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186話 ※
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ひょっとして今回も結局尻を弄られ倒して終わるのではと危惧しそうだったくらいには、エルヴィンの尻は散々ニルスによって解された気がする。すでに延々と解されている段階で二回も射精してしまっていて、正直なところ感覚だけで言えばこれ以上できそうにない。
物語の中では一晩中そういった行為をしたような描写があったりする。ちなみにエルヴィンが好んで読んだわけではなく、定番のコルネリアによって読むよう言われた話で何度か見かけた。コルネリアだけにもちろん、そういった物語に出てくる恋人たちは男同士だ。
一度そういった本を読んでいるところをヴィリーに見られた。ただ何を読んでいるかまではわからなかったようだ。少し首を傾げられ「俺はあまり本を読みませんが、少なくともラウラを見ていると読書は楽しいものらしいくらいは思っています」と言われたことがある。
「えっと……だから?」
「ラウラはとても楽しそうに読書しているので」
「ああ、俺も見かけたことあるよ。かわいいよね」
「ですが今の兄様はとてつもなく真顔というか、冷めた様子に見受けられました。あ、もしくは読書というより何か難しい論文でも……?」
高尚な風に勘違いしてくれてありがとう、でも読んでたのは男同士のアレなシーンだよ。
などとは到底言えないものの「コルネリアに読むよう言われて」と苦笑すればヴィリーは即座に微妙な顔になって「あー……お疲れ様です。ですがあいつの言いなりになどならなくて大丈夫ですよ」と言ってきた。
とにかく、そういった物語では二人とも男同士だというのに一晩中延々と行為に励んでいる。普通に考えてあり得ない気がしてならない。
もちろん、中には一晩の間に五回だろうが六回だろうが射精できる人もいるにはいるだろう。だが大抵は一回で十分だしせいぜい二、三回出してしまえばする気力もなくなりそうだ。
体力的な問題もある。下手すればちょっとしたマラソンよりもきついというのに、何度も何度もできない。そしてエルヴィンやニルスみたいに体力に自信がある人でもどうしようもないのが、賢者タイムだ。出すと無になる。さすがにニルスに対して興味が失せるなどということはないが、どうしても出すと抜け殻のように無になってしまう。
そんな状況で、通常なら容易に勃起してしまうようなことをされると結構きつい。何がどうきついのかは説明しにくいが、大抵の男なら察すると思う。
だが今もニルスはエルヴィンの尻を弄っている。
「も、……勘弁、してくれ……」
はっきり言って昨日よりも快楽を覚えるのが早い。要は弄られたら立つし、そのままエルヴィンが弱いところを含め指を出し入れされたらまた射精してしまうかもしれないということだ。だがもう出そうにないし、感覚的に怖さにも似た違和感というか何かが拭えない。
「だが……しっかり解さないと」
「お前は俺をイき地獄にでも落とすつもりなの……?」
「生き地獄……? 何故」
「あ、ぁ、あっ、も……、ほん、と……お願……きつい……」
「まだ指、きつい、のか……?」
どうしてそうなる。
「違……っ、そんなわけ、ないだろ……ニルスのせいでゆるゆるになり、そうなくらいだから……!」
言い放つと、ニルスは無言のままで、少し指が止まった。ようやくやめてくれるのかと思いきや、また出し入れされる。
「っあ、あっ、あ……」
このままでは埒が明かない。ニルスはこちらの尻穴が一体どうなれば大丈夫だと思えるのかとエルヴィンは少々顔が引きつりながら、何とかニルスの指から逃れ体を起こした。そして何か言われる前にニルスの前に屈み、どう見ても暴発するのではと思いそうなほどの反応があるようにしか見えない前を寛げさせ、かなり主張が激しそうなそれにいきなり唇を寄せた。
「エル……ッ」
おそらく焦ったのだろうが、さすがに自分の弱点でもある場所を咥えられている状態で下手に動くことはしないようだ。少し歯が当たっても痛いのだから当然だろうとエルヴィンは内心ほくそ笑む。
こうなったらニルスの我慢が限界に達するまで刺激させるしかない。
口で刺激させるのは今までにもやっている。ニルスのものが大きいせいで顎がかなり疲れるしあまり奥に入れるとえずきそうになってしまうが、カリの部分などがエルヴィンの上あごを擦ってくるとわりと気持ちがよかったりする。
ただ、射精させるつもりはない。もし射精して満足してしまったら「今日は、やはり慣らすだけで」となってしまうかもしれない。ニルスの性格を思えば自分本位で考えることはまずないだろうが、懸念をわざわざ作る必要などないし、むしろ寸止めして耐え難くなり、襲って欲しいと思う。
「エルヴィン……お前にされたら……すぐ達しそうになる……」
あまりに色っぽいため息が聞こえてきたかと思うとそんなことを言われ、エルヴィンは慌てて口を離した。目論見が台無しになってしまう。
「で、でも俺、そんなうまくないだろ? まださすがにそこ、口でするの俺、慣れてないけど……」
初めてされるとなればまた別かもしれないが、ある程度その刺激を知ればよほどうまいならまだしも、なかなか簡単に口で達することはないのではとエルヴィンは困惑しながらニルスを見た。
