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9話 ※
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よく周の家に居る瑞希だが、居ない時も当然ある。そんな時の周はホッとしつつもどこか心もとなかった。そして夜、最近はいつも二人で眠っているベッドに一人で寝ると、あの時の行為を思い出してしまい、どうしようもなくなりそれを思いながら抜いてしまう。
さすがに一人でする時は前だけを刺激させてするのだが、それでも男同士の行為を思い出して抜くなんて自分はもしかしてホモとかゲイと言われているタイプなのだろうかと周は落ち込んだ。
しかも散々瑞希に甚振られたせいで最近は乳首が敏感になっており、つい一人で自分のモノを扱いている時も服をめくり上げ自分で乳首を弄ってしまう。実際後ろを弄らないのは気持ちよくないからではなく、自分ではできないからに過ぎなかった。
今日もそんな事を考えながら学校から家に帰ると既に家の中に瑞希が居た。
「おかえり」
ニッコリ微笑みながら迎えてくれるその様子はやはり優しげでそして綺麗だった。
「た、だいま、です……。あの、今日はカフェのお仕事ないんですか……?」
ずっとあの店で働いている人だと思っていたので、大学生だと知った時は少し驚いた。自分よりは上ではあるが、この繊細でとても大人っぽく綺麗な人が自分と同じように学生なのだとは思いもよらなかった。多分他にも色々知らない事は沢山あるのだろうなと思いつつも、周は知るのが怖いのか自分でもよくわからないものの、あまり本人に聞く事はなかった。
ただ最初の頃は周が帰ってくるのを待っていたり、既に帰宅しているところにやってきていた瑞希がいつの間にか普通に家に入っている事に気づいた時はさすがに物言いたげな表情をその度にしていたらしい。瑞希自身がニッコリとしながら教えてくれた。
「鍵を作ったから」
「……ぁ、そう……ですか」
あまりに当然のように笑顔で言われ、その時周はただ頷くしかできなかったものだ。
「ん。今日は無いよ。だから周、ゆっくり一緒に過ごそうね?」
玄関でおずおずと周がアルバイトはないのか聞くと、瑞希はニコニコしながら言ってくる。なぜそんな当たり前のようにゆっくり一緒に過ごそうと言ってくるのだろうと周は内心謎に思う。確かに周も瑞希を女性と間違えた上でいきなり抱きつくなどという犯罪めいた事をしてしまったが、それを上回る勢いでどこか歪んでいるような気がする。
最近は怖いを通り越してひたすら謎だった。だがやはり聞くのは怖い。なのでただ黙ってコクリと頷いてしまう。それに対し瑞希は嬉しそうにニッコリ周に微笑んでくれる。
その日も暫くは学校の事などを色々聞かれた後に早々にお風呂に入れられ、瑞希は丁寧に周を洗ってくれた。そういう時はセックスに絡む事を一切してこない。ちゃんと泡を一杯にしながらも丁寧に洗ってくれる。そして周が最後にまたお湯に浸かっている間に先に上がり、夜ごはんを準備していてくれる。
料理はいつもカフェで出せるようなくらい見た目も味もとても素晴らしかった。周の母親も料理は美味いと思うし、たまに頂く朔本人や朔の母親の料理も美味しいとは思うが、周的には瑞希の料理が一番美味しかった。
「……あの……料理、今日のもその、美味しいです」
「そう? ありがとう、周。嬉しいよ」
あまりに甘やかしてくるのでさすがに申し訳ないというか居たたまれないので食後の洗いものはさせてくださいというと「じゃあ一緒にしようか」といつもニッコリ言われる。
その後は部屋に籠り、部屋にあるテレビを一緒に観たりする。その際は周自身かなり落ち着かないのだが、座っている周の背後から抱きしめるようにして瑞希も座ってくる。そんな風にして過ごす事なんて今まで生きてきてまるでなかったのもあるが、本当に何なのだろうとぼんやり思ってしまう。
ぼんやりとテレビを観ているとそのうち後ろから周の髪や耳、首などに優しくキスをしてくる事まであった。
そういったことに対して、いつもひたすら周の頭の中ではずっと疑問符が湧いていたのだが、ふと気づいた。
……怖い時の瑞希は置いておいたとして、甘い雰囲気を出してくるこれは、まるで恋人と過ごしているようじゃないか? もしくは新婚夫婦。
まさか。だって相手はすごく綺麗な人で、そしてしかも男だよ……?
