子猫のような君が愛しくて……

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15話

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 実際、実央の体はかなり柔らかいと貴も思っている。当然のように生まれた頃から知っているため、実央が空手をしていたのも知っている。そこまで熱心に通っているほどではなく、軽い習い事的な感じだったようだが、それでも体はとても柔らかかったし普段の動きにも出ていたと思う。
 そして今でも柔らかい。日常の動き一つ一つにもそれは出ていて、何かを取る時の動きですら違いが貴にもわかる。貴なら絶対無理だと思うような体勢でも実央は軽々とこなす。お願いして渋々とはいえ形を見せてもらったことがあるが、手の動きに目が行きやすいながらに、足さばきも軽々としているしさらりと鋭い蹴りを上げる。とても恰好がいい。
 おまけにイチャイチャしている時もどんな体勢だろうが軽々としてくれる。肩甲骨や股関節が柔らかいのだろう。貴ならあんなに足は開かないし背中も動かないし、何よりありがたい。ただでさえそこにいるだけでかわいいというのにとても扇情的過ぎて堪らない。
 そんな様子は絶対誰にも見せたくないが、体が柔らかいという情報ですら、それもあの忌々しい音路に知られたということすら嫌すぎる。

「言っちゃ駄目だよ」
「な、に」
「みぃの体がこんなに柔らかくてこんなにエッチだなんて、知ってるのは俺だけでいたい」
「は……、ぁ……、言わ、ない」

 散々達してぐったりとしている実央の片足をぐっと斜め上に持ち上げた。普通なら痛がりそうなものだが、足はいつものように楽々と上がる。おまけにぐったりとしているおかげで恥ずかしがる余裕もないのか、どろどろに蕩けたようになっている股間を、実央はされるまま晒している。
 貴は自分のものが痛いほど反応しているのを実感しつつ堪えた。本当なら欲望のまま、このかわいくて小さな穴に心ゆくまでぶち込んで思う存分腰を打ち付ける勢いで振って堪能したい。その代わりに、貴はそこへ顔を近づけた。

「たか……く、ん? 何、して……」

 ひたすらマッサージばかりしてきたが、まだここを直接弄ることはしていない。だがそこはまるでこなれて熟れた柔らかい果実のように見えた。誘うようにほんのり収縮している。貴はそっと舌でその周辺を舐めた。

「た、かくんっ?」
「みぃはこんなとこまでかわいいな」
「か、かわいくねぇよ? つ、つか、ゆ、指じゃなく、ていきなり舌、なの?」
「指より柔らかいし絶えず濡らせるし、いいでしょ」
「で、でも汚いだろ……」
「汚い? まさか」

 はぁ、と熱い吐息が漏れる。それだけで実央の腰がぴくりと反応していてますますかわいい。貴はシワまで余すことなく舐め、舌先をそっとその穴の口へ這わせた。

「き、汚い、って」

 ぐったりとしていた実央が思い出したかのように抵抗しようとしてきた。

「お願い。舐めさせて」
「や、やだよ」
「何で」
「だ、だって恥ずかしいし、そ、それに! それに貴くん、お腹壊すよ。菌だらけだよ。そんなの俺が嫌。だから駄目!」

 振りではなく本気で嫌がる様子の実央に無理やりする訳にもいかず、貴は渋々諦めた。

「なら今度デンタルダム買ってくるよ」
「何、それ」
「オーラルセックス用のコンドームってとこかな。それなら安心でしょ。その時は舐めさせてね」
「……ぅ」

 とてつもなく微妙な顔をしてきた実央だが、次の瞬間にはパッとその顔が晴れやかになった。

「みぃ?」
「いいよ、わかった。でも条件ある。貴くんがいい加減俺の穴、指で解して慣らしてくれて、貴くんのその痛そうなくらいおっきくなってるやつ入れてくれたら舐めていい」

 交換条件を出してきた。かわいいだけじゃなく侮れないところも大好きだと貴はニッコリ微笑む。

「俺のはまだ駄目。でも指では確かにそろそろ慣らしていけるかなぁって思ってたよ」
「ほんと?」

 全然慣れていないそこに指を入れられることに対して、これほど嬉しそうに見てくる子なんて実央以外いそうにない。貴は苦笑しながら頷いた。

「じゃあ、今からして?」
「今日はみぃ、たくさんいったし、もう疲れてるでしょ」
「今、俺の穴に舌入れようとした人の言うことじゃねぇよね」
「はは……ごめんね」
「いいよ。だから指、いれて」

 上目遣いにそんなことを言うのはやめて欲しい。いや、本当はかわいすぎて大歓迎だが、ズキズキとするくらい大きいままのものを宥めている貴にとっては毒過ぎる。思い切り深呼吸をして、貴は何とか優しい笑みを向けた。

「じゃあ、ゆっくりしよう」
「うん! でもその前に」
「どうかした?」
「貴くんのそれ、出してあげないとキツイだろ」
「あはは……。これはどうにかするよ」
「俺が舐めていい?」

 今ので少し出そうになった。今までも何度か舐めてくれているが、かわいい実央の口から直接言われると貴としては破壊力がすごい。

「じゃあ、舐めてくれる?」

 体だけじゃなく口も小さな実央は貴のものを含みきれない。だからチロチロと小さな舌を這わせてくる。結構な拷問でもあるが、視覚的に最高なのと最近はもう少しがんばって舐めてくれながら手で根元から扱いてくれるのでわりと気持ちいい。今回はかなり我慢していたのもあって、初めて実央の手と口で達しそうになった。

「みぃ、放して。いきそう」
「このままいってよ」
「駄目、汚れる」
「早く」

 早く、と言いながら実央が舌を裏筋から先に這わせながら手で扱いてきた。おかげで我慢しきれず、貴は思い切り実央の口や顔に出してしまった。自分ので汚れている実央をかわいいと思ってしまう反面、申し訳なさでいっぱいになる。ごめんねと謝ると、だが実央は嬉しそうに笑ってきた。
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