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クリスマスが始まる前に
7 Donder ※
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「……んだよ」
「ん?」
「俺のちんこは普通サイズなんだよ!」
「は?」
ポカンとした相手の延髄から脊髄にかけてを、トムテは座った状態からの回し蹴りで思いきり衝撃を与えた。そのため相手は脳震盪を起こし、ベッドに沈み込んだまま手足を動かせないでいる。
本当はもっと殴る蹴るの暴行を加えたいところだが、逆に暴力行為で訴えられても困るため、トムテはぐっとこらえつつ縄で体を縛りだす。すると誰かが鍵のかかったドアを蹴破ってきた。この男の味方かと身構えていると違った。
「トムテ……! こんなところに連れ込まれたなんて……無事なの……っ、……って何かプレイ始まってる……!」
慌てた様子のトナカイが汗をかきながらこちらを見ていた。慌てているせいか、せっかく収めさせていた角が出ている。
「バッ」
馬鹿野郎、正体即バレるだろうが……!
トムテは縛り終えると慌ててトナカイの元へ飛んでいき、まずは蹴破られたドアをかろうじて閉めた。そしてトナカイを睨み上げる。
多分ここには他にもこの男の仲間がいる。普段なら喜んでそいつらの相手もするが、爆破のこともあるためまだバレたくない。蹴破った音なら至るところで流れている大音量の音楽に紛れて問題ないだろうが、トナカイの角は見れば一発でバレる。
「プレイじゃない能無し。角出すなっつってんだろが……ある意味素っ裸より丸腰なんだよ!」
「っ、ごめん。でも心配で……」
「馬鹿野郎が。俺がその辺のやつに負けるわけないだろ……俺の腕っぷし知ってんだろが」
「知ってるけど、それでも好きな人だから心配になるんだよ」
「煩い。いいからさっさとその凶悪なもん、引っ込めろ。仮面の意味ないだろが。他にもこいつの仲間がいるかもしれないんだぞ」
「……、……ごめん。トムテがひどいことされてたらって心配すぎてちょっと今、引っ込まない」
色んな意味で精神が安定してないと引っ込まないとか、勃起したちんこかよとトムテは微妙な顔になった。だが「オーケィ」とトナカイに笑いかける。
「トム……ッ」
そして渾身の一発をトナカイのみぞおちめがけて放った。さすがのトナカイも息が止まったような顔をして少し蹲る。と同時に角が引っ込んだ。
「ひどいよトムテ」
だがすぐに立ち直って悲しげにトムテを見てきた。
「おかげで引っ込んだだろうが。とにかく証拠は握ったし、やばい情報も仕入れた。急いで行くぞ」
「トムテの家に?」
生き生きとし出したトナカイに、トムテは笑いかけた。
「第三倉庫だ」
ようやくやることを終えた時にはもう明け方近くなっていた。
先導者に聞いた場所を探している間、トナカイには録音したものを爆速で協会へ持っていかせた。爆発処理班が来る頃には爆発物をトムテは全部見つけており、後のことは彼らに任せて協会の者に録音の補足として報告しに行った。もちろんすでに先導者は確保されていた。おそらく仲間も芋づる式に捕まるだろうと思われる。
「眠い。疲れた」
とりあえずトムテの家に帰ってきたものの、風呂も何もかも放り出して今すぐ寝たい。それに明日、ではなく今日は朝からサンタのいないまま仕事が山積みだ。