おかしい。違う。恋人おかしい。
それにあれだ、瑞希は周に対し「可愛い」と言ってくるし「愛し合ってるなら当然」など言う事もあるが、告白された事はないような気がする。
いや、そういう問題じゃないだろ。告白云々じゃなくて、だって男……。
そう思いながらも、いつも自分が最終的にされている事やそれに抗えない自分を思い、周は赤くなる。
ああ、どこでどう間違えたんだろう。
やはり周が最初に犯罪めいた事をしでかしてしまったからなのだろうか。色々おかしくて色々歪んでいて色々疑問だらけだ。なのにこうしている今、落ち着かない割に嫌悪は無かった。
「ん……? 周、どうかした?」
テレビを観ずに俯いていると耳元で瑞希が囁いてきた。
「ど、どうもしない、です」
「ふーん? でも耳、赤いねぇ?」
瑞希はニッコリと言うと周の耳を後ろから甘噛みしてきた。周がビクリと体を震わせるとそのまま背後から伸びてきた手が周のTシャツの中に入ってくる。
「……っぁ」
後ろから指で乳首をきゅっと摘ままれ、周の口から声が漏れた。
「最近の周はここ、好きだよね?」
また囁かれ、周は唇を噛みしめ、ただふるふると首を振る。
「へえ?」
どこか楽しげですらある声色の瑞希はそのままもう片方の手も後ろから伸ばしてきて、周のウエストゴムのショートパンツの中にそして下着の中に手を入れてきた。
「首、振ってるけど周のこれ、違うよ、て言ってるよ……」
「っあ、やめ……」
「やめない」
「……ぅ……。せ、せめて、じゃあ、下、ぬ、脱がせてくださ、い……汚れ、るんで……」
止めないと言ったら瑞希は本当に止めないだろう。周は声を震わせながら何とか言った。
「ちゃんと俺が洗ってあげるから……」
しかしそう言われ、そのままにされた。後ろから抱きしめられたまま乳首を弄られペニスを扱かれる状態が妙にエロく感じ、周はすぐに堪えられなくなる。カウパーで既に濡れてしまっている下着が気持ち悪い。なのに弄られるそれは堪らなく気持ちよくて我慢なんてできなかった。
「っぁひゃ、あ、ああ、あ……」
「感じやすい周、可愛い……」
あっという間にイってしまい息を荒げている周の首筋に、瑞希は優しくキスをしてきた。周が情けなく思っているとごそごそと動いていた後に周の尻の部分だけを脱がされ、周が出したぬるぬるとした精液を瑞希は塗りつけてくる。
「ちょ、ま、待ってくださ、い、あの、前が気持ち悪い、し、そ、そのこのま、ま……っ?」
「そう。このまま」
入れてくる指はあっという間に中に馴染んでいく。
「周のここ、もう俺をいつでも受け入れてくれるようなものだね……」
「ぅ……う」
「……俺以外のを受け入れたら……相手、許さないし周もお仕置きだから、ね……」
周が顔を赤くして指に耐えていると、ボソリと囁かれた。その言葉が怖くてビクリとしていると体を持ち上げられゆっくりと瑞希の猛ったモノの上に降ろされる。
「っひ、ぁ、あっあっああ……」
「ん、凄く周の中が俺のを締め付けてくる。ぎゅうぎゅうって」
「ひ、うぅ、ん、ぁ、ひゃ、んっん」
中に入ってきた時は今でもやはり圧迫感と痛みで涙が出てくる。だけれどもそれはすぐに周を堪らない快楽に落とし込んでくる。
ミチミチと音がしそうなくらい狭い中を瑞希のカリの部分が掻き分けるように刺激してくる。襞の隅々までもがそれを歓迎しているかのように堪らなくて周は後ろから突き上げられながら体をブルブルと震わせる。
そうなるともうペニスに一切触れられなくても関係なかった。あっという間に快楽の波が周の理性を飲み込んでしまう。
「あっ、あああ、イぃぃっ」
おまけにプクリと腫れているかのようになっている乳首をギュッとされるとまるで射精のボタンを押されたかのように勢いよく飛び出してしまう事がよくあった。
「っひんっ、ぁは、んあ、あっあひ、ああっ」
「……中が凄くビクビクしてる……もうぐちゃぐちゃじゃない……」
「も……やめ……おかし、くな……おねがい、で……す」
気持ちよさだけでなく、ペニスが覆いかぶさっている下着がもう本当に気持ち悪くて、周は涙ながらに請う。
