きりで過ごせたら嬉しいが、日曜なども部活があったりする。幸い陸上部もテニス部も、毎週末練習するわけではないのでよかったと思っている。考えなくても顧問は教師で、そして教師も休みくらい欲しいだろうし、他の部活でも皆もっと休んでいいんじゃないかなと那月はそっと思ったりはしている。口にしても「やる気がない」と言われそうなことはいちいち言わない。
今日も那月にとって嬉しいことに二人とも休みで、そして日陽は家へ遊びに来てくれていた。
ただここへ来ることになった時「智充も呼ぶ?」などと言われ「呼ばない」とニコニコ言ったが、またその際に那月の中で崩れたり溜まったりした。
「何で家デートに智充いる状態? おかしくない?」
「まぁ、そう言われたらそうだけど。人多いほうが賑やかだろ?」
日陽は冗談を言っているようではなかったので、恐らく本当に賑やかだろうと思ったのであろうし、そこに悪意も含みもないこともわかる。ただ、何故賑やかなのがいいと思うのかわからない。
「別に賑やかさ求めてないよ?」
「そう? ならいいよ。ほら、前にお前、自分の家が基本的にシンとしてるって言ってたから」
むしろ善意で言ってくれたのだろうなと思うと少し嬉しい気持ちにはなったが、心底余計なお世話でもある。
「二人きりがいい」
「そ、そう?」
二人きりがいいと那月が言うと、日陽は顔を赤らめてきた。それがかわいかったので「まぁいいや」と那月は思った。
「昼飯さー」
「ああうん。どっか食べに行く? 出前もできるけど……」
「いや、家デートだろ? だから俺らで作らね?」
昼前にやって来た日陽は少し寛いだ後にそんなことを言ってきた。
「え? 面倒だろ」
「何で。楽しいかもだろ」
「でも日陽、料理できんの?」
「できないけど」
「できないのによく俺らで作ろうって言ったよな」
さすがに那月が微妙な顔で苦笑していると「やってみたらできるかもだろ」と軽くムッとしている。こんなささやかなやりとりがとても嬉しくて楽しい。ひたすら日陽を求めるあまり気づけば体を繋げようとしてはいるが、大好きな日陽とのやりとりだけでも本当は幸せだ。
「じゃあ、何作る?」
「え、っと……ラーメン?」
「待って、それインスタントじゃないの?」
那月が笑いながら言うと日陽が微妙な顔してきた。
「何作るって聞かれたら思いつかないんだよ。何作ればいいんだろ」
「じゃあさ、日陽は何食べたい?」
「……煮込みハンバーグ?」
「昼間から……?」
「肉欲に夜も昼間もねーよ!」
「肉欲って」
「じゃ、じゃあオムライス」
これならどうだ、とばかりに得意げな顔をしてくる日陽を、那月はやはり今すぐ押し倒したくて仕方ない。
「それならまだできそうだな」
「おう。……どうすんだっけ? ご飯にケチャップ混ぜて、焼いた卵乗せたらいいんだよな?」
何だかまさに男の料理だなと那月はニコニコする。確かに何となく楽しくなりながら、那月は日陽とキッチンへ向かった。
「チキンライスをまず作るんだよ。鶏肉と玉ねぎと卵……それとケチャップあればいいね。卵とケチャップはあるから、今から鶏肉と玉ねぎ買いに行こう」
「……おう」
米をとぎ、炊飯器のスイッチを入れてから一旦家を一緒に出て、近所にあるスーパーへ向かう。買い物カゴを手にして二人で食料品売り場を歩いているとますます嬉しくなってきた。
「新婚みたい」
「へ、変なこと言うなよ……」
日陽は微妙な顔をしながらも少し赤くなってくれた。
「なあ、ももとむねって肉の場所以外どう違うんだろな。どっちも同じ? じゃないよな」
「そうだね。オムライスならむね肉でいいだろけど、もも肉のがおいしいと思う」
「そっか。……お前ってさ、もしかして料理、できるの?」
「しないよ?」
できるけれども、と思いつつ那月は「しない」と答えた。どのみちできるとはいえ、何でも作らはしないし普段一人なので作る気がしない。親が忙しいので代わりに自分が作ろうかと思ったことはあるが、いつ家にいるかわからないのでこれはこれで難しい。それでも作ってみたことはあるが、かえって親に気を使わせたような気がしたので結局今はほぼ作っていない。
夕食はそれこそ母親が何か作ってくれていることもあるのでそれを見つけたら食べるか、もしくは惣菜を買うか出前するかだ。不便ではないし嫌だと思わない。ただ弁当やインスタント食品は楽だがすぐに飽きる。
金の心配はない。いつでも使えるよう親が置いてくれている。これに関してもむしろ自分を信用してくれているのだなと思っているので嫌な気持ちになることはない。
「しない、か」
「うん」
ついでにサラダ用としてレタスやトマトも買う。
「じゃあ帰って作ろうか。お腹空いてきた」
「だな」
二人で笑い合った。ああ、幸せだなと実感する。ただ「そいやオムライスって智充が好きだったよな」と日陽が笑いながらサラリと言ってきて、幸せな気持ちがかなりしぼんだりもした。
「ただわりと顧問が管理タイプのセンセーだからか、あまりぎゅうぎゅう練習しないだけ」
「別にテニス部もぎゅうぎゅうじゃないよ?」
「でも休みそんな多くないし放課後いつも俺らより遅いだろ?」
「ん」
おまけに平日そういったすれ違いがあるだけでなく、部活が終わった後に日陽はよく同じ陸上部の友人と帰りにどこかへ寄ったりする。別に聞きたくもないが、言われなかったらそれはそれでモヤモヤするのだろうなと思いつつ、那月は「あいつらとどこそこへ寄った」という報告を日陽からSNSで聞かされたり直接聞かされたりする。聞く度に「へえ」とニコニコ頷きつつも那月の中で何かが崩れ、何かが溜まっていく。