「まだ寝ちゃ駄目だよトムテ。俺のマニキュア、とってくれる約束でしょう?」
「無理。とってる途中に寝るに決まってんだろが」
「農家の守護神とも言われるトムテが嘘、つくの?」
「……ッチ。わかった」
「ほんと?」
「爪は我慢しろ」
「ええっ」
「代わりに一回だけ俺のケツに突っ込ませてやる」
「ええっ」
「本当なら休みでもないと駄目だけど一回なら許す。でも一回だけだぞ、いいか、一回だけ。それ以上は駄目だ。いつもみたいに見境なくなんじゃないぞ。お前のせいでサンタ様抜きで仕事しないとなんだからな能無し。その分、風呂も入ってない俺を存分に味わわせてやる。普段だったらそれも絶対許さないけどな」
「う、うん!」
「ただし俺は眠い。だからほぼマグロだからな。お前が勝手にやれ。あと、俺が寝落ちしたら寝かせとけ。いいな? 俺が寝落ちしても今回だけは仕方ないから続けていいけど、絶対に一回でやめろ。でないと明日仕事できないし、お前は二度と俺に触れさせないからな?」
「わ、わかった」
何故かトナカイは変にスイッチが入ったらしく、思いきりねちこくひたすら愛撫され、結局寝落ちるどころではなかった。一回というのは突っ込んでトナカイが射精しての一回のつもりで言ったが、トナカイはトムテも一回だけの射精と思ったのか、何度達しそうになっても寸前で止められるせいで余計寝落ちるどころでない。おまけに指と舌だけで射精の伴わない絶頂をすでに何度か味わわされている。気持ちいいが、その分きつい。
「ックソ。俺が管理するのはいいけど管理されんのは大嫌いなんだよ……」
うつ伏せにされて尻を上げさせられているトムテはイライラと呟いた。
「どういう、こと?」
「俺の射精管理とか、してくんな馬鹿トナカイが……!」
「またこっちでイきそうなの? 後ろでは何度もイってるのに。かわいい。エッチして興奮してとろけてるトムテほんといつもかわいい。すごいかわいい。たまんない」
ほんとエッチでかわいい、とため息つきながらも手を休めないトナカイを、トムテは思いきり睨んだ。
「煩い死ね」
「またそんなこと言う。ほんとに死んだらどうすんの」
「は。今なら腹上死だな、情けない」
「まだ入れてないよ」
「あとどうせお前は何しても滅多に死なないんだろ。いいから今すぐ入れろ。いい加減にしろよ? 俺の穴、溶かす気か」
「それくらい、とろけてるね。ここ、ほんとにお尻の穴なの?」
じっと穴を見た後にトムテの尻に何度もキスをしながらトナカイがにこにこしてきた。
「ん?」
「俺のちんこは普通サイズなんだよ!」
「は?」
ポカンとした相手の延髄から脊髄にかけてを、トムテは座った状態からの回し蹴りで思いきり衝撃を与えた。そのため相手は脳震盪を起こし、ベッドに沈み込んだまま手足を動かせないでいる。
本当はもっと殴る蹴るの暴行を加えたいところだが、逆に暴力行為で訴えられても困るため、トムテはぐっとこらえつつ縄で体を縛りだす。すると誰かが鍵のかかったドアを蹴破ってきた。この男の味方かと身構えていると違った。
「トムテ……! こんなところに連れ込まれたなんて……無事なの……っ、……って何かプレイ始まってる……!」
慌てた様子のトナカイが汗をかきながらこちらを見ていた。慌てているせいか、せっかく収めさせていた角が出ている。
「バッ」
馬鹿野郎、正体即バレるだろうが……!