「お前がそんなことをして……くれているのを見ているだけで……」
「そんなことで?」
「……嬉しいから」
かわいすぎるだろ。
思わず頭を抱えたくなったし、今すぐどうこうではないが一旦少し冷静になりつつあったエルヴィンのものがまた主張しはじめた。
物語の中では一晩中そういった行為をしたような描写があったりする。ちなみにエルヴィンが好んで読んだわけではなく、定番のコルネリアによって読むよう言われた話で何度か見かけた。コルネリアだけにもちろん、そういった物語に出てくる恋人たちは男同士だ。
一度そういった本を読んでいるところをヴィリーに見られた。ただ何を読んでいるかまではわからなかったようだ。少し首を傾げられ「俺はあまり本を読みませんが、少なくともラウラを見ていると読書は楽しいものらしいくらいは思っています」と言われたことがある。
「えっと……だから?」
「ラウラはとても楽しそうに読書しているので」
「ああ、俺も見かけたことあるよ。かわいいよね」
「ですが今の兄様はとてつもなく真顔というか、冷めた様子に見受けられました。あ、もしくは読書というより何か難しい論文でも……?」
高尚な風に勘違いしてくれてありがとう、でも読んでたのは男同士のアレなシーンだよ。
などとは到底言えないものの「コルネリアに読むよう言われて」と苦笑すればヴィリーは即座に微妙な顔になって「あー……お疲れ様です。ですがあいつの言いなりになどならなくて大丈夫ですよ」と言ってきた。
とにかく、そういった物語では二人とも男同士だというのに一晩中延々と行為に励んでいる。普通に考えてあり得ない気がしてならない。
もちろん、中には一晩の間に五回だろうが六回だろうが射精できる人もいるにはいるだろう。だが大抵は一回で十分だしせいぜい二、三回出してしまえばする気力もなくなりそうだ。
体力的な問題もある。下手すればちょっとしたマラソンよりもきついというのに、何度も何度もできない。そしてエルヴィンやニルスみたいに体力に自信がある人でもどうしようもないのが、賢者タイムだ。出すと無になる。さすがにニルスに対して興味が失せるなどということはないが、どうしても出すと抜け殻のように無になってしまう。
そんな状況で、通常なら容易に勃起してしまうようなことをされると結構きつい。何がどうきついのかは説明しにくいが、大抵の男なら察すると思う。
だが今もニルスはエルヴィンの尻を弄っている。
「も、……勘弁、してくれ……」
はっきり言って昨日よりも快楽を覚えるのが早い。要は弄られたら立つし、そのままエルヴィンが弱いところを含め指を出し入れされたらまた射精してしまうかもしれないということだ。だがもう出そうにないし、感覚的に怖さにも似た違和感というか何かが拭えない。
「だが……しっかり解さないと」
「お前は俺をイき地獄にでも落とすつもりなの……?」
「生き地獄……? 何故」
「あ、ぁ、あっ、も……、ほん、と……お願……きつい……」
「まだ指、きつい、のか……?」
どうしてそうなる。
「違……っ、そんなわけ、ないだろ……ニルスのせいでゆるゆるになり、そうなくらいだから……!」
言い放つと、ニルスは無言のままで、少し指が止まった。ようやくやめてくれるのかと思いきや、また出し入れされる。
「っあ、あっ、あ……」
このままでは埒が明かない。ニルスはこちらの尻穴が一体どうなれば大丈夫だと思えるのかとエルヴィンは少々顔が引きつりながら、何とかニルスの指から逃れ体を起こした。そして何か言われる前にニルスの前に屈み、どう見ても暴発するのではと思いそうなほどの反応があるようにしか見えない前を寛げさせ、かなり主張が激しそうなそれにいきなり唇を寄せた。
「エル……ッ」
おそらく焦ったのだろうが、さすがに自分の弱点でもある場所を咥えられている状態で下手に動くことはしないようだ。少し歯が当たっても痛いのだから当然だろうとエルヴィンは内心ほくそ笑む。
こうなったらニルスの我慢が限界に達するまで刺激させるしかない。
口で刺激させるのは今までにもやっている。ニルスのものが大きいせいで顎がかなり疲れるしあまり奥に入れるとえずきそうになってしまうが、カリの部分などがエルヴィンの上あごを擦ってくるとわりと気持ちがよかったりする。
ただ、射精させるつもりはない。もし射精して満足してしまったら「今日は、やはり慣らすだけで」となってしまうかもしれない。ニルスの性格を思えば自分本位で考えることはまずないだろうが、懸念をわざわざ作る必要などないし、むしろ寸止めして耐え難くなり、襲って欲しいと思う。
「エルヴィン……お前にされたら……すぐ達しそうになる……」
あまりに色っぽいため息が聞こえてきたかと思うとそんなことを言われ、エルヴィンは慌てて口を離した。目論見が台無しになってしまう。
「で、でも俺、そんなうまくないだろ? まださすがにそこ、口でするの俺、慣れてないけど……」
初めてされるとなればまた別かもしれないが、ある程度その刺激を知ればよほどうまいならまだしも、なかなか簡単に口で達することはないのではとエルヴィンは困惑しながらニルスを見た。
「お前がそんなことをして……くれているのを見ているだけで……」
「そんなことで?」
「……嬉しいから」
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