7 / 20
7話
しおりを挟む
簡単に頭を撫でられている朝哉にイライラしたのもある。とはいえ別に付き合っている訳でもないし気持ちを伝えただけで受け入れてもらった訳でもないので郭夜が抗議する権利はない。権利はないが、ムッとしたのでとりあえず女子によって乱された髪は撫でつけておいた。
全然郭夜を受け入れる気のない朝哉を責める権利もちなみにない。普通に考えて友だちをそういう目線でまず見られないのは郭夜もとてもわかる。ましてや同性だ。逆の立場で考えても、既にもう朝哉を好きになってしまっているので憶測でしか言えないが、快く朝哉を受け入れる自信はない気がする。自覚する前は第一、郭夜も朝哉からキスをされてショックだったし戸惑っていた。なので郭夜のことを友だちとしか思っていない朝哉にとって、郭夜から好きだと言われるのもキスをされるのも、いくら軽い性格だとはいえ戸惑いや迷惑でしかないのだろう。
それでも悲しくない訳がない。郭夜の言葉をそれなりに捉えてシュンとしている朝哉が可愛くて思わずキスしてしまった後も、どこか切なくて朝哉を置いてそのままその場を離れた。
無茶なことを言ったりしているのはわかっている。友だちのままでいられたらそれが一番いいのだろうと思う。
だが好きになってしまったのだからどうしようもない。別に0か100かと迫るつもりはなくても、結局はそうなってしまう。朝哉に対してもどのみち「悪いがガンガンいかせてもらう」と思うしかできない。
「……いっそ酒を飲ませて襲ってやろうか」
ため息を吐きながらそんなことを思っていると「今物騒なこと言った?」と嵩音が近づいてきた。
「別に」
「そっけないな。まあいい。授業もう終わり?」
「ああ」
「じゃあ飯食いに行こうよ」
ニコニコと言う嵩音の誘いは自炊が得意ではない郭夜にとって魅力的だ。しかしふるふると郭夜は首を振った。
「えーなんで」
「金欠」
スパッと理由を言うと笑われた。
「なんだーじゃあさ、俺奢るから行こうよ」
「意味もなく友だちに奢られるのは性に合わない」
ありがたい提案だけど、と断ると嵩音はまたニコニコ笑いかけてくる。
「意味つけるよ。野滝となにかあった? 気になるからその話したい。代わりに奢るからさ」
なにか、について言ってまわることではないなとも思うが、自分が朝哉を好きになったことくらいは嵩音に話すことになんら問題もないだろうと郭夜は思った。別に食べ物につられた訳ではない。
「え、瀬河って野滝好きだったの」
「最近って言ったろ。最近好きになったの。で、告白したら引かれた」
「あー。つかお前って思い切りよすぎ。普通告白に至るまで結構悩まない?」
まだ外は明るいが、安くて美味いと学生に人気のある居酒屋の中で、嵩音が苦笑しながら揚げ出し豆腐を口に放り込む。
「悩もうが悩むまいが同じことだろ」
「そりゃそうだけどさ。あと俺にそれ、言っちゃっていいの」
「お前が聞いたんだろ。それにお前や梓が知ってるのは正直俺にとって悪くない」
「あー、外堀?」
ニコニコと言ってくる嵩音を郭夜は微妙な顔で見た。
「聞こえが悪いな」
「でも合ってるだろ?」
朝哉は軽くて人がいい分、とても流されやすい。もちろん自我がないとは言わないし、無理なことは無理だとちゃんと言うが、なんというか、雰囲気やその場の空気に流される。
だからこそ、キスされた日のように、よせばいいのに朝哉的に飲みすぎたりする。
朝哉とも仲良くしている嵩音や梓が郭夜の気持ちを知っていると、無理に協力することはなくてもやはりそういう目線で見るだろうし、本気で朝哉が郭夜から離れたいと思わない限りは郭夜に対して非協力的にもならないと思われる。
