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122話
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軽いキスで終わるかと思ったらまたさらに引き寄せられ、勢いで思わずソファーに座っているニルスに跨るような体勢になった。何とか膝立ちになり、ニルスの上に直接乗ることは避けられたが、これはこれでどうにも落ち着かない。あとニルスより低いとはいえ、エルヴィンもそれなりに身長はある。ソファーに膝立ちだとニルスとのキスを続けるには屈まなければやりにくい。とはいえキスは続けたい。
いや、でもニルスの膝に直接足開いて座るとか、できるか。
羞恥心もあるが、何より不作法な気がする。さすがに理性を失っているほどではないため、どうしても躊躇しかない。
一旦体勢を変えるつもりでニルスから離れようとしたが、昨夜ベッドで味わった時と同じくニルスの力から逃れられなかった。
何でこんなに力強いんだよ。
背は高いが、ニルスは一見スラリとしている。剣の腕もいいので弱そうに思ったことはさすがにないものの、こんな風に力がとてつもなく強そうにも見えない。ただ、ニルスの手に触れた時のことをエルヴィンは思い出し、何となく納得はした。ニルスの手も一見スラリとした指に目がいくが、触れてみると思ったよりもごつごつとしていた。
ニルスの体も実は思ってる以上に筋肉質、とか?
そう思うとエルヴィンの体の奥が何となく疼いた。多分興奮したのだと思う。もちろん普段は男の体に興奮する性癖ではない。好きになるのも興奮するのも女が対象だ。
でもニルスだけは別。だいたいニルスだから好きになったし。
そんな好きな人だからこそ、いい体してるのかもと思うと男の体だろうが興奮もする。
ニルスが好きだと気づいてからしばらくは、それでもやはり男相手は無理だったらと少し怖さもあった。だがそんな恐れは笑えるくらいあっけないほどあっという間になくなっていたし、何なら今のように筋肉を思って興奮さえできるようだ。
でも……いざ、とことんしようとして直接お互いのを見たら萎えたり、しないかな。
興奮さえできるが、どうしてもほんの少しだけ、未だに心配はある。エルヴィンだけじゃない。エルヴィンが大丈夫だったとしても、ニルスがエルヴィンのものを見て萎えたら?
とはいえ、いや、だからこそさっさとすっきりしてしまいたい気もする。それだけが恋人の条件ではないだろうが、もしいざとなったら駄目で、それが原因で上手くいかなくなるのだとしても早い方が傷は浅い。
何てな。さっさとしてしまいたい気持ちの半分以上は俺がニルスとそういうこと、したいからなんだけども。
いざとなったらなんて、想像してもわかることではない。今、したいと思うならするべきだ。そして結局駄目だったとしても仕方がない。それでいいと思っている。
だからといって、この体勢はちょっと。
「ニルス……」
「うん」
「一旦離して」
「何故」
「この体勢だとキスしにくい」
「俺の上に座ればいい」
嫌だから言ってるんだよ……。
「それはちょっと……」
「何故」
「……落ち着かないし、それに俺は女じゃないから」
「? ああ」
「ないから、重いよ」
「問題ない」
問題ない、と言い切るとニルスはぎゅっとエルヴィンを抱きしめ、そのままエルヴィンの体を下ろしてしまった。
「っちょ」
結局ニルスの太ももに乗っかる形になっている。
何て間抜けな状態なんだよ……。
「下りていいか……」
「駄目」
駄目?
ニルスが駄目って言った?
え、ニルスが?
思わずぽかんとしていると、抱き寄せられキスされた。おまけに馬鹿のように開けていたエルヴィンの口にぬるりとニルスの舌が入ってきた。
「んぅ?」
驚いたが、熱くてぬるりとした感触が気持ちよくてそのまま受け入れる。
ニルスの舌は最初少しぎこちなかったものの、気づけばエルヴィンを夢中にさせてきた。お互い絡め合い、舐め、そっと食む。ニルスの舌がエルヴィンの上あごをなぞってきた時はぞくぞくと体に震えがきた。
妙な声が漏れそうになり、エルヴィンはさらに深いキスで誤魔化す。散々に乱れた息は構わないが、さすがに男として変な声を出してしまうのは抵抗ある。
にしてもほんとニルスとのキス、ものすごく気持ちいい……。
すればするほど気持ちが高ぶってくる。おまけに「もしかして性欲、ない可能性、ないよ、ね?」と疑いたくなるほど普段のニルスを見ていれば淡々としているというのに、こうして濃厚なキスをエルヴィンとしてくれている状況がたまらなく興奮する。
「……は……、ニルス」
息継ぎの合間に名前を呼ぶと、返事の代わりにますます深いキスが返ってきた。
何だろ、脳が焼き切れそう。
もっと味わいたい。ニルスの唾液ごと全て味わいたいと、ニルスの上に乗ることに違和感を覚えていたことも忘れてエルヴィンはニルスの背中に回している腕に力を入れながらニルス以上にキスを深めていく。
このままだとお互いリアルに食べてしまいそうだな、などと思う頭はだがほぼ働いてない上に、自分とは隔離されたところにいるような感じがするくらいふわふわとして遠くに感じる。
キスだけで達せそうなくらいだ。だが実際はそういうわけにもいかず、エルヴィンは切なささえ感じる自分の股間をニルスに押しつけた。と同時にニルスからも硬いものを感じ、一瞬本当に達してしまうかと思った。
いや、でもニルスの膝に直接足開いて座るとか、できるか。
羞恥心もあるが、何より不作法な気がする。さすがに理性を失っているほどではないため、どうしても躊躇しかない。
一旦体勢を変えるつもりでニルスから離れようとしたが、昨夜ベッドで味わった時と同じくニルスの力から逃れられなかった。
何でこんなに力強いんだよ。
背は高いが、ニルスは一見スラリとしている。剣の腕もいいので弱そうに思ったことはさすがにないものの、こんな風に力がとてつもなく強そうにも見えない。ただ、ニルスの手に触れた時のことをエルヴィンは思い出し、何となく納得はした。ニルスの手も一見スラリとした指に目がいくが、触れてみると思ったよりもごつごつとしていた。
ニルスの体も実は思ってる以上に筋肉質、とか?
