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16話 ※
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余すところなく体中にキスしたいと思った。唇だけでなく、まずは耳や首筋、鎖骨、胸元。爪先から指、手のひらや手の甲、手首に前腕、上腕、肩に脇腹、そして脇──
「脇やめろ」
「何で……?」
「何でって……何かヤだろ。くすぐったいし……何より汗かいてるだろし……」
「くすぐったいのかわいい……それにみっちゃんの汗なら俺、吸いとりたいくらい」
「っ変態」
微妙な顔で充が見てくるが、そんな様子すら春夜は愛しかった。
「うん……変かも。充が好き過ぎて、充のことなら何だって愛しいし欲しい」
「……おま……」
はぁ、と充がため息つくのが聞こえた。
「……ごめんね」
「また謝る……あのな、謝るくらいなら俺に突っ込もうとかすんな」
「ムリ」
「……ったく。だったら本当に悪いことしてるって思ってんじゃないなら気軽に謝んな」
「うん……みっちゃん……好き」
こんなにかわいいのに格好よくて男らしくて、と春夜は胸がいっぱいになる。
下着まで脱がせた時はやはり心の中では抵抗あるからか、充はまたびくりと体を反応させていた。
「……はぁ……みっちゃんの体」
「呟くなよ……っていうか、あんま見んな」
「ムリだよ……ずっと見たかった」
改めて充の裸を見ると、制服を着ているとそんな風に見えないがとても綺麗な筋肉がついている。その筋一つ一つをなぞりまたキスしたくなる。
足を広げるようにして少し充の腰を上げれば、後ろの穴がよく見えた。そこは思っていた以上に綺麗な色をしている。春夜はいまさらながらにドキドキしてきた。
「無理なの、俺だからな……何この羞恥プレイ」
「恥ずかしいの、みっちゃん」
「当たり前だろ……。いくら男同士でも、お前は俺を性的に見てるんだろし……だいたいそんな場所、普通見せることない」
「そんなの、当たり前だよ。他のやつに見せるなんてイヤ」
「いや、見せるわけないだろ……。お前もいつまでも見てんなよ。あーもー……何かもう、頼むから一気に終わらせてくれ」
「色気ない……」
「あってたまるか」
「もー」
ただ、こんなやり取りですら春夜にとっては嬉しくて楽しくて充がかわいくて仕方ない。
足の付け根にちゅっとキスしてから、春夜は一旦充から離れるとローションを手にまたすぐに戻った。
「……それ、潤滑油みたいなやつ……?」
「うん。充が痛くないようにたくさん広げてあげるね」
「……嬉しくない、けど頼む」
抱いていいと言った手前、男に二言はないということか、充が少し青い顔をしながら諦めたように言ってきた。
「……怖い?」
「まぁ、怖くないって言えば嘘になるけど……。意外にも嫌悪感とかはない。ただ未知のこと過ぎんのと、痛いのは嫌なだけ……」
「ほんとに? ほんとに嫌悪感ない? こんなこと、されても?」
粘りけのあるローションを手にたっぷり出すと、春夜は充の尻の穴にそれを塗りながらマッサージするようになぞり、そしてゆっくり指を入れていった。
「ひ……」
「痛い? キツい……?」
「……違和感」
「嫌じゃない?」
聞きながらも、春夜は入れた指を入るところまでゆっくり進めた。充はいつの間にか横を向いて顔を隠すように腕を上げているので表情が見えない。
「みっちゃん……?」
「そりゃ嬉しくないし正直嫌だけど……お前に対しての嫌悪感はないってば……」
「ほんと?」
「本当。だいたいもし無理って言ってもお前、止める気ないだろ……」
「……ごめんね?」
「また謝る! 痛くないから……。大丈夫。だから頼む、早く終わらせて」
「色気……」
「あるわけない」
嘘、ある。あるよ。
春夜は内心言い返した。色気ないなどと軽口叩いているが、春夜に指を入れられて、それを堪えている充は春夜からすればとても色っぽかった。できることなら今すぐでも思い切り突っ込みたい。
「俺も早くしたいよ」
「すればいいだろ……」
「ダメ。無茶言ってるのはわかってるけど、だからといって酷くしたいんじゃないんだ、できるなら少しでも気持ちよくなって欲しい」
笑みを浮かべながら言うと、春夜はそのまま顔を下げた。そして空いているほうの手で充のまだ軟らかいものにそっと触れる。
「っちょ……」
「大丈夫……楽にして?」
手で持ちながら、その先に舌を這わせた。充がまたびくりと体を震わせる。
春夜は先を何度か舌の腹で擦ると、だんだん質量が増えていっているそれを口の中に含んだ。中で舌を這わせながら吸い込み、喉の奥に擦りつける。
「は……、おま、ちょ……馬鹿、やめっ」
抗議とは到底思えない掠れた甘い声にしか聞こえなくて、春夜は構わず続けた。指で中を解しながらひたすら味わった。
充の感触に充の味、そして熱。
「離れ……っ、きたな、いから」
汚い? みっちゃんは心も体もどこもかしこも綺麗だよ。汚いのは、俺。
「しゅ、ん……っ」
こんなに綺麗でかわいい……大好き、充、大好き。俺こそ、汚くてごめんね……充、ごめん。
「やめ、駄目、も、出……っ」
充が大きく震えた。とたんに先から精液が飛び出す。口に含んでいたので射精したのはすぐにわかった。
俺の口でいった……。まだ出てる……。かわいい。めちゃくちゃかわいい……好き……。