トムテは縛り終えると慌ててトナカイの元へ飛んでいき、まずは蹴破られたドアをかろうじて閉めた。そしてトナカイを睨み上げる。
多分ここには他にもこの男の仲間がいる。普段なら喜んでそいつらの相手もするが、爆破のこともあるためまだバレたくない。蹴破った音なら至るところで流れている大音量の音楽に紛れて問題ないだろうが、トナカイの角は見れば一発でバレる。
「プレイじゃない能無し。角出すなっつってんだろが……ある意味素っ裸より丸腰なんだよ!」
「っ、ごめん。でも心配で……」
「馬鹿野郎が。俺がその辺のやつに負けるわけないだろ……俺の腕っぷし知ってんだろが」
「知ってるけど、それでも好きな人だから心配になるんだよ」
「煩い。いいからさっさとその凶悪なもん、引っ込めろ。仮面の意味ないだろが。他にもこいつの仲間がいるかもしれないんだぞ」
「……、……ごめん。トムテがひどいことされてたらって心配すぎてちょっと今、引っ込まない」
色んな意味で精神が安定してないと引っ込まないとか、勃起したちんこかよとトムテは微妙な顔になった。だが「オーケィ」とトナカイに笑いかける。
「トム……ッ」
そして渾身の一発をトナカイのみぞおちめがけて放った。さすがのトナカイも息が止まったような顔をして少し蹲る。と同時に角が引っ込んだ。
「ひどいよトムテ」
だがすぐに立ち直って悲しげにトムテを見てきた。
「おかげで引っ込んだだろうが。とにかく証拠は握ったし、やばい情報も仕入れた。急いで行くぞ」
「トムテの家に?」
生き生きとし出したトナカイに、トムテは笑いかけた。
「第三倉庫だ」
ようやくやることを終えた時にはもう明け方近くなっていた。
先導者に聞いた場所を探している間、トナカイには録音したものを爆速で協会へ持っていかせた。爆発処理班が来る頃には爆発物をトムテは全部見つけており、後のことは彼らに任せて協会の者に録音の補足として報告しに行った。もちろんすでに先導者は確保されていた。おそらく仲間も芋づる式に捕まるだろうと思われる。
「眠い。疲れた」
とりあえずトムテの家に帰ってきたものの、風呂も何もかも放り出して今すぐ寝たい。それに明日、ではなく今日は朝からサンタのいないまま仕事が山積みだ。
「まだ寝ちゃ駄目だよトムテ。俺のマニキュア、とってくれる約束でしょう?」
「無理。とってる途中に寝るに決まってんだろが」
「農家の守護神とも言われるトムテが嘘、つくの?」
「……ッチ。わかった」
「ほんと?」
「爪は我慢しろ」
「ええっ」
「代わりに一回だけ俺のケツに突っ込ませてやる」
「ええっ」
「本当なら休みでもないと駄目だけど一回なら許す。でも一回だけだぞ、いいか、一回だけ。それ以上は駄目だ。いつもみたいに見境なくなんじゃないぞ。お前のせいでサンタ様抜きで仕事しないとなんだからな能無し。その分、風呂も入ってない俺を存分に味わわせてやる。普段だったらそれも絶対許さないけどな」
「う、うん!」
「ただし俺は眠い。だからほぼマグロだからな。お前が勝手にやれ。あと、俺が寝落ちしたら寝かせとけ。いいな? 俺が寝落ちしても今回だけは仕方ないから続けていいけど、絶対に一回でやめろ。でないと明日仕事できないし、お前は二度と俺に触れさせないからな?」
「わ、わかった」
何故かトナカイは変にスイッチが入ったらしく、思いきりねちこくひたすら愛撫され、結局寝落ちるどころではなかった。一回というのは突っ込んでトナカイが射精しての一回のつもりで言ったが、トナカイはトムテも一回だけの射精と思ったのか、何度達しそうになっても寸前で止められるせいで余計寝落ちるどころでない。おまけに指と舌だけで射精の伴わない絶頂をすでに何度か味わわされている。気持ちいいが、その分きつい。
「ックソ。俺が管理するのはいいけど管理されんのは大嫌いなんだよ……」
うつ伏せにされて尻を上げさせられているトムテはイライラと呟いた。
「どういう、こと?」
「俺の射精管理とか、してくんな馬鹿トナカイが……!」
「またこっちでイきそうなの? 後ろでは何度もイってるのに。かわいい。エッチして興奮してとろけてるトムテほんといつもかわいい。すごいかわいい。たまんない」
ほんとエッチでかわいい、とため息つきながらも手を休めないトナカイを、トムテは思いきり睨んだ。
「煩い死ね」
「またそんなこと言う。ほんとに死んだらどうすんの」
「は。今なら腹上死だな、情けない」
「まだ入れてないよ」
「あとどうせお前は何しても滅多に死なないんだろ。いいから今すぐ入れろ。いい加減にしろよ? 俺の穴、溶かす気か」
「それくらい、とろけてるね。ここ、ほんとにお尻の穴なの?」
じっと穴を見た後にトムテの尻に何度もキスをしながらトナカイがにこにこしてきた。
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