そう思うとエルヴィンの体の奥が何となく疼いた。多分興奮したのだと思う。もちろん普段は男の体に興奮する性癖ではない。好きになるのも興奮するのも女が対象だ。
でもニルスだけは別。だいたいニルスだから好きになったし。
そんな好きな人だからこそ、いい体してるのかもと思うと男の体だろうが興奮もする。
ニルスが好きだと気づいてからしばらくは、それでもやはり男相手は無理だったらと少し怖さもあった。だがそんな恐れは笑えるくらいあっけないほどあっという間になくなっていたし、何なら今のように筋肉を思って興奮さえできるようだ。
でも……いざ、とことんしようとして直接お互いのを見たら萎えたり、しないかな。
興奮さえできるが、どうしてもほんの少しだけ、未だに心配はある。エルヴィンだけじゃない。エルヴィンが大丈夫だったとしても、ニルスがエルヴィンのものを見て萎えたら?
とはいえ、いや、だからこそさっさとすっきりしてしまいたい気もする。それだけが恋人の条件ではないだろうが、もしいざとなったら駄目で、それが原因で上手くいかなくなるのだとしても早い方が傷は浅い。
何てな。さっさとしてしまいたい気持ちの半分以上は俺がニルスとそういうこと、したいからなんだけども。
いざとなったらなんて、想像してもわかることではない。今、したいと思うならするべきだ。そして結局駄目だったとしても仕方がない。それでいいと思っている。
だからといって、この体勢はちょっと。
「ニルス……」
「うん」
「一旦離して」
「何故」
「この体勢だとキスしにくい」
「俺の上に座ればいい」
嫌だから言ってるんだよ……。
「それはちょっと……」
「何故」
「……落ち着かないし、それに俺は女じゃないから」
「? ああ」
「ないから、重いよ」
「問題ない」
問題ない、と言い切るとニルスはぎゅっとエルヴィンを抱きしめ、そのままエルヴィンの体を下ろしてしまった。
「っちょ」
結局ニルスの太ももに乗っかる形になっている。
何て間抜けな状態なんだよ……。
「下りていいか……」
「駄目」
駄目?
ニルスが駄目って言った?
え、ニルスが?
思わずぽかんとしていると、抱き寄せられキスされた。おまけに馬鹿のように開けていたエルヴィンの口にぬるりとニルスの舌が入ってきた。
「んぅ?」
驚いたが、熱くてぬるりとした感触が気持ちよくてそのまま受け入れる。
ニルスの舌は最初少しぎこちなかったものの、気づけばエルヴィンを夢中にさせてきた。お互い絡め合い、舐め、そっと食む。ニルスの舌がエルヴィンの上あごをなぞってきた時はぞくぞくと体に震えがきた。
妙な声が漏れそうになり、エルヴィンはさらに深いキスで誤魔化す。散々に乱れた息は構わないが、さすがに男として変な声を出してしまうのは抵抗ある。
にしてもほんとニルスとのキス、ものすごく気持ちいい……。
すればするほど気持ちが高ぶってくる。おまけに「もしかして性欲、ない可能性、ないよ、ね?」と疑いたくなるほど普段のニルスを見ていれば淡々としているというのに、こうして濃厚なキスをエルヴィンとしてくれている状況がたまらなく興奮する。
「……は……、ニルス」
息継ぎの合間に名前を呼ぶと、返事の代わりにますます深いキスが返ってきた。
何だろ、脳が焼き切れそう。
もっと味わいたい。ニルスの唾液ごと全て味わいたいと、ニルスの上に乗ることに違和感を覚えていたことも忘れてエルヴィンはニルスの背中に回している腕に力を入れながらニルス以上にキスを深めていく。
このままだとお互いリアルに食べてしまいそうだな、などと思う頭はだがほぼ働いてない上に、自分とは隔離されたところにいるような感じがするくらいふわふわとして遠くに感じる。
キスだけで達せそうなくらいだ。だが実際はそういうわけにもいかず、エルヴィンは切なささえ感じる自分の股間をニルスに押しつけた。と同時にニルスからも硬いものを感じ、一瞬本当に達してしまうかと思った。
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