その事実がやたらと嬉しくて、口の中に出されたものを全て飲み込む。春夜はいとおしむように充の柔らかくなりつつもまだ少し上下に動いているものをさらに咥え直した。
「脇やめろ」
「何で……?」
「何でって……何かヤだろ。くすぐったいし……何より汗かいてるだろし……」
「くすぐったいのかわいい……それにみっちゃんの汗なら俺、吸いとりたいくらい」
「っ変態」
微妙な顔で充が見てくるが、そんな様子すら春夜は愛しかった。
「うん……変かも。充が好き過ぎて、充のことなら何だって愛しいし欲しい」
「……おま……」
はぁ、と充がため息つくのが聞こえた。
「……ごめんね」
「また謝る……あのな、謝るくらいなら俺に突っ込もうとかすんな」
「ムリ」
「……ったく。だったら本当に悪いことしてるって思ってんじゃないなら気軽に謝んな」
「うん……みっちゃん……好き」
こんなにかわいいのに格好よくて男らしくて、と春夜は胸がいっぱいになる。
下着まで脱がせた時はやはり心の中では抵抗あるからか、充はまたびくりと体を反応させていた。
「……はぁ……みっちゃんの体」
「呟くなよ……っていうか、あんま見んな」
「ムリだよ……ずっと見たかった」
改めて充の裸を見ると、制服を着ているとそんな風に見えないがとても綺麗な筋肉がついている。その筋一つ一つをなぞりまたキスしたくなる。
足を広げるようにして少し充の腰を上げれば、後ろの穴がよく見えた。そこは思っていた以上に綺麗な色をしている。春夜はいまさらながらにドキドキしてきた。
「無理なの、俺だからな……何この羞恥プレイ」
「恥ずかしいの、みっちゃん」
「当たり前だろ……。いくら男同士でも、お前は俺を性的に見てるんだろし……だいたいそんな場所、普通見せることない」
「そんなの、当たり前だよ。他のやつに見せるなんてイヤ」
「いや、見せるわけないだろ……。お前もいつまでも見てんなよ。あーもー……何かもう、頼むから一気に終わらせてくれ」
「色気ない……」
「あってたまるか」
「もー」
ただ、こんなやり取りですら春夜にとっては嬉しくて楽しくて充がかわいくて仕方ない。
足の付け根にちゅっとキスしてから、春夜は一旦充から離れるとローションを手にまたすぐに戻った。
「……それ、潤滑油みたいなやつ……?」
「うん。充が痛くないようにたくさん広げてあげるね」
「……嬉しくない、けど頼む」
抱いていいと言った手前、男に二言はないということか、充が少し青い顔をしながら諦めたように言ってきた。
「……怖い?」
「まぁ、怖くないって言えば嘘になるけど……。意外にも嫌悪感とかはない。ただ未知のこと過ぎんのと、痛いのは嫌なだけ……」
「ほんとに? ほんとに嫌悪感ない? こんなこと、されても?」
粘りけのあるローションを手にたっぷり出すと、春夜は充の尻の穴にそれを塗りながらマッサージするようになぞり、そしてゆっくり指を入れていった。
「ひ……」
「痛い? キツい……?」
「……違和感」
「嫌じゃない?」
聞きながらも、春夜は入れた指を入るところまでゆっくり進めた。充はいつの間にか横を向いて顔を隠すように腕を上げているので表情が見えない。
「みっちゃん……?」
「そりゃ嬉しくないし正直嫌だけど……お前に対しての嫌悪感はないってば……」
「ほんと?」
「本当。だいたいもし無理って言ってもお前、止める気ないだろ……」
「……ごめんね?」
「また謝る! 痛くないから……。大丈夫。だから頼む、早く終わらせて」
「色気……」
「あるわけない」
嘘、ある。あるよ。
春夜は内心言い返した。色気ないなどと軽口叩いているが、春夜に指を入れられて、それを堪えている充は春夜からすればとても色っぽかった。できることなら今すぐでも思い切り突っ込みたい。
「俺も早くしたいよ」
「すればいいだろ……」
「ダメ。無茶言ってるのはわかってるけど、だからといって酷くしたいんじゃないんだ、できるなら少しでも気持ちよくなって欲しい」
笑みを浮かべながら言うと、春夜はそのまま顔を下げた。そして空いているほうの手で充のまだ軟らかいものにそっと触れる。
「っちょ……」
「大丈夫……楽にして?」
手で持ちながら、その先に舌を這わせた。充がまたびくりと体を震わせる。
春夜は先を何度か舌の腹で擦ると、だんだん質量が増えていっているそれを口の中に含んだ。中で舌を這わせながら吸い込み、喉の奥に擦りつける。
「は……、おま、ちょ……馬鹿、やめっ」
抗議とは到底思えない掠れた甘い声にしか聞こえなくて、春夜は構わず続けた。指で中を解しながらひたすら味わった。
充の感触に充の味、そして熱。
「離れ……っ、きたな、いから」
汚い? みっちゃんは心も体もどこもかしこも綺麗だよ。汚いのは、俺。
「しゅ、ん……っ」
こんなに綺麗でかわいい……大好き、充、大好き。俺こそ、汚くてごめんね……充、ごめん。
「やめ、駄目、も、出……っ」
充が大きく震えた。とたんに先から精液が飛び出す。口に含んでいたので射精したのはすぐにわかった。
俺の口でいった……。まだ出てる……。かわいい。めちゃくちゃかわいい……好き……。
その事実がやたらと嬉しくて、口の中に出されたものを全て飲み込む。春夜はいとおしむように充の柔らかくなりつつもまだ少し上下に動いているものをさらに咥え直した。
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