流されやすい朝哉には悪いが、郭夜にとっては知っててもらうほうが都合がいいのだ。もちろん曲がったことは好きではないので、郭夜も卑怯な手を使うつもりは全くない。ひたすら突き進む際に、二人をよく知っているある意味理解者がいると便利だということだ。
もし嵩音や梓が頭ごなしに同性愛を否定するようなタイプなら、いくらこうと決めたら真っ直ぐ進む郭夜でも、こうも簡単に打ち明けない。
それと、無いとは思うが牽制という意味もほんのり込めている。梓はどうか知らないが、嵩音は男女どちらでもいける。
「にしても瀬河ってそういうの顔に出ないよな。っていうか出さないようにしてんのかな」
「……別にどっちでもいいだろ」
郭夜が呟くと嵩音はニッコリと笑ってきた。いいやつではあるが、侮れない、食えないやつでもある。
「なんかむかつくな」
「そう? 俺は結構さ、瀬河が可愛いなって思うよ」
ニコニコと爽やかにそんなことを言ってくる嵩音に、さすがの郭夜も少々調子を狂わされる。
「やめろ。……お前の奢りだったな、すごい飲んでやる」
「わーぁ」
心置きなく飲み食いしてアパートに帰る途中、幼馴染から『俺、太一くんは今度彼女と旅行行くんだぜ』という甚だしくどうでもいい鬱陶しい自慢がSNSに来ていたので既読無視をしておいた。
家に着き玄関のドアを開けているとガチャリと隣のドアが開いて朝哉が飛び出してきた。
「全然帰ってねーなーって思ってたら飲んでたの?」
何故か不満そうな朝哉が近づいてくる。
「わかるのか」
「そりゃそんだけ酒の匂いさせてたらね! なんだよ俺も誘ってよ」
「……キスするかされるかになってもいいなら。それより俺に用事でもあったのか」
「……ぐ。……それについてちょっと言いたいことあったんだよ、用事っつーか。でもお前帰ってこねーし、考えたらお前だけ俺ん家の鍵持ってて俺はお前ん家の鍵持ってねーし」
なにやらぶちぶちと言う朝哉に、郭夜は怪訝そうな顔を向けた。
「鍵、欲しいのか?」
「いや、別にそれが言いたかった訳じゃねーし。それは文句のついでであって――」
「……外で煩い。はた迷惑だろ」
「……くっそ。どっちが酔っ払いかわかりゃしねー」
「俺は酔ってない。で、結局なんだよ」
「ぅう。とりあえず、俺も家、上がっていーか」
襲ってもいいなら、と言おうとしたが、いつもヘラヘラしている朝哉が割と真面目な顔をしていたので郭夜は黙ったままドアを開ける。そして先に入れと腕で示した。朝哉は律儀に「お邪魔しまー……す」と呟きながら部屋に入っていく。
一体なんなんだと思いながらも朝哉から来てくれることは純粋に嬉しいので郭夜もそのままいそいそと入り、戸締りをした。
「なんか飲む?」
「あー、お前水飲むんだろ。俺も水でいーわ」
またビール、とでも言ってくるのかと思いきや、朝哉は水でいいと返してきた。先ほど言った「キスするかされるか」というのが引っかかっているんだろうかと思いながらも郭夜は黙ってペットボトルからグラスに水を入れた。
「で、なに」
その辺に座った朝哉と向き合うようにして自分も座ると、郭夜は朝哉をじっと見た。
「あー。その……お前、なんで俺に告白したの?」
「は? 改めて文句か?」
「そーじゃなくて! いやまあ、文句でもあるけどさ。……だって俺が女の子好きなの、お前知ってんじゃん」
「……まーな」
「それなのになんで言うの? だってそんなこと言われても俺、じゃあ付き合おうかって言える訳ねーじゃん。むしろ言っちゃったら友だちとしても気まずくなんだろ」
「その割に一緒に飯食ったりしてるだろ」