もちろん、日陽が大好きなことだけは変わらない。そんな大好きな日陽を本当は独占したくて堪らない。だが日陽が浮気をしているならまだしも、楽しそうに友人と遊んでいることにまで、さすがに口を挟めない。
せめて休日は二人きりで過ごせたら嬉しいが、日曜なども部活があったりする。幸い陸上部もテニス部も、毎週末練習するわけではないのでよかったと思っている。考えなくても顧問は教師で、そして教師も休みくらい欲しいだろうし、他の部活でも皆もっと休んでいいんじゃないかなと那月はそっと思ったりはしている。口にしても「やる気がない」と言われそうなことはいちいち言わない。
今日も那月にとって嬉しいことに二人とも休みで、そして日陽は家へ遊びに来てくれていた。
ただここへ来ることになった時「智充も呼ぶ?」などと言われ「呼ばない」とニコニコ言ったが、またその際に那月の中で崩れたり溜まったりした。
「何で家デートに智充いる状態? おかしくない?」
「まぁ、そう言われたらそうだけど。人多いほうが賑やかだろ?」
日陽は冗談を言っているようではなかったので、恐らく本当に賑やかだろうと思ったのであろうし、そこに悪意も含みもないこともわかる。ただ、何故賑やかなのがいいと思うのかわからない。
「別に賑やかさ求めてないよ?」
「そう? ならいいよ。ほら、前にお前、自分の家が基本的にシンとしてるって言ってたから」
むしろ善意で言ってくれたのだろうなと思うと少し嬉しい気持ちにはなったが、心底余計なお世話でもある。
「二人きりがいい」
「そ、そう?」
二人きりがいいと那月が言うと、日陽は顔を赤らめてきた。それがかわいかったので「まぁいいや」と那月は思った。
「昼飯さー」
「ああうん。どっか食べに行く? 出前もできるけど……」
「いや、家デートだろ? だから俺らで作らね?」
昼前にやって来た日陽は少し寛いだ後にそんなことを言ってきた。
「え? 面倒だろ」
「何で。楽しいかもだろ」
「でも日陽、料理できんの?」
「できないけど」
「できないのによく俺らで作ろうって言ったよな」
さすがに那月が微妙な顔で苦笑していると「やってみたらできるかもだろ」と軽くムッとしている。こんなささやかなやりとりがとても嬉しくて楽しい。ひたすら日陽を求めるあまり気づけば体を繋げようとしてはいるが、大好きな日陽とのやりとりだけでも本当は幸せだ。
「じゃあ、何作る?」
「え、っと……ラーメン?」
「待って、それインスタントじゃないの?」
那月が笑いながら言うと日陽が微妙な顔してきた。
「何作るって聞かれたら思いつかないんだよ。何作ればいいんだろ」
「じゃあさ、日陽は何食べたい?」
「……煮込みハンバーグ?」
「昼間から……?」
「肉欲に夜も昼間もねーよ!」
「肉欲って」
「じゃ、じゃあオムライス」
これならどうだ、とばかりに得意げな顔をしてくる日陽を、那月はやはり今すぐ押し倒したくて仕方ない。
「それならまだできそうだな」
「おう。……どうすんだっけ? ご飯にケチャップ混ぜて、焼いた卵乗せたらいいんだよな?」
何だかまさに男の料理だなと那月はニコニコする。確かに何となく楽しくなりながら、那月は日陽とキッチンへ向かった。
「チキンライスをまず作るんだよ。鶏肉と玉ねぎと卵……それとケチャップあればいいね。卵とケチャップはあるから、今から鶏肉と玉ねぎ買いに行こう」
「……おう」
米をとぎ、炊飯器のスイッチを入れてから一旦家を一緒に出て、近所にあるスーパーへ向かう。買い物カゴを手にして二人で食料品売り場を歩いているとますます嬉しくなってきた。
「新婚みたい」
「へ、変なこと言うなよ……」
日陽は微妙な顔をしながらも少し赤くなってくれた。
「なあ、ももとむねって肉の場所以外どう違うんだろな。どっちも同じ? じゃないよな」
「そうだね。オムライスならむね肉でいいだろけど、もも肉のがおいしいと思う」
「そっか。……お前ってさ、もしかして料理、できるの?」
「しないよ?」
できるけれども、と思いつつ那月は「しない」と答えた。どのみちできるとはいえ、何でも作らはしないし普段一人なので作る気がしない。親が忙しいので代わりに自分が作ろうかと思ったことはあるが、いつ家にいるかわからないのでこれはこれで難しい。それでも作ってみたことはあるが、かえって親に気を使わせたような気がしたので結局今はほぼ作っていない。
夕食はそれこそ母親が何か作ってくれていることもあるのでそれを見つけたら食べるか、もしくは惣菜を買うか出前するかだ。不便ではないし嫌だと思わない。ただ弁当やインスタント食品は楽だがすぐに飽きる。
金の心配はない。いつでも使えるよう親が置いてくれている。これに関してもむしろ自分を信用してくれているのだなと思っているので嫌な気持ちになることはない。
「しない、か」
「うん」
ついでにサラダ用としてレタスやトマトも買う。
「じゃあ帰って作ろうか。お腹空いてきた」
「だな」
二人で笑い合った。ああ、幸せだなと実感する。ただ「そいやオムライスって智充が好きだったよな」と日陽が笑いながらサラリと言ってきて、幸せな気持ちがかなりしぼんだりもした。
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