「おかしく、なって」
だが一度や二度イッたとしてもそれで解放などしてもらえる筈もなく、いつも結局最終的には何がなんだかわからないままひたすら疑問など考える事すらできなくさせられるのだ。
さすがに一人でする時は前だけを刺激させてするのだが、それでも男同士の行為を思い出して抜くなんて自分はもしかしてホモとかゲイと言われているタイプなのだろうかと周は落ち込んだ。
しかも散々瑞希に甚振られたせいで最近は乳首が敏感になっており、つい一人で自分のモノを扱いている時も服をめくり上げ自分で乳首を弄ってしまう。実際後ろを弄らないのは気持ちよくないからではなく、自分ではできないからに過ぎなかった。
今日もそんな事を考えながら学校から家に帰ると既に家の中に瑞希が居た。
「おかえり」
ニッコリ微笑みながら迎えてくれるその様子はやはり優しげでそして綺麗だった。
「た、だいま、です……。あの、今日はカフェのお仕事ないんですか……?」
ずっとあの店で働いている人だと思っていたので、大学生だと知った時は少し驚いた。自分よりは上ではあるが、この繊細でとても大人っぽく綺麗な人が自分と同じように学生なのだとは思いもよらなかった。多分他にも色々知らない事は沢山あるのだろうなと思いつつも、周は知るのが怖いのか自分でもよくわからないものの、あまり本人に聞く事はなかった。
ただ最初の頃は周が帰ってくるのを待っていたり、既に帰宅しているところにやってきていた瑞希がいつの間にか普通に家に入っている事に気づいた時はさすがに物言いたげな表情をその度にしていたらしい。瑞希自身がニッコリとしながら教えてくれた。
「鍵を作ったから」
「……ぁ、そう……ですか」
あまりに当然のように笑顔で言われ、その時周はただ頷くしかできなかったものだ。
「ん。今日は無いよ。だから周、ゆっくり一緒に過ごそうね?」
玄関でおずおずと周がアルバイトはないのか聞くと、瑞希はニコニコしながら言ってくる。なぜそんな当たり前のようにゆっくり一緒に過ごそうと言ってくるのだろうと周は内心謎に思う。確かに周も瑞希を女性と間違えた上でいきなり抱きつくなどという犯罪めいた事をしてしまったが、それを上回る勢いでどこか歪んでいるような気がする。
最近は怖いを通り越してひたすら謎だった。だがやはり聞くのは怖い。なのでただ黙ってコクリと頷いてしまう。それに対し瑞希は嬉しそうにニッコリ周に微笑んでくれる。
その日も暫くは学校の事などを色々聞かれた後に早々にお風呂に入れられ、瑞希は丁寧に周を洗ってくれた。そういう時はセックスに絡む事を一切してこない。ちゃんと泡を一杯にしながらも丁寧に洗ってくれる。そして周が最後にまたお湯に浸かっている間に先に上がり、夜ごはんを準備していてくれる。
料理はいつもカフェで出せるようなくらい見た目も味もとても素晴らしかった。周の母親も料理は美味いと思うし、たまに頂く朔本人や朔の母親の料理も美味しいとは思うが、周的には瑞希の料理が一番美味しかった。
「……あの……料理、今日のもその、美味しいです」
「そう? ありがとう、周。嬉しいよ」
あまりに甘やかしてくるのでさすがに申し訳ないというか居たたまれないので食後の洗いものはさせてくださいというと「じゃあ一緒にしようか」といつもニッコリ言われる。
その後は部屋に籠り、部屋にあるテレビを一緒に観たりする。その際は周自身かなり落ち着かないのだが、座っている周の背後から抱きしめるようにして瑞希も座ってくる。そんな風にして過ごす事なんて今まで生きてきてまるでなかったのもあるが、本当に何なのだろうとぼんやり思ってしまう。
ぼんやりとテレビを観ているとそのうち後ろから周の髪や耳、首などに優しくキスをしてくる事まであった。
そういったことに対して、いつもひたすら周の頭の中ではずっと疑問符が湧いていたのだが、ふと気づいた。
……怖い時の瑞希は置いておいたとして、甘い雰囲気を出してくるこれは、まるで恋人と過ごしているようじゃないか? もしくは新婚夫婦。
まさか。だって相手はすごく綺麗な人で、そしてしかも男だよ……?
おかしい。違う。恋人おかしい。
それにあれだ、瑞希は周に対し「可愛い」と言ってくるし「愛し合ってるなら当然」など言う事もあるが、告白された事はないような気がする。
いや、そういう問題じゃないだろ。告白云々じゃなくて、だって男……。
そう思いながらも、いつも自分が最終的にされている事やそれに抗えない自分を思い、周は赤くなる。
ああ、どこでどう間違えたんだろう。
やはり周が最初に犯罪めいた事をしでかしてしまったからなのだろうか。色々おかしくて色々歪んでいて色々疑問だらけだ。なのにこうしている今、落ち着かない割に嫌悪は無かった。
「ん……? 周、どうかした?」
テレビを観ずに俯いていると耳元で瑞希が囁いてきた。
「ど、どうもしない、です」
「ふーん? でも耳、赤いねぇ?」
瑞希はニッコリと言うと周の耳を後ろから甘噛みしてきた。周がビクリと体を震わせるとそのまま背後から伸びてきた手が周のTシャツの中に入ってくる。
「……っぁ」
後ろから指で乳首をきゅっと摘ままれ、周の口から声が漏れた。
「最近の周はここ、好きだよね?」
また囁かれ、周は唇を噛みしめ、ただふるふると首を振る。
「へえ?」
どこか楽しげですらある声色の瑞希はそのままもう片方の手も後ろから伸ばしてきて、周のウエストゴムのショートパンツの中にそして下着の中に手を入れてきた。
「首、振ってるけど周のこれ、違うよ、て言ってるよ……」
「っあ、やめ……」
「やめない」
「……ぅ……。せ、せめて、じゃあ、下、ぬ、脱がせてくださ、い……汚れ、るんで……」
止めないと言ったら瑞希は本当に止めないだろう。周は声を震わせながら何とか言った。
「ちゃんと俺が洗ってあげるから……」
しかしそう言われ、そのままにされた。後ろから抱きしめられたまま乳首を弄られペニスを扱かれる状態が妙にエロく感じ、周はすぐに堪えられなくなる。カウパーで既に濡れてしまっている下着が気持ち悪い。なのに弄られるそれは堪らなく気持ちよくて我慢なんてできなかった。
「っぁひゃ、あ、ああ、あ……」
「感じやすい周、可愛い……」
あっという間にイってしまい息を荒げている周の首筋に、瑞希は優しくキスをしてきた。周が情けなく思っているとごそごそと動いていた後に周の尻の部分だけを脱がされ、周が出したぬるぬるとした精液を瑞希は塗りつけてくる。
「ちょ、ま、待ってくださ、い、あの、前が気持ち悪い、し、そ、そのこのま、ま……っ?」
「そう。このまま」
入れてくる指はあっという間に中に馴染んでいく。
「周のここ、もう俺をいつでも受け入れてくれるようなものだね……」
「ぅ……う」
「……俺以外のを受け入れたら……相手、許さないし周もお仕置きだから、ね……」
周が顔を赤くして指に耐えていると、ボソリと囁かれた。その言葉が怖くてビクリとしていると体を持ち上げられゆっくりと瑞希の猛ったモノの上に降ろされる。
「っひ、ぁ、あっあっああ……」
「ん、凄く周の中が俺のを締め付けてくる。ぎゅうぎゅうって」
「ひ、うぅ、ん、ぁ、ひゃ、んっん」
中に入ってきた時は今でもやはり圧迫感と痛みで涙が出てくる。だけれどもそれはすぐに周を堪らない快楽に落とし込んでくる。
ミチミチと音がしそうなくらい狭い中を瑞希のカリの部分が掻き分けるように刺激してくる。襞の隅々までもがそれを歓迎しているかのように堪らなくて周は後ろから突き上げられながら体をブルブルと震わせる。
そうなるともうペニスに一切触れられなくても関係なかった。あっという間に快楽の波が周の理性を飲み込んでしまう。
「あっ、あああ、イぃぃっ」
おまけにプクリと腫れているかのようになっている乳首をギュッとされるとまるで射精のボタンを押されたかのように勢いよく飛び出してしまう事がよくあった。
「っひんっ、ぁは、んあ、あっあひ、ああっ」
「……中が凄くビクビクしてる……もうぐちゃぐちゃじゃない……」
「も……やめ……おかし、くな……おねがい、で……す」
気持ちよさだけでなく、ペニスが覆いかぶさっている下着がもう本当に気持ち悪くて、周は涙ながらに請う。
「おかしく、なって」
だが一度や二度イッたとしてもそれで解放などしてもらえる筈もなく、いつも結局最終的には何がなんだかわからないままひたすら疑問など考える事すらできなくさせられるのだ。
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