なんと言えばいいかわからなくてぼそりとそんなことを言うと、朝哉はムッとしたように言い返してくる。
「そんなん、当たり前だろ! だって今まで俺とお前、友だちだったんだぞ? 俺は親友だとさえ思ってたんだぞ! なのに好きだって言われたからって友だちやめるとか、できねーししたくない。お前はそりゃ俺のこと、その、好きだっつーんだから俺がついそんな気持ちを無視するような態度とったら嫌かもしれねーけど、俺だってずっと友だちだって思ってきたヤツに友だちとして接したら悲しがられるとかヤなんだよ!」
「……、そうだろな」
郭夜が頷くと、少々拍子抜けしたかのように朝哉が見てきた。
「もっと、それでも覚悟しろ、とか言わねーの」
「言って欲しいなら言うけど」
「言わねえよ! ……と、とりあえずその、好きとかキスとかそういうの、やっぱ困る、けど俺はでもお前と一緒にいたりするのまで避けるとか嫌なんだよ」
そう言うと朝哉はぷいっとそっぽを向いた。
わかる。とてもわかる。
郭夜は思う。朝哉が言ったことも言いたいことも全部わかる。だが、どうしようもないんだ、とも思う。
不毛だ。
郭夜はため息をつきながら口を開いた。
全然郭夜を受け入れる気のない朝哉を責める権利もちなみにない。普通に考えて友だちをそういう目線でまず見られないのは郭夜もとてもわかる。ましてや同性だ。逆の立場で考えても、既にもう朝哉を好きになってしまっているので憶測でしか言えないが、快く朝哉を受け入れる自信はない気がする。自覚する前は第一、郭夜も朝哉からキスをされてショックだったし戸惑っていた。なので郭夜のことを友だちとしか思っていない朝哉にとって、郭夜から好きだと言われるのもキスをされるのも、いくら軽い性格だとはいえ戸惑いや迷惑でしかないのだろう。
それでも悲しくない訳がない。郭夜の言葉をそれなりに捉えてシュンとしている朝哉が可愛くて思わずキスしてしまった後も、どこか切なくて朝哉を置いてそのままその場を離れた。
無茶なことを言ったりしているのはわかっている。友だちのままでいられたらそれが一番いいのだろうと思う。
だが好きになってしまったのだからどうしようもない。別に0か100かと迫るつもりはなくても、結局はそうなってしまう。朝哉に対してもどのみち「悪いがガンガンいかせてもらう」と思うしかできない。
「……いっそ酒を飲ませて襲ってやろうか」
ため息を吐きながらそんなことを思っていると「今物騒なこと言った?」と嵩音が近づいてきた。
「別に」
「そっけないな。まあいい。授業もう終わり?」
「ああ」
「じゃあ飯食いに行こうよ」
ニコニコと言う嵩音の誘いは自炊が得意ではない郭夜にとって魅力的だ。しかしふるふると郭夜は首を振った。
「えーなんで」
「金欠」
スパッと理由を言うと笑われた。
「なんだーじゃあさ、俺奢るから行こうよ」
「意味もなく友だちに奢られるのは性に合わない」
ありがたい提案だけど、と断ると嵩音はまたニコニコ笑いかけてくる。
「意味つけるよ。野滝となにかあった? 気になるからその話したい。代わりに奢るからさ」
なにか、について言ってまわることではないなとも思うが、自分が朝哉を好きになったことくらいは嵩音に話すことになんら問題もないだろうと郭夜は思った。別に食べ物につられた訳ではない。
「え、瀬河って野滝好きだったの」
「最近って言ったろ。最近好きになったの。で、告白したら引かれた」
「あー。つかお前って思い切りよすぎ。普通告白に至るまで結構悩まない?」
まだ外は明るいが、安くて美味いと学生に人気のある居酒屋の中で、嵩音が苦笑しながら揚げ出し豆腐を口に放り込む。
「悩もうが悩むまいが同じことだろ」
「そりゃそうだけどさ。あと俺にそれ、言っちゃっていいの」
「お前が聞いたんだろ。それにお前や梓が知ってるのは正直俺にとって悪くない」
「あー、外堀?」
ニコニコと言ってくる嵩音を郭夜は微妙な顔で見た。
「聞こえが悪いな」
「でも合ってるだろ?」
朝哉は軽くて人がいい分、とても流されやすい。もちろん自我がないとは言わないし、無理なことは無理だとちゃんと言うが、なんというか、雰囲気やその場の空気に流される。
だからこそ、キスされた日のように、よせばいいのに朝哉的に飲みすぎたりする。
朝哉とも仲良くしている嵩音や梓が郭夜の気持ちを知っていると、無理に協力することはなくてもやはりそういう目線で見るだろうし、本気で朝哉が郭夜から離れたいと思わない限りは郭夜に対して非協力的にもならないと思われる。
流されやすい朝哉には悪いが、郭夜にとっては知っててもらうほうが都合がいいのだ。もちろん曲がったことは好きではないので、郭夜も卑怯な手を使うつもりは全くない。ひたすら突き進む際に、二人をよく知っているある意味理解者がいると便利だということだ。
もし嵩音や梓が頭ごなしに同性愛を否定するようなタイプなら、いくらこうと決めたら真っ直ぐ進む郭夜でも、こうも簡単に打ち明けない。
それと、無いとは思うが牽制という意味もほんのり込めている。梓はどうか知らないが、嵩音は男女どちらでもいける。
「にしても瀬河ってそういうの顔に出ないよな。っていうか出さないようにしてんのかな」
「……別にどっちでもいいだろ」
郭夜が呟くと嵩音はニッコリと笑ってきた。いいやつではあるが、侮れない、食えないやつでもある。
「なんかむかつくな」
「そう? 俺は結構さ、瀬河が可愛いなって思うよ」
ニコニコと爽やかにそんなことを言ってくる嵩音に、さすがの郭夜も少々調子を狂わされる。
「やめろ。……お前の奢りだったな、すごい飲んでやる」
「わーぁ」
心置きなく飲み食いしてアパートに帰る途中、幼馴染から『俺、太一くんは今度彼女と旅行行くんだぜ』という甚だしくどうでもいい鬱陶しい自慢がSNSに来ていたので既読無視をしておいた。
家に着き玄関のドアを開けているとガチャリと隣のドアが開いて朝哉が飛び出してきた。
「全然帰ってねーなーって思ってたら飲んでたの?」
何故か不満そうな朝哉が近づいてくる。
「わかるのか」
「そりゃそんだけ酒の匂いさせてたらね! なんだよ俺も誘ってよ」
「……キスするかされるかになってもいいなら。それより俺に用事でもあったのか」
「……ぐ。……それについてちょっと言いたいことあったんだよ、用事っつーか。でもお前帰ってこねーし、考えたらお前だけ俺ん家の鍵持ってて俺はお前ん家の鍵持ってねーし」
なにやらぶちぶちと言う朝哉に、郭夜は怪訝そうな顔を向けた。
「鍵、欲しいのか?」
「いや、別にそれが言いたかった訳じゃねーし。それは文句のついでであって――」
「……外で煩い。はた迷惑だろ」
「……くっそ。どっちが酔っ払いかわかりゃしねー」
「俺は酔ってない。で、結局なんだよ」
「ぅう。とりあえず、俺も家、上がっていーか」
襲ってもいいなら、と言おうとしたが、いつもヘラヘラしている朝哉が割と真面目な顔をしていたので郭夜は黙ったままドアを開ける。そして先に入れと腕で示した。朝哉は律儀に「お邪魔しまー……す」と呟きながら部屋に入っていく。
一体なんなんだと思いながらも朝哉から来てくれることは純粋に嬉しいので郭夜もそのままいそいそと入り、戸締りをした。
「なんか飲む?」
「あー、お前水飲むんだろ。俺も水でいーわ」
またビール、とでも言ってくるのかと思いきや、朝哉は水でいいと返してきた。先ほど言った「キスするかされるか」というのが引っかかっているんだろうかと思いながらも郭夜は黙ってペットボトルからグラスに水を入れた。
「で、なに」
その辺に座った朝哉と向き合うようにして自分も座ると、郭夜は朝哉をじっと見た。
「あー。その……お前、なんで俺に告白したの?」
「は? 改めて文句か?」
「そーじゃなくて! いやまあ、文句でもあるけどさ。……だって俺が女の子好きなの、お前知ってんじゃん」
「……まーな」
「それなのになんで言うの? だってそんなこと言われても俺、じゃあ付き合おうかって言える訳ねーじゃん。むしろ言っちゃったら友だちとしても気まずくなんだろ」
「その割に一緒に飯食ったりしてるだろ」
なんと言えばいいかわからなくてぼそりとそんなことを言うと、朝哉はムッとしたように言い返してくる。
「そんなん、当たり前だろ! だって今まで俺とお前、友だちだったんだぞ? 俺は親友だとさえ思ってたんだぞ! なのに好きだって言われたからって友だちやめるとか、できねーししたくない。お前はそりゃ俺のこと、その、好きだっつーんだから俺がついそんな気持ちを無視するような態度とったら嫌かもしれねーけど、俺だってずっと友だちだって思ってきたヤツに友だちとして接したら悲しがられるとかヤなんだよ!」
「……、そうだろな」
郭夜が頷くと、少々拍子抜けしたかのように朝哉が見てきた。
「もっと、それでも覚悟しろ、とか言わねーの」
「言って欲しいなら言うけど」
「言わねえよ! ……と、とりあえずその、好きとかキスとかそういうの、やっぱ困る、けど俺はでもお前と一緒にいたりするのまで避けるとか嫌なんだよ」
そう言うと朝哉はぷいっとそっぽを向いた。
わかる。とてもわかる。
郭夜は思う。朝哉が言ったことも言いたいことも全部わかる。だが、どうしようもないんだ、とも思う。
不毛だ。
郭夜はため息をつきながら口を開いた。
0
お気に入りに追加
28
あなたにおすすめの小説
Take On Me
マン太
BL
親父の借金を返済するため、ヤクザの若頭、岳(たける)の元でハウスキーパーとして働く事になった大和(やまと)。
初めは乗り気でなかったが、持ち前の前向きな性格により、次第に力を発揮していく。
岳とも次第に打ち解ける様になり…。
軽いノリのお話しを目指しています。
※BLに分類していますが軽めです。
※他サイトへも掲載しています。
悩める文官のひとりごと
きりか
BL
幼い頃から憧れていた騎士団に入りたくても、小柄でひ弱なリュカ・アルマンは、学校を卒業と同時に、文官として騎士団に入団する。方向音痴なリュカは、マルーン副団長の部屋と間違え、イザーク団長の部屋に入り込む。
そこでは、惚れ薬を口にした団長がいて…。
エチシーンが書けなくて、朝チュンとなりました。
ムーンライト様にも掲載しております。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
イケメンモデルと新人マネージャーが結ばれるまでの話
タタミ
BL
新坂真澄…27歳。トップモデル。端正な顔立ちと抜群のスタイルでブレイク中。瀬戸のことが好きだが、隠している。
瀬戸幸人…24歳。マネージャー。最近新坂の担当になった社会人2年目。新坂に仲良くしてもらって懐いているが、好意には気付いていない。
笹川尚也…27歳。チーフマネージャー。新坂とは学生時代からの友人関係。新坂のことは大抵なんでも分